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三菱自動車、「アウトランダーPHEV」「RVR」の一部改良モデルを発売

アウトランダーPHEVはSUVらしさと質感を高め、RVRはCVTの改良で燃費が16.6km/Lに

新型アウトランダーPHEV(写真右)とRVR(写真左)
2014年4月25日発表

341万8200円~443万160円(アウトランダーPHEV)

191万1600円~280万440円(RVR)

 三菱自動車工業は4月25日、プラグインハイブリッドEV「アウトランダーPHEV」とSUV「RVR」の一部改良モデルを発売した。価格はアウトランダーPHEVが341万8200円~443万160円、RVRが191万1600円~280万440円。

 アウトランダーPHEVはエクステリアや使い勝手の向上、RVRは外観の小変更に加え、CVTの見直しによって燃費性能が向上している。

SUVらしさとともに質感を高めたアウトランダーPHEV

 今回一部改良が行われたアウトランダーPHEVでは、これまでのラインアップ同様「E(受注生産)」「G」「G セーフティ パッケージ」「G ナビ パッケージ」「G プレミアム パッケージ」を展開。

グレードエンジン駆動方式価格エコカー減税
E(受注生産)直列4気筒SOHC 2.0リッター+電気モーター2基4WD3,418,200円免税(100%減税)
G3,670,920円
G セーフティ パッケージ3,768,120円
G ナビ パッケージ4,123,440円
G プレミアム パッケージ4,430,160円

 エクステリアではSUVらしさと質感のよさを充実させる仕上がりになっており、大きくはフロントバンパーデザインをガソリン車用と統一。バンパー下部にシルバー塗装のスキッドプレートが採用されるとともに、メッキベゼルのフォグランプも装備。さらにメーカーオプションでルーフレールを設定した。

アウトランダーPHEV G プレミアム パッケージ。ボディーカラーはテクニカルシルバーメタリック

 使い勝手については、従来モデルの充電リッドは利便性を考慮してロック機能を持たせていなかったが、新たにガソリン給油リッド同様のロック機能が追加された。

 装備に関しては、運転席/助手席にシートヒーターが標準装備になったほか、最上級グレードのG プレミアム パッケージには従来のブラックレザーシートに加え、明るく上品なイメージを醸し出すオフホワイトのレザーシートが選択できるようになった。

 また、G プレミアム パッケージとG ナビ パッケージに装着される多機能メモリーナビゲーションシステム「MMCS(三菱マルチコミュニケーションシステム)」に、スマートフォンなどからタイマー充電やプレ空調などの操作が行える「三菱リモートコントロール」を追加。さらに、後席用にフリップダウンモニターの装着が可能になった。

エクステリアではSUVらしさを強調するバンパーデザインに変更するとともに、シルバー塗装のスキッドプレートを追加。ヘッドライトやフロントグリルに変更点はない
メーカーオプションでルーフレールの装着が可能になった
バー形状のデザインではないので、ルーフとの隙間がなくボディーとの一体感が高い
ボディー右側にある充電リッドにロック機能を追加。同時に夜間使用時に便利な照明と、リッド裏に化粧カバーも追加された
充電端子に変更はない。右が急速充電用で左が通常充電用の端子
メーター内に充電リッドの閉め忘れを防止するメッセージが表示されるようになった
運転席/助手席のシートヒーターが標準装備に。またG プレミアム パッケージにはオフホワイトのレザーシートが追加された。シート形状やシートアレンジに変更はない
オフホワイトのレザーシート装着車はドア内張にもアクセント的に同仕様のレザーが張られる。写真は前席ドアだが、後席ドアも同じようにシート同色のレザーが張られる
多機能メモリーナビゲーションシステム「MMCS」に、スマートフォンなどからタイマー充電やプレ空調などの操作が可能な「三菱リモートコントロール」が標準装備になった
後席用にフリップダウンモニターを装着。画面操作は付属のリモコンで行える

CVTの改良で燃費性能を高めたRVR

 新型RVRのグレードは「E」「M」「G」の3タイプで、2WD(FF)に加え、E以外には4WDモデルが設定される。エンジン、トランスミッションは全車共通となっており、エンジンは吸気連続可変式バルブタイミング機構「MIVEC」搭載の直列4気筒SOHC 1.8リッター、トランスミッションはCVT(6速スポーツモード付き)。標準車に加え、特装車の「ROADEST」も展開する。

標準車

グレードエンジン変速機駆動方式価格エコカー減税取得税エコカー減税重量税
E直列4気筒SOHC 1.8リッターCVT(6速スポーツモード付き)2WD(FF)1,911,600円60%50%
M2WD(FF)2,053,080円
4WD2,289,600円
G2WD(FF)2,353,320円
4WD2,589,840円80%75%

特装車 ROADEST

グレードエンジン変速機駆動方式価格エコカー減税取得税エコカー減税重量税
M直列4気筒SOHC 1.8リッターCVT(6速スポーツモード付き)2WD(FF)2,377,080円60%50%
4WD2,613,600円
G2WD(FF)2,563,920円
4WD2,800,440円80%75%
撮影モデルは2WDの「M」グレード。ボディーカラーはホワイトパール(有料色)

 大きな改良点として挙げられるのがCVTで、ギヤ比をワイド方向に変更した。これによって燃費を約5%向上させつつ、加速性能も向上。燃費については2WD車で16.6km/Lを達成している。結果、2WD全車と4WD車の「M」グレードでは平成27年度燃費基準を、4WD車の「G」グレードでは平成27年度燃費基準+10%を達成した。合わせて4WD車の「G」グレードはエコカー減税対象(取得税80%、重量税75%減税)になっている。

 また、電動パワーステアリングにチューニングを行い、低速走行時は取り回しを考慮して軽くなめらかに、走行時は操舵角に対して操舵力がリニアに増加するセッティングとした。加えてリアコントロールアームのブッシュ硬度を高めるとともに、ブッシュ硬度を高めたことによるストローク感/ショック感を補完するためリアショックアブソーバーのチューニングを行うなどして、操縦性と安定性のバランスの最適化を図っている。

新型RVRはギヤをよりワイド化した新型CVTを搭載。これによって燃費性能と加速性能が向上。全グレードで平成27年度燃費基準を達成するとともに、4WDの「G」グレードでは平成27年度燃費基準+10%を達成した

 エクステリアでは新デザインのアルミホイールを採用。躍動感のある10本スポークデザインに切削&光沢仕上げを採り入れ、スポーティ感を増すとともにホイールを大きく見せる効果も与えたという。撮影車のホイールは17インチだが、径の大きいホイールに見えることからSUVらしい力強さも併せ持っている。

 また、フロントバンパーの左右下部にはLEDデイランプを装備。LEDは縦に5つ並び、夜間になるとコの字のレンズ形状に沿って発光。デイランプはインパネに設けられたスイッチで点灯/消灯を選択するタイプで、ヘッドライトと連動はしない。加えて従来モデルでは左フロントフェンダーにサイドアンダーミラーが装着されていたが、これを廃止し、サイドアンダーミラーをドアミラー一体型とした。

アフターメーカーのホイールのようなカッコよさを持つ新デザインアルミホイール。17インチには見えない迫力がある
フロントバンパーの左右下部に組み込まれたLEDデイライト。LEDは5灯使用している。デイライトの点灯/消灯はインパネに設けられたスイッチで行う
サイドアンダーミラーと一体になった新形状左ドアミラー。カメラを設けるのではなく、鏡面を増やすことで左下部の視界を確保。ドアミラーの確認と同じ視線移動で見られるので、一度の目線移動で得られる安全確認のための情報収集量が増えた

 インテリアではセンターパネルのデザインを変更。「E」「M」ではカラーをカーボン調とし、「G」はピアノブラック調になる。パネル形状も下部のスイッチ部周辺が小変更されているので、内装からも改良モデルであることが見分けられる。

シートやステアリング形状に変更はないが、センターパネルの形状と仕上げが変わった。撮影車の「G」はピアノブラック仕上げのパネルが装着される

(深田昌之)