トピック

カービューティープロが行なう「プロガラスコーティング」 本当にキレイな艶はこうして作られる

カービューティープロのプロガラスコーティングを施したザ・ビートルで夜の街へ。黒いボディへの映り込みに注目してほしい

 ライティングされた街路樹や建物の照明がはっきり映り込んだこのクルマは、2012年式のフォルクスワーゲン「ザ・ビートル」(以下、モデル車)。ボディカラーはディープブラックパールエフェクト。

 ていねいに乗られているのでキレイな外観を保っているけれど、登録から10年経っていること、屋根のない駐車場に止めていること、そして洗車機での洗車を行なっていたことから、塗装面は細かい傷に覆われていた。そのため街灯の光などがボディに映り込んでもぼやけた像になっていたが、今は新車同等……いや、新車以上にキレイな塗装面となっている。

 このような塗装面を作り出したのは、日本に「洗車や磨きの技術でクルマをキレイにする」というカーケア文化を発展させてきた「カービューティープロ」だ。

「新車は新車以上に、中古車は新車に」というテーマを掲げるカーディテイリングの草分け的存在であるカービューティープロ。クルマをキレイにすることに興味がある人はこのマーク、ぜひ覚えていてほしい

美しいクルマに仕上げるプロを育成するカービューティープロ

 カービューティープロは1976年に創業した輸入車ディーラーから始まった。創業当時、クルマの販売とあわせて行なっていたのが86年の歴史を持つアメリカのカーケミカルメーカー「BAF」製品の輸入販売。当時は日本にはなかった商材の販売を行ないつつ、カーディテイリング(洗車や磨きを軸にしたカーケア業)の技術者を育成する業務「カービューティープロスクール」を開講。これが日本にカーディテイリング業が広がっていくキッカケとなった。

 白地に赤と黒を使うカービューティープロのトレードマークは、全国の街道を走っているとよく見かけると思うが、それもそのはず。カービューティープロスクールの卒業生は約2400名、加盟店は日本全国に約350店ある。カーディテイリング業ではもちろんのこと、ほかのクルマ関連業でも同じブランドのショップが約350店あるのは一部のみ。必然的に「よく見かける」存在になっているわけだ。

 そしてすべての技術者は、カービューティープロスクールが設定した高い技術力を持っているし、機材や液剤などもカービューティープロが選んだ最良のものとサービスレベルの安定化を図っている。だからショップごとの「当たり外れ」みたいなことを考えず安心して任せられる体制を構築している。

カービューティープロスクールについては別記事「【PR】カービューティープロが行なう『美しいクルマ』の作り方」を参照していただきたい
モデル車のザ・ビートルの仕上がりも取材向けの特別仕様ではなく全国共通。どの加盟店に依頼しても同じように仕上げてくれる

新車の艶は新車以上、中古車は新車並みの艶になるプロコーティング

 今回は艶を失っていたモデル車に対して、カービューティープロでの人気施工メニューであるプロガラスコーティングを施したので、ここからはプロガラスコーティングの特徴や施工手順、効果を紹介していこう。

 まずは作業の話の前に艶の話をしよう。新車の塗装はキレイだが、それは「塗ったばかりで汚れや傷がない(少ない)キレイさ」である。実際には目では分かりにくい細かい傷があったり、塗膜にムラや凹凸があったりするので、実は塗装の状態として「最良の艶」は出ていない。

 それに対してカービューティープロが行なう作業は、塗装面を適切に平らにしていくので傷や塗膜の凹凸がなくなる。いうなれば「真っ平ら」な塗装面が作られるのだ。すると光の反射がキレイになるので深い艶が出るし、キレイな鏡のように周囲の風景がクッキリと映り込む。それだけに新車であっても「より深みのあるキレイな艶」になるということだ。

 ちなみにこの状態、例えば人気車を購入した際に経験することのある「横に並んだクルマと一緒」というシーンであっても「磨いた深みのある艶」は、見る人の印象に明確な違いが出るので一種の優越感が得られるのではないだろうか。一般的に同車種で他車との違いを出すにはアルミホイールなど外装パーツを用いるが、どこも変えないまま「艶の違い」で映えるクルマにする方法はスマートで素敵だと思う。

深みのある艶を得ることで見た目はずいぶんと変わるが、一般的なカスタマイズのように「なにかのパーツ」を変えたわけではないので、誰が見ても違和感はない。スマートにイメージアップさせたいと思うなら、プロガラスコーティングを施してみてはどうだろう

 話を「艶」に戻そう。昭和生まれの人であれば、固形ワックスで愛車のボディを磨いて艶々に仕上げていた経験があるのではないだろうか。筆者もその部類で、カー用品の売り場の前で「どれがいいかな?」と悩んでいた記憶があるし、友人と塗り方や拭き取りタイミングの話で盛り上がったことが思い出される。

 こうした経験をしてきた人たちは「ボディの艶はそれ用のアイテムを上塗りすることで作る」という思考になっているだろうし、今の時代であってもカー用品店に並ぶボディコート剤のPOPやパッケージに「深い艶を作る」などと書いてあったりするので「艶は塗装に上塗りすることで作る」と信じて疑わないのではないだろうか。

 ではプロガラスコーティングはどういうものか? 繰り返しになるがここでの「艶」は、高い技術を持ったプロ技師が塗装面を磨いて作り出すもの。そして仕上げに行なっているコート剤でのコーティングは、整えた塗装面の保護が主な目的。それに追加の効果として艶に深みを出す効果があるのだ。なので、ただ単にコート剤の上塗りで艶を出すのとはまったく別なのである。

 なお、プロガラスコーティングで形成した保護膜は「耐候性」「耐久性」に優れているので、上塗りのコーティングと比べて艶を持続できる時間が長いところも大きなポイントになるだろう。

カービューティープロでは「新車は新車以上に、中古車は新車のように」という心構えで磨き作業を行なっていて、仕上がりもその言葉どおりのもの。プロガラスコーティングはパーツ交換をしないで見栄えを上げる異次元のドレスアップ手法といえる
コーティング剤には「プロフェッショナル ペイントシーラント」と明記されている。つまりペイント保護剤なのだ。同時にコーティングには撥水効果もあり、水をはじく「撥水タイプ」と水を流す「低撥水タイプ」のコート剤を使い分けている

【PR】カービューティープロが行なう「美しいクルマ」の作り方

https://car.watch.impress.co.jp/docs/topic/special/1371621.html

「素肌美人」のクルマに仕上げるプロガラスコーティングの手順

 塗装から艶を奪っていくのは洗車時などにつく細かい傷や雨染み、大気中に漂う不純物の付着など。そこでカービューティープロでは、これらを研磨作業で除去していくのだが、この手の傷はボンネット、トランク、ドアなどボディの面ごとに入り方や程度が違うので、まず塗装の状態チェックを行ない施工対象の全容をつかむことから始めるという。その後、カービューティープロ製のボディシャンプーやスポンジなどを使って洗車や鉄粉などの汚染物質の除去を行ない、磨き前の下準備を行なっている。

 洗車が終了すると次はマスキング作業。磨く際はバフというウール製やスポンジ製の研磨道具をポリッシャーという磨き専用の電動工具に付けて行なうが、このときにフェンダーの継ぎ目など磨いている平面に対して「角」ができる箇所ではバフの当たり方が平面とは異なってしまうのでそこだけ磨きすぎてしまうこともある。そのため角の塗装を保護するために該当箇所にマスキング作業をするのだ。

まずはボディチェックという工程。目視や触診で塗装の状態を細かくチェックしていく
次に洗車。たっぷりの流水をかけて表面のホコリなどを洗い流す
使用するのはカービューティープロの「R-011 ボディシャンプー」(1320円)。水で希釈して使用。スポンジもカービューティープロ製で「TYPE-A 洗車用スポンジ」(220円)を使用
プロガラスコーティングの施工でも使用するカービューティープロのメンテナンスグッズ「Rコレクション」は、プロ向けの製品だが一般でも購入が可能。カービューティープロのオンラインショップで販売している
洗車傷は手洗い洗車をしてきたクルマのほうが浅い傾向で、洗車機を使ってきたクルマは傷の量も深さもある傾向だという
洗うときは力を入れず「泡で洗うイメージ」で手を動かす。また、洗車時はボディへの傷つけ防止のため、作業者は身体がボディに触れないように配慮している
ドアやテールゲートを開けたときに見える内側は、雨や洗車時の水分が拭かれないことが多いため汚れがたまりやすい。こうした部分もしっかりと洗う
凹凸のあるエンブレムの角も汚れがたまりやすい場所
筆を使ってプロ用の洗浄液剤を塗り込む。洗浄力は強いが取り扱いが難しいのでプロショップでの使用のみとなっている
マスキング作業。パネルの継ぎ目、ライト、突起物などの境目にすべて施す。安全に研磨作業を行なうための重要な工程となる

 ボディ側の準備が整ったら、主題である磨きの工程。ボディを磨く際にはポリッシャーという磨き作業専用の電動工具を使う。

 ポリッシャーの先にバフという丸い研磨道具を装着し、研磨剤を塗布して磨いていくのだけど、この作業ではバフを塗装面に当てる角度や押しつける強さのほかに、スピードの調整がポイント。研磨の作業ではバフが回転しながら当たっている面に摩擦熱が起こるが、熱が上がりすぎると塗装を傷めることになる。そこで施工者は、ポリッシャーを押し当てる力加減と動かすスピードを調整しつつ、バフの動きを折り返すときにスイッチ操作を行ない回転数を落とすなどして摩擦面の温度コントロールを行なっている。

 また、外から見ている分にはていねいにバフを当てていることくらいしか分からないが、傷の向きによってバフを当てる方向を変え、磨きすぎることなく効率的に傷を消すというテクニックも駆使しているのだ。

 なお、DIY派向けのポリッシャーも市販されているが、最近のクルマの塗装は上記のような細心の注意と高度なテクニックがないと塗装を傷めず正しく磨くことは非常に困難なので、DIYで磨くことはお勧めできないという。もちろん磨きに失敗した塗装の修復費用は、相当な金額になるだろう。

磨きの工程では最初に「極細目」の研磨剤を使用して、洗車傷や過去の磨き傷を消したあと「超微粒子」の研磨剤に切り替えさらに磨き上げていくという順
バフと呼ばれるウールやスポンジが貼られた研磨道具に研磨剤を適量塗る。研磨剤の塗り方にもノウハウがあるほか、研磨剤ごとにバフはキレイなものに付け替えている
バフを当てる角度や当てるときの力具合、それに摩擦面の温度コントロールなども考慮しながら磨くのが、今のクルマのための磨きの技。見た目には分かりにくいが非常に高度なテクニックだ
ポリッシャーでは磨けない部分は手作業で磨いていく。機械で磨いた部分と同じ仕上がりになるよう力加減や磨き方を調整しながら行なう
マフラーエンドも手で磨く。クルマを眺めたときに意外と目に付く場所なので、排出ガスなどで汚れていると目立つ。クリーナーを使ってこびりついた汚れも落としていく

 このように細心の注意を払って行なう磨き作業だが、実はすべての傷を消しているわけではない。クルマによっては傷を消しきれないこともあるし、実際、モデル車の塗装面にも薄い傷は残っていたが、これは作業ミスではない。ちゃんと意味のあることなのだ。

 何度か書いているように、最近のクルマは塗料や塗装技術の進化から塗装膜が非常に薄く仕上げてあるため、研磨作業で深めの傷までしつこく追いすぎると、塗膜が薄くなりすぎてしまうのだ。また、深く磨いてしまった塗膜は艶が戻ったとしても「後がない」。つまり、数年後に再び磨きをしたいと思っても、磨ける塗膜が残っていないので、それが不可能になってしまうのだ。いくらキレイになるといってもこれでは困るだろう。

 そのためカービューティープロでは塗膜の状態をチェックしつつ、消せる傷、消せない傷を見極め、塗装の状態的に最良のフィニッシュになるよう磨き加減を調整して作業を行なう。こうした施工であれば塗膜はしっかり残るのだ。磨き作業の話では艶のよさや映り込みに注目するあまり、塗膜の状態まで気がまわらなかったが、われわれユーザーにとって、ここはとても大切な部分である。

少し深い傷を消すこともできるが、塗膜が薄いのでやりすぎると塗膜が薄くなりすぎて次に磨くことができなくなる。それではクルマの価値にも影響するのでカービューティープロではそこまで考えて施工をしている

 磨きの工程が終了した塗装面はツルツルになるが、そのままでは傷が付きやすいので最後の仕上げにコート剤でコーティングを行なう。ここで使用するコート剤は、カービューティープロ製の「プロフェッショナルペイントシーラント」シリーズだ。このシリーズにはいくつか性質が違うコート剤が用意されているので、車種や塗装の種類に合わせて使い分けている。

 なお、コート剤には塗装面の保護のほかに汚れが付きにくい防汚性能や、深い艶を生む性能、光沢を増す効果、そして撥水性能などもあるし、それらの性能を長期にわたって維持する耐久性も持たせている。こうした効果は適切な処置された塗装面があって本来の性能が出るものなので、洗車からの一連の作業はすべてコート剤の塗布につながっているのだ。

最後の仕上げにプロフェッショナルペイントシーラントを塗っていく。すべての作業にいえることだが、作業時はボディに施工している手をしっかり見ている。これは正しい動作をするうえでの基本。熟練した技術者はどの業種であっても「姿勢がいい」「視線がいい」のが共通点
プロフェッショナルペイントシーラントを乾燥させる工程。施工中から作業場にホコリが入らないようするのはもちろんのこと、ホコリを立てないように作業者のまわりを不用意に歩かないようにしている

 以上がプロガラスコーティングの一連の作業。施工を依頼した場合に掛かる費用はザ・ビートルクラスであれば約8万2000円といったところだ。ただこれは一例であって、クルマのサイズやプランによって変わってくる。カービューティープロではユーザーの希望に応じたプランを準備しているので、詳しいことはWebページの「基準料金表」を確認していただきたい。

施工前のボディ
施工後のボディ
施工前の塗装面アップ。洗車傷が多く付いていて塗装が曇ったようになっている
施工後の塗装面アップ。曇りが取れて周辺がクッキリ映り込んでいる
ドアを開けたときに見える助手席のステップ部分はこのようにホコリや水滴が乾いたあとなどで汚れていた
作業後の状態は、キレイになり清潔感が増している
プロガラスコーティングではヘッドライトレンズ、リアコンビネーションレンズの傷取りも同時に行なう
磨いたあとのマフラーカッターはメッキの輝きが復活している。意外と存在感があるので、こうした部分がキレイだと見栄えがよりよくなる
カービューティープロで施工したクルマに貼られるステッカー。磨きは実用性が高いカスタマイズ。プロガラスコーティングについては、プロショップによって施工料金が違うこともあるため店舗で確認してほしい

汚れが目立たない色はプロガラスコーティングでどうなる?

 最後にもう1つ実験をしてみたので、それを紹介しよう。

 クルマには「汚れが目立たないボディカラー」というものがある。ここで登場するN-VANのガーデングリーンメタリックというカラーがまさにそれだ。また、シルバー、レッドメタリック、ガンメタリックなども、汚れが目立たないボディカラーといえるだろう。

 今回こういう色のクルマにプロガラスコーティングを施すとどうなるのか? ということを試してみたれけれど、きっと色的に黒いモデル車のように見た瞬間「おぉ!」となるような変化はないだろう……と軽く考えていた。ところが仕上がりを見ると「おおおぉ!」と声が出るほどの違いが。

 明るいグリーンという感じのカラーはそれほどメタリック感はなかったが、プロガラスコーティング後は「ガーデングリーン“メタリック”」の名前のとおり、メタリックの輝きがはっきりと分かるルックスになった。また、塗装に透明感が出ていて、新車のときよりキレイな印象だ。

 その想像以上の仕上がりに驚いた。そして「自分のクルマの色は汚れが目立たないし、磨いてもあまり変われないと思うから」という考えが間違っていたと確信。むしろそういう色は気がつかないうちに各種の汚れがたまっているだろう。それに塗装に気を使わない分、細かい傷も多めに入っているかもしれない。だから「磨きは無縁」どころか、汚れが目立たないボディカラーこそ磨きの対象であることを悟った。

ガーデングリーンメタリックというボディカラーなので、汚れも水あかも目立たない。そのため磨きどころか水あか取りもせず、いつも水洗いだけで済ませていた
照明を当てると細かい傷がよく見える。オーナーとしてはちょっとショックな光景.もっと状態はいいと思っていたのだが……
ウォータースポットのような模様もたくさんできていた。とくに拭き取りにくいルーフはひどかった
ドアハンドルまわりには爪でひっかいたような傷がたくさん入っていた
画像で伝わるか分からないが、艶は明らかに変わった。新車のときもこれほどキレイではなかった気がする。散々乗ってきた自分のクルマではあるが、受け取って帰るときに傷つけないようにちょっと緊張した
磨き後は照明のレンズの模様まで映り込むくらいキレイな塗装面になった
ドアハンドル周辺にあった引っかき傷はキレイに消えていた。
黒い樹脂パーツの黒さも見事に復活。ここは特殊な洗剤で洗ったのみ、光沢復活材などは使用していない。また、サイドミラーの付け根あたりも黒い樹脂だが、そこも黒がキレイになっている。ミラーを確認するたび目に入るが、その度に「いいね~」とついウットリ
プロガラスコーティングではヘッドライトレンズの磨きも同時に行なってくれる。これはありがたい。※著しい傷や曇りが発生している場合は、別途施工料金が発生することもある
汚れることを気にしないほうだが、汚いクルマにしておくことはしない。プロガラスコーティングは汚れが付きにくく落ちやすいので、以前より洗車が楽になった

 このような結果になった「汚れが目立たないボディカラー」へのプロガラスコーティング施工。本来のキレイさが戻るだけではなく汚れが付きにくくなるから、これまで以上にボディのメンテナンスが楽になるので、手間を掛けたくない人ほど効果のあるメニューといえるだろう。

Photo:中島仁菜・深田昌之