パナソニック、PND「ストラーダポケット」4機種、HDDカーナビ「ストラーダ」3機種
Googleマップと連携機能を搭載。Blu-rayディスクプレーヤーや、低価格地デジチューナーなども参考展示

前倒し発表されたと言うミドルクラスのHDDカーナビ「ストラーダ」。「CN-HX900D」はストラーダに新たに加わった1DIN+1DINタイプ。全機種7V型ワイド液晶(800×480ピクセル)を装備する

2009年4月22日発表
ストラーダ:24万9900円~30万2400円
ストラーダポケット:オープンプライス



 パナソニックは4月22日、都内のパナソニックセンターでカーナビ製品の発表会を開催した。発表したのはHDDカーナビ「ストラーダ(Strada)」3機種のほか、メモリータイプのPND(Portable Navigation Device)「ストラーダポケット(Strada Pocket)」4機種。価格はストラーダが24万9900円~30万2400円、ストラーダポケットはいずれもオープンプライス。

PNDタイプのストラーダポケット。PNDとはいえ、ジャイロや加速度センサーが付加された「迷いまセンサー」機能を搭載。5V型ワイド液晶(480×272ピクセル)装備

 ラインアップや発売日は下記の表のとおり。

■ストラーダ

品名品番価格発売日
7V型ワイドVGAモニター 2DIN AVシステム
地上デジタルTV/DVD/CD内蔵HDDカーナビステーション
CN-HW850D24万9900円6月1日
7V型ワイドVGAモニター 2DIN AVシステム
地上デジタルTV/DVD/CD内蔵HDDカーナビステーション(BluetoothR内蔵)
CN-HW880D26万400円6月1日
7V型ワイドVGAインダッシュ
地上デジタルTV/AVシステム DVD/CD内蔵HDDカーナビステーション(Bluetooth内蔵)
CN-HX900D30万2400円6月1日

■ストラーダポケット

品名品番価格発売日
ポータブルSDカーナビステーション(ワンセグチューナー内蔵
、ACアダプター・家庭用スタンド付属)
CN-MP200DLオープン6月12日
ポータブルSDカーナビステーション
(ワンセグチューナー内蔵)
CN-MP200Dオープン6月12日
ポータブルSDカーナビステーション
(ACアダプター・家庭用スタンド付属)
CN-MP100DLオープン6月12日
ポータブルSDカーナビステーションCN-MP100Dオープン6月12日
2009年のパナソニックのカーナビは、PNDのストラーダポケット、ミドルクラスカーナビのストラーダ、ハイエンドのストラーダ クラスFの3つになると言う、パナソニック株式会社オートモーティブシステムズ社の津賀一宏社長

■2009年はPNDがナビゲーション市場の過半を占める

 発表会において、パナソニック オートモーティブシステムズ社の津賀一宏社長は、「例年この時期はハイエンドモデルの『ストラーダ Fクラス』を発表してきた。しかし、今年はミドルクラスのストラーダとPNDのストラーダポケットを前倒しして発表する、ストラーダはストラーダリンク機能を進化させ、Googleマップ連携機能を搭載した。また、PNDのストラーダポケットは国内専用モデルとして新規開発した。これまでのPNDの簡易ナビというイメージを払拭すべく、ストラーダで培ったナビやAV機能を惜しみなく投入した自信作です」と2つのラインアップを紹介。そのほか車載用として世界初となるBlu-ray Discプレーヤーを年内に投入することを明言した。

 Googleマップ連携機能は、Googleマップで検索したスポット情報をカーナビに転送できるもの。パナソニックではドライブスポット情報Webサイト「おでかけストラーダ」にGoogleのスポット情報をいったん転送することで、ストラーダとの連携を実現している。

 ミドルクラスのストラーダや、PNDのストラーダポケットを前倒しして発表した背景に、ここ数年のPND市場の伸びがあるとし、2009年はナビゲーション市場の過半をPNDタイプのものが占めるだろうと予測した。

ナビゲーションの需要予測。2008年はPNDの伸びによって対前年比103%となったが、2009年はPNDが伸びるものの、全体としては2008年同様の数字になると予測

 両製品についての詳しい説明は、パナソニック オートモーティブシステムズ社国内市販ビジネスユニット長の木村真人氏が説明。木村氏は、ナビタイプ別のユーザー特性を示し、初心者ユーザーにはPNDのストラーダポケットを、買い換えユーザーにはAV一体機のストラーダを用意したと言う。また、昨今純正ナビゲーションの装着率がアップすることで市販カーナビの販売台数に影響が出ているとの見方に対しては、「軽自動車のユーザーのカーナビ装着率はまだ低く、ここに確実な市場がある」との見解を示した。

 AV機能一体型のストラーダの強化点としては、ユーザーから望まれている機能を強化したと言い、4チューナー×4アンテナにより地デジの受信性能可能距離を1.4倍に延長、ミュージックサーバー機能の録音ビットレートの向上(150kbps→256kbps)により、パナソニックならではのAV機能を提供するとした。

製品についての詳細説明を行ったパナソニック株式会社オートモーティブシステムズ社国内市販ビジネスユニット長の木村真人氏純正のナビゲーション装着率を見ると、コンパクトカーや軽自動車ではまだ低く、ビジネスチャンスはあるとするナビタイプ別のユーザー特性。パナソニックでは夏の新製品として2ラインを用意
ミドルクラスカーナビ3機種、PND4機種をラインアップするミドルクラスカーナビでは、Googleマップ連携機能のほか、AV機能を強化する現在カーナビを使っているユーザーの要望。インターネットとのデータ連係が望まれている
Googleマップ連携機能により、Googleの豊富な情報をストラーダユーザーが手軽に利用できるようになるスポットの送信画面に「カーナビ」タブがあり、これによりスポット情報を転送できるAV一体機となるミドルクラスでは、地デジの受信性能や音質に不満を持つユーザーが多いとのこと
パナソニックの持つ地デジ技術をカーナビにも投入。受信性能を改善し、より高画質化が図られたミュージックサーバー機能では、音質優先モードを用意した。ビットレートを約1.5倍の情報量にiPhone 3Gにも対応し、アルバムアートワーク表示も可能になった
ナビの基本機能である案内や検索機能も強化してある

■ついにパナソニックがPNDに参入

 発表会の最大の注目製品であるストラーダポケットは、ワンセグチューナーを内蔵するCN-MP200D/CN-MP200D、ワンセグチューナーを持たないCN-MP100DL/CN-MP100Dをラインアップ。基本要素であるナビ機能に関して木村氏は「ミドルクラスのストラーダとまったく遜色ないもの」とし、実際にストラーダと比較走行したビデオを上映した。また、このストラーダポケットにもストラーダと同様Googleマップ連携機能を搭載。ストラーダポケットは、GPSだけでなくジャイロを2軸、加速度センサーを3軸装備した「迷いまセンサー」によって、道路の一致率を飛躍的に向上させたと言う。

 さらに渋滞情報を取得可能なFM-VICSも装備。FM-VICSのアンテナも取り付けやすいように工夫することで、初心者ユーザーでも問題なく使えるものとしている。

ナビ機能に関しては上位機種と遜色のないものになっているストラーダポケット。Googleマップ連携機能も装備
ストラーダとストラーダポケットの画面比較。赤文字がストラーダポケット。PNDとは思えないくらいの充実画面
FM-VICSはクレードル側に装備する。GPSのほか、ジャイロを2軸、加速度センサーを3軸加えて迷いまセンサーを構成ワンセグ受信に関しても、「ワンセグVIERA」なみの感度を確保
取り付けにも配慮し、サイドブレーキ配線をせずに自動判定することも可能将来的なカラーバリエーションの予定もアナウンス。パナソニックの直販サイト「パナセンス」でカラー投票を実施する

 今秋発売製品としてストラーダ Fクラスも価格未定ながらアナウンス。7V型ワイドXGA液晶ディスプレイ(1280×720ピクセル)装備したHDDカーナビで、別途発売される世界初のBlu-rayディスクプレーヤーとはHDMIで接続できるようになっている。

参考展示されていたBlu-rayディスクプレーヤー(写真左)。組み合わされる「CN-HX3000D」の画質も向上していた
車載用地上デジタルチューナーも同時発表。「TU-DTX400」は4チューナー×4アンテナ、「TU-DTV40」は2チューナー×2アンテナのモデル。価格は前者が6万8040円(発売日:5月26日)、後者がオープンプライス(発売日:6月予定)となる

 

(編集部:編集部:谷川 潔)
2009年 4月 22日