BMW、1充電走行距離を390kmに高めた新型「i3」

　ビー・エム・ダブリューは、都市向けEV（電気自動車）「i3」の1充電走行距離を大幅に高め、内外装の仕様変更などを行なって10月1日に発売する。全車右ハンドル仕様で価格は499万円～607万円。

　今回の改良ではフロア下に搭載する駆動用バッテリーに新開発の33kWh大容量リチウムイオンバッテリーを採用。室内スペースを損なうことなく、1回の充電で走れる航続距離を従来モデルから70％向上となる390km（JC08モード）を実現。さらに直列2気筒647ccの発電用エンジンを搭載するレンジ・エクステンダー装備車は121kmの航続距離延長を可能としており、合計で511kmと東京～大阪間を移動できるようにしている。

　また、10月1日から導入する新サービス「ChargeNow（チャージナウ）」を12カ月無料付帯。これによって国内最大の充電器ネットワークである「NCSネットワーク」の充電器が利用できるようになり、チャデモ方式の急速充電を使って約45分でバッテリー容量の80％まで充電が可能。拡大された航続距離と合わせてi3で到達可能な範囲がさらに広くなっている。

新しい「i3」では新開発した33kWhの大容量リチウムイオンバッテリーを採用したことで、最長511kmの航続距離を実現

　このほかに外観では、これまで同じくBMW iのPHV（プラグイン・ハイブリッド）4シータースポーツカー「i8」のみに設定されていたボディカラー「プロトニック・ブルー」を新たに設定。インテリアでは既存のダルベルギア・ブラウンレザーのシート＆ダッシュボードとダークオークマットのインテリアトリムを組み合わせる「スイート」に加え、新たにダークな色合いのアラガツグレーのクロスシートとマットシルバーアンデサイトのインテリアトリムを組み合わせる「アトリエ」、アース・カラーの色味を持つアッシアレザー×カラムスパイスグレーのウールで構成するシートとユーカリ材を使ったインテリアトリムを組み合わせる「ロッジ」を追加して3種類のグレード展開となった。

　また、装備では歩行者検知機能付きの「衝突回避・被害軽減ブレーキ」、前方の車両との車間距離を維持しながら自動的に車速を制御する「アクティブ・クルーズ・コントロール」などをセットにした「ドライビング・アシスト・プラス」を追加。縦列駐車で自動的にステアリング操作を行なう「パーキング・アシスト」、駐車時に後方確認をサポートする「リア・ビュー・カメラ」などを備える「パーキング・サポート・パッケージ」を標準装備に加え、ロッジ、スイートでは「LEDヘッドライト」も標準装備（アトリエではオプション設定）とした。

　さらに3年間に渡って主要項目のメンテナンスなどを無償提供するメインテナンスパッケージ「BMW iサービス・インクルーシブ」が全車で標準装備となった。

ボディカラーに「プロトニック・ブルー」を追加

アースカラーの色味や天然素材を使うことで温かみのある車内空間を演出する新インテリア「ロッジ」（日本仕様は全車右ハンドル）