事故の確率を0.1%減らせるかもしれないリレーコラム

第15回:疲れる前のひと工夫

疲れないためのサングラスと水分補給

 クルマの運転をしていれば必ずついて回る事故の可能性。でもそんな可能性は少しでもゼロに近づけたい!! そこでいろいろな人に、普段運転で気をつけていることを紹介してもらおうというのがこの「事故の確率を0.1%減らせるかもしれないリレーコラム」です。今回はモータージャーナリストの日下部保雄氏執筆でテーマは「疲れる前のひと工夫」。疲れているととっさの判断が遅れますよ。


 いつもクルマに乗るときに持っていくものとして、サングラスがある。サングラスについてはこのリレーコラムの第3回でまるもさんが解説しているので詳しくは書かないけど、多くのフレームやレンズがあって選ぶのも楽しい。今回は疲労に直結する目に入る光について再度取り上げた。

 私の場合、コンパクトなサングラスも持っていたことがあったが、ハードコンタクトレンズ使用ということもあってモノによっては脇から光が入ってきて逆に眩しかった経験もある。

 現在、使っているのは偏向レンズのサングラスで、フロントウィンドウに映る反射などの雑光が見事にカットされており、最初に掛けた時はビックリした。最近のお気に入りは、眼鏡の上からかけられるオーバーサングラス。とても重宝している。

 難点はフロントウィンドウに映し出されるヘッドアップディスプレイ(HUD)が見えにくいことだが、疲労軽減効果を重視して今はこれ一筋だ。ドライブ中の情報はほとんど目から得ており、知らずに疲労が蓄積している。特に日の光が強い時は早めの装着をオススメする。

 もう1つ、ドライブ中の車内は冬場も夏場もエアコンの影響で空気が乾いている。こちらも気づかないウチに目が乾燥し、身体は水分不足で疲労の要因ともなっている。ドライバーに水分補給は欠かせない。

 少し遠出するときはペットボトルをドリンクホルダーに置いて、キャップを外しておくことにしている。自分には水が一番合っているようで、選ぶのはたいてい水だ。

 またドライビングポジションも朝と夕では身長が異なることがあるので、妥協せず小まめに変える事も余計なストレスをため込まないコツだ。

 サングラスとペットボトル。これだけでドライブ中の疲労軽減には随分助けられた。これから本格的な夏に向けてクルマ移動はますます多くなると思う。安全なドライブをするためにも事前の準備を忘れずにしたい。

日下部保雄

1949年12月28日生 東京都出身
■モータージャーナリスト/AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員/2020-2021年日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員
 大学時代からモータースポーツの魅力にとりつかれ、参戦。その経験を活かし、大学卒業後、モータージャーナリズムの世界に入り、専門誌をはじめ雑誌等に新型車の試乗レポートやコラムを寄稿。自動車ジャーナリストとして30年以上のキャリアを積む。モータースポーツ歴は全日本ラリー選手権を中心に活動、1979年・マレーシアで日本人として初の海外ラリー優勝を飾るなど輝かしい成績を誇る。ジャーナリストとしては、新型車や自動車部品の評価、時事問題の提起など、活動は多義にわたり、TVのモーターランド2、自動車専門誌、一般紙、Webなどで活動。