試乗記
【国内メーカー最新電動モデルイッキ乗り】スズキ「e ビターラ」、4WDモデルの印象は?
2026年5月1日 11:00
スズキ「eビターラ」はインドで生産されるスズキ初となるフルバッテリカー。トヨタとプラットフォームを共用する予定で、コンパクトクラスに向いたBEV専用プラットフォームは期待が大きい。
ボディサイズは4275×1800×1640mm(全長×全幅×全高)で日本でも使いやすいサイズだが、スズキ車の中ではビッグサイズだ。デザインはアグレッシブ。スズキのこのクルマにかける勢いを感じさせる。
バッテリは安定性が高く使いやすいリン酸鉄リチウムイオン。BYD製のブレードバッテリは釘刺し試験でも発火しないという強い耐性を持つ。容量は49kWhとロングレンジの61kWhの2種類があり、後者は4WDモデルが用意され、今回試乗したのは4WDモデルだ。
サスペンションはフロントストラット、リアマルチリンクで欧州の起伏の多いコースを高速で走り抜けられるようにやや硬めの設定になっている。
テストコースの荒れた路面では明確なショックが感じられたが、FF車より後軸にかかる荷重が大きい分、角が取れた乗り味になっていた。ピッチングが少ないのも乗り心地には効果的だ。
ハンドリングはクイックでスズキらしい。キビキビとした動きが身上だ。しかもコンパクトSUVでありながらバッテリを床下に配置したことで重心高が下がり、ひとクラス上の安定性を手にしてコーナの旋回力も高い。
BEVの魅力はアクセルを踏んだ瞬間に大きなトルクが出せること。約1.8tの重量(異例に軽い)を全く感じさせない加速力は魅力的。しかもアクセルの反応が素直でアクセルオフからも滑らかに加速できる。ドライバビリティは優れている。
ただ室内外の質感はもう少し欲しいところ。またADAS系では必要な安全装備は全て備わっているが、レーンキープなどの介入に唐突感がある。
500万円近いクルマだが、国の補助金を入れると300万円後半に収まる。こちらもスズキらしい価格戦略だ。スズキ初のBEVの完成度は高い。


