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【ボッシュ モビリティ エクスペリエンス 2017】eモビリティ化に向け電動スクーター化した「Schwalbe(シュヴァルベ)」紹介

2017年7月6日(現地時間) 発表

「ボッシュ モビリティ エクスペリエンス 2017」でキーノートスピーチを行なうボッシュ オートモーティブ エレクトロニクス事業部長 ハラルド・クリューガー氏

 世界最大級の自動車部品サプライヤーであるボッシュ(ロバート・ボッシュ)は7月6日(現地時間)、ドイツ ボックスベルクにある同社最大のテストコース「ボックスベルク プルービンググランド」において「ボッシュ モビリティエクスペリエンス 2017」を開催。ボッシュ オートモーティブ エレクトロニクス事業部長 ハラルド・クリューガー氏は、都市のeモビリティ化に向けて新たなアーバンモビリティにつながるという2つのプロトタイプ車両を紹介した。

 1つはコンパクトな4シーターの「eGo」で、もう1つは旧東ドイツ国民の足として活躍したスクーター「Schwalbe(シュヴァルベ)」を大きくモデルチェンジした電動スクーター。どちらもボッシュのソリューションが動力源として採用されているという。

電動スクーター化した「Schwalbe(シュヴァルベ)」を背景にスピーチ

 ボッシュが開発したアーバンモビリティに対応する2輪、3輪、4輪の各車両向けのシステムは、バッテリーから引き出したエネルギーを最大ブーストに変換する48Vドライブユニットや、高いエネルギー密度の充電式リチウムイオンバッテリー、Bluetoothやアプリを経由してクルマとドライバー間の通信を行なうディスプレイやアプリを統合したシステムなど。

 これらのシステムは全て既成の自動車用コンポーネントで構成されていて、メーカーは生産試験をクリアした部品をそのまま使って製品を速やかに市場に投入することができ、大手OEMだけでなくスタートアップ企業も、12~18カ月という非常に短い期間で車両を市場投入できるとのこと。

 また、システムは拡張しやすいため車両クラスや希望の出力レベルに応じてシステムのコンポーネントを組み合わせることができ、2つ目のバッテリーパックを追加すれば車両の航続距離を2倍に引き上げることも可能になり、メーカーだけでなく都市部を電動車両で移動したい人は誰でもこのシステムを通じて複雑さとコストを抑えることができるとしている。

 クリューガー氏は、「ボッシュではスクーターや『Smart』とほぼ同じサイズの小型4輪車を含めた軽量電気自動車が2020年までに世界中で約1億台生産されると見込んでおり、私たちは48Vシステムが年間100%を超える内部成長につながると期待しています」と述べた。

 最後にクリューガー氏は「電動の小型車両というセグメントで都市のeモビリティ化が進むと考えています。ボッシュはモジュラー式48Vシステムなど、このセグメントに最適なパワートレインをご提供していることをお伝えしたいと思います」と締めくくった。

4シーターの「eGo」