写真で見るフォルクスワーゲン「クロスポロ」


 クロスポロは、6月末に発表された5代目「ポロ」の派生モデル。「クロス」という名のとおり、野山を駆け抜けるレジャー向きのクルマという印象を持たせ、実用性がクローズアップされがちなポロを、遊び心のあるクルマに変身させている。

 クロスという名が付いているが駆動方式はFFの2WDのみ。ターボチャージャー付きの1.2リッター4気筒SOHCエンジンや7速デュアルクラッチAT「DSG」のトランスミッションはポロTSIと基本的に同じだが、215/40 R17とGTIと同サイズのタイヤ(TSIより大きく太い)を履き、車高を15mm上げ、さらにルーフレールを装着して全高は合計30mmアップとなっている。さらにホイールアーチに沿ってブラックのモールが装着されており、全幅が25mm広がって1710mmとなり、3ナンバー登録となる。

 20km/Lの燃費が話題となったポロTSIだが、クロスポロでは重量が30kg増しの1130kgとなり、10・15モード燃費も18.6km/Lとなる。

 外見上の違いは、ドア下部などにブラックのパーツを装着、クロスオーバーらしい高めの車高を強調した。さらに、ルーフレールとフロント、リアにアンダーガード風のシルバーのパーツが装着され、ノーマルではボディー同色だったドアミラーもシルバーとなる。ホイールも専用デザインだ。

 インテリアでは、内装には専用のシートを装備。外装色がマグマオレンジの場合は、シートやドアトリムのカラーがオレンジになる。今回の撮影車のフラッシュレッドでは、オレンジ色の部分が明るいブラウンとなり、同様のカジュアルな雰囲気を出している。

 価格はTSIハイラインより18万円高い260万円となる。

TSIより15mmの車高アップにもかかわらず、それ以上に高く見える。タイヤもTSIと外径はほぼ同じだが、大きなタイヤを装着しているように見える

 

専用バンパーの樹脂部分と、ボディーカラーの境目を上に持ってくることで、クロスオーバー風の高い車高を演出しているアンダーガード風のシルバーのパーツを装着
円形のフォグランプもクロスポロ専用
ヘッドライトはTSIと同一のハロゲン。ターンシグナルランプやポジションランプ、ハイビームの配置も同一だフォルクスワーゲンのエンブレム
フロントウインドーにはフラットワイパーを装着するシルバーのミラーとルーフレール
ルーフに装着されるルーフレール。サンルーフは現在のところオプションでも用意されていないサイドのターンシグナルはミラーに装着される
ミラーの形状はノーマルのポロと同様のもの
ドアハンドルはボディー同色給油口は右リアにある。プッシュして開くタイプでドアキー連動で解錠/施錠されるドア下部とサイドシルにブラックの樹脂パーツが装着される
クロスポロを示すエンブレムはカッティングシートでリアドア下部に貼られている樹脂パーツの装着でサイドシルはさらに出っ張る
リアバンパーは下半分がブラックの無塗装樹脂となった。その下にはアンダーガード風のシルバーのパーツ。バンパーには丸いバックセンサーが見えるリアウインドーにはリアワイパーが装備され、スポイラー風の上部にはハイマウントストップランプがある
リアのコンビネーションランプは、いずれのランプも電球タイプとなる。バックランプは左だけ、リアフォグは右だけとなるルーフ後方にはラジオのアンテナが装備される
エンジンは1.2リッターTSI。SOHCのためヘッドは細め。クロスポロでは燃費は18.6km/L
前後ともに215/40 R17のタイヤを履く。専用デザインのホイール、フェンダーアーチのブラックのパーツと相まってタイヤを大きく見せているテールパイプは片側1本出し

 

ドアを開けると独自のデザインのシートが迎えてくれる。車高が15mm高くなっているが、乗り込み時に高さを感じることはないシートは高さ調整機能を備えている
室内はシート、ドアトリム、ステアリングホイール以外、クロスポロと感じさせる部分はなくオーソドックスなスタイルシフトレバーは横にプッシュボタンのある一般的なATのデザイン。ブーツにはシートなどと同じ色のステッチがある
ダッシュボードには2DINのスペースがあり、運転者側に向かって角度が付いているステアリングホイールはレザー巻で、クロスポロ独自のデザイン
ペダルはアルミ調ヘッドライトは通常はハロゲンタイプ。光軸調整とメーターパネル内の照度調整ダイヤルがあるパワーウインドースイッチやサイドミラーのスイッチ類はドアトリムにある
シートはボディーカラーによって異なり、撮影車は「ラテマキアート」となるリアシートにもデザインが施されている
リアシートの左右はISOFIXに対応、シートの座面を前にスライドするとフックが見えるセンターアームレストを装備
グローブボックス内には、オプションのHDDカーナビに接続されるB-CASカードスロットとポータブルオーディオの接続端子が出ているグローブボックスの下にはフタがあり、その下に車検証やマニュアル類などを綴じたバインダーがジャストサイズで収まる
室内からはの眺めは、ノーマルのポロと基本的には同じになるバイザーの裏にはミラーを装備する。運転席のバイザー裏にはHDDカーナビの音声入力マイクがあるリモコンキー。使わないときは鍵部分を収納できる

 

リアゲートを開いたところ。ナンバープレートはバンパー側となる通常はフロアボードを上側にセットすると、ゲートと高さが近くなり出し入れがしやすくなるフロアボードを下側にセットして、深さ優先とした様子
シートを倒すときはフロアボードを上側にセットすると、フルフラットになる。リアシートの左右分割は運転席側の比率が大きいタイプリアシートをすべて畳み、収納を最大にしたところフロアボードの下にはスペアタイヤ収納スペースがあるが、パンク修理キットを装備してスペアタイヤは収納なし
パンク修理キットと車載工具の内容。ジャッキはないが、電動ポンプや補修材、牽引フックがある
メーター中央のディスプレイ内には7セグメントの数値表示があり、デジタルスピードメーター、外気温、走行時間、後続可能距離、平均速度、平均・瞬間燃費などが表示でき
シフトポジションは右上に表示される。通常走行のDレンジやスポーツ走行のSレンジは横に数値があり、現在のシフトポジションが表示される
撮影車はディーラーオプションのパナソニック製HDDカーナビが装着されていた地上デジタル放送の受信にも対応するが、撮影車はB-CASカードが未挿入
ラジオの選局や、オーディオの設定などは画面へのタッチで行える
オーディオスペースは2DINより余裕があり、下にETC車載器本体が収められるフタを開けるとパナソニック製のETC車載器が挿入されているDVDディスクなどは本体の液晶ディスプレイが開いて挿入できる

写真で見る バックナンバー
http://car.watch.impress.co.jp/docs/news/photo/

(正田拓也/Photo:鈴木広一郎)
2010年 10月 7日