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10月21日~23日に開催される「2016 JAPAN CUP CYCLE ROADRACE」記者発表会

開催25回目を迎えるアジア最高位の自転車ワンデイロードレース

2016年10月21日~23日 レース開催

 東京都渋谷区恵比寿にあるスバル(富士重工業)本社1階のSUBARU STAR SQUAREにて、10月21日~23日の3日間、栃木県の宇都宮市を舞台に開催されるアジア最高位の自転車ワンデイロードレース「2016 JAPAN CUP CYCLE ROADRACE」の記者発表会が開催された。

 スバルはジャパンカップをはじめ、20年以上にわたって国内の主要サイクルロードレースにオフィシャルサポートカーを提供しており、記者発表会では会場の協力とサポートカーの展示も行なった。

 今年2016年はジャパンカップ開催25回目であり、開催の舞台である宇都宮市の市政120周年という記念すべき年となる。そこで最初に登壇したのは宇都宮市市長の佐藤栄一氏だ。佐藤氏からは以下のことが語られた。

宇都宮市市長の佐藤栄一氏。市政120周年でもあるため、大会をより盛り上げるため準備を色々しているという

「ジャパンカップサイクルロードレースは今年も盛大に開催できるよう多くのスポンサーさま、また関係者の方のお力をいただき準備を進めてまいりました。今日はスバルさまのご厚意に甘えまして、この場所で記者発表をさせていただくことになりました。昨年の大会ですが大変多くの方に観戦いただきました。土曜日のクリテリウムに置きましては約4万3000人、日曜日のロードレースは約8万2000人と両日で約13万人に宇都宮に来ていただきました。このように大変大きな盛り上がりを見せた2015年開催でしたが、2016年大会に関しましては市政120周年、そしてジャパンカップ25周年という大きな節目でありますので、さらに力を入れて参りたいと考えております。そのなかのひとつとしてクリテリウムの距離を伸ばしました。それに伴って多くの方に競技観戦を楽しんでもらえるスペースを設けました。ロードレースに関しては地元の小学生が丹念に育てている大量のコスモスをレース当日はコース脇へ設置します。それによって選手がコスモスのなかを選手が疾走するという場面をなんとか作りたいと思っています」ということだった。

公益財団法人 日本自転車競技連盟 副会長の大島研一氏。競技主管代表として登壇

 続いては日本自転車競技連盟 副会長の大島研一氏が競技主管代表としてステージに上がった。

「このジャパンカップは25回を迎えますが、日本で初めての世界選手権は1990年に誘致しました。その頃世界はまだアマチュアとプロに別れて競技をしていまして、日本での開催のときは日本にプロの競技者がいなかったということで、急きょプロ競技者を作りました。初めての世界選手権は無事終えられたという感じでしたが、そのあとちょっとした問題がありました。それはなにかと言うと、警察から『プロ競技者が公道を走ってはダメだ』というお達しがあり、1991年開催時は宇都宮だけプロとアマを別開催したことがありました。そのあとプロが走れる場所として1992年にジャパンカップを立ち上げました。私どもは数多くの大会を開催していますが、これほどの観客が集まるのはジャパンカップだけです。1990年の世界戦の日本開催の条件として“リアルタイムでヨーロッパにTV中継すること”というのがありましたが、ジャパンカップはまだリアルタイムの放送がありません。ただ今回クリテリウムだけは地元のTV局が生中継を行ないます。このように多くの人に見てもらう競技だけに、私ども運営する立場としてはなによりも安全が最優先としています。この安全とは選手だけでなく観客の方についても最大限配慮していきます。そのためにもマナーのよい観戦をしていただいて、この大会が無事に終わるよう、みなさまのご協力をよろしくお願いします」ということだ。

 3人目に登壇したのは大会オブザーバーのインターマックス 取締役 今中大介氏だ。

大会オブザーバーの株式会社インターマックス 取締役 今中大介氏。選手として出場していた経験も持つ

「私自身がこのジャパンカップと共に歩んできたという気持ちを持っています。僕自身が参加する立場、見る立場、そして解説する立場と色々な面から見てきました。大会自体が1度ワールドカップになったこともありますし、ワールドツアーのようなレースに組み込まれたこともありました。本当に色々な選手が参加していたし、日本の有力チームでもある宇都宮ブリュッツェンの快進撃もジャパンカップがあってこそでした。クリテリウムがはじまったときに、アーケードに飾られるタペストリーで視界が真っ赤に染まった状態というのも“夢のときが来たんだな”と知らしてくれる、そんな10月のジャパンカップの時期は最高です。去年、クリテリウムでは日本人選手が勝ちましたが、そういう勢いのある状態をまた魅せてほしいと思いますし、地元の方々が熱くなれて、そして日本中からファンが何万人も集まってくるというこの夢の世界を、皆さんと一緒に堪能するためにジャパンカップを盛り上げていきます。どうぞよろしくお願いします」という、選手経験者ならではの情景が浮かぶようなコメントが語られた。

 ここで改めて本年度のジャパンカップ開催概要が紹介された。開催日は10月23日で会場は宇都宮市森林公園周回コース。1周10.3kmを14周周回する。これを国内外から集まった計16チームで争うものだ。そして10月22日にはジャパンカップクリテリウムが開催される。クリテリウムは1周2.25kmをパレード2周+レース15周で争う形式。今年はコースを延長している。出場チームはジャパンカップの16チームに加え、このレースのために結成されたクリテリウムスペシャルチームを加えた17チームで行なわれる。

今年のジャパンカップは開催25周年記念であり、開催地の宇都宮市の市政120周年でもあるメモリアル大会となる

 2015年大会ではUGI(国際自転車競技連合)から全体的にハイレベルな大会であったということで「エクセレント」という高い評価を得た。そこで今年の25回大会では世界から認められるよう「エクセレント」を大会のテーマとして掲げ、このメモリアル大会をより盛り上げるため「25th エクセレントプロジェクト」と題して、ファンにより楽しんでもらえるようさまざまな計画をしているという。その内容の紹介と、出場チームや注目選手などを取り上げたトークショーがこのあと行なわれた。トークショーのメンバーはスピーチも行なった大会オブザーバーの今中氏と、ツアー・オブ・ジャパン イベントディレクターの栗村修氏。司会は全体MCを務める絹代さんが引き続き行なった。そのトークショーの模様は写真で紹介していく。

2015年開催ではUGI(国際自転車競技連合)から全体的なハイレベルな大会であったということで「エクセレント」という高い評価を得たので、今年も引き続き世界的に誇れる大会にするため「25th エクセレントプロジェクト」を行なう
出場チームや注目選手を紹介するトークショーも行なわれた。司会は全体MCを務める絹代さん
ツアー・オブ・ジャパン イベントディレクターの栗村修氏と大会オブザーバーの今中大介氏お2人の解説はときおり冗談も交えて展開されたが、ジャパンカップに出場するメンバーの特徴なども詳しく解説。世界的に人気の高いトレック・セガフレードの「ファビアン・カンチェラーラ選手」の現役引退レースとなることも公開された
レースへの参加構成と日本チームの紹介。ジャパンカップロードレースには日本ナショナルチームが1チーム、UCI国内コンチネンタルチームが6チーム、UCI海外コンチネンタルチームが1チーム、UCIプロコンチネンタルチームが2チーム、UCIワールドチームが6チーム参戦。ジャパンカップクリテリウムは前記したチームに加え、クリテリウムスペシャルチームが加わる
参加チームの紹介
イギリスのチーム・スカイ
オーストラリアのオリカ・バイクエクスチェンジ
イタリアのランプレ・メリダ。日本人選手も所属し出場する
アメリカのBMCレーシングチーム
アメリカのキャノンデール・ドラパック・プロサイクリング・チーム。出場メンバーはまだ未発表
アメリカのトレック・セガフレード。かなりの選抜メンバーとのことで、ここにも日本人選手が所属し参加する
クリテリウムスペシャルチームのメンバー。今回は高校生選手が本番コースを走るホープフルクリテリウムも開催される
「25th エクセレントプロジェクト」の内容について。東武鉄道と協力するジャパンカップトレインも運行。浅草と東武宇都宮駅をノンストップで結ぶ特別列車。観戦の特典もある
そのほかのプロジェクト内容
観戦ポイントについての解説。選手を間近で見られるエキサイトゾーンもあるが、チケットは完売間近という。また、今回は山を下りてきたところに新しい観戦ゾーンを設けた。ここの順位は山登りのままのはずなので、レース展開が掴みやすいという
選手とふれあえるアフターパーティなどもある
ジャパンカップのコラボ商品、オフィシャルグッズの紹介。こちらも完売品が出るので欲しい人はお早めに。通販も行なっている。協賛しているJAL(日本航空)からはキャビンアテンダントの田野井裕美さんが登壇して挨拶を行なった
ジャパンチームのサポートカー
日直商会のサポートカー
ホイールメーカーであるマビックのサポートカー
コンポーネンツメーカーであるシマノのサポートカー
屋外には宇都宮ブリュッツェンとマビックのサポートカーが展示されていた
マビックやシマノのサポートカーは特定の選手やチームのために走るのではなく、ユーザーサービス的な活動をする。そのためホイールメーカーのマビックはフレームよりホイールを多く搭載。コンポーネンツメーカーのシマノはホイールよりフレームを多く積む。キャリアはそれぞれのメーカーごとに形状が異なる