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2014年F1日本GPの小林可夢偉選手参戦が正式に決定
「帰ってこれたのは募金などをしてくれたファンのみなさんのおかげ」と小林可夢偉選手
(2014/10/1 15:07)
鈴鹿サーキットは10月1日、週末の10月3日~5日にかけて開催されるF1日本GPに向け、ケータハムF1チームから参戦ドライバーに関するニュースリリースが出されたことを受け、レースドライバーとしてこの日本GPに出場する日本人F1ドライバー 小林可夢偉選手の会見を実施した。ケータハムF1チームはF1日本GPに小林可夢偉選手、マーカス・エリクソン選手の2人でレースに臨むほか、ロベルト・メルヒ選手がフリープラクティスで走行を担当する。
会見に参加した小林選手は、まず第12戦のベルギーGPから辛い状況に置かれていることを正直に語り、週末の日本GPでレースドライバーとして走れることが正式に発表されたことでひと安心しているとコメント。この日本GPに2年ぶりにF1ドライバーとして戻ってくることができたこと、レースができるということを嬉しく思っていると語った。
また、鈴鹿サーキットで開催される日本GPについて質問され、「この鈴鹿というステージは、僕にとってなにかしら思い出ができるような場所になっていて、2009年に公式練習で走ることになったところからF1ドライバーとしてのキャリアがスタートしたといって過言ではありません。ここでよいパフォーマンスを見せられたことで、ケガをした選手の代わりに、誰も不安に思うことなくF1に乗るようになれました。ここはオーバーテイクが難しいと言われていて、(2010年)当時のマシンはあのポイント(ヘアピン)でしか抜けなかったので、なにも考えずにあそこで抜きにいったら、次のシーズンに行ったら大きなスタンドができていました」と語り、さらに「表彰台に上がるチャンスはそれまでもあって、でも結果として最初の鈴鹿での表彰台になりました。鈴鹿は僕にとって思い入れのあるサーキットで、今回のことが奇跡なのかは分かりませんけど、とにかく帰ってこれることになった。帰ってこれるようになった理由には、募金などをしてくれたファンのみなさんのサポートのおかげで、感謝していますし、何位になれるかは言えない状況ですが、自分の力をすべて出し切ってファンのみなさんに楽しんでもらえるレースをしたいと思っています」と口にしている。
このほか、記者との質疑応答では、実は自身もまだチーム側から正式にオファーを受けておらず、ニュースリリースが出たことで自分が日本GPで走れると認識したこと、現在の苦しい状況にもかなり慣れてきたこと、現状のチーム状態ではポディウムを争うような戦いは無理で、現実的にマルシアとの勝負を一歩一歩続けていかなければならないと考えていることなどを明かした。