ブリヂストン、「第9回ブリヂストンこどもエコ絵画コンクール」の入賞作品発表
入賞作品がデザインされた「リーフ」を4月3日~7月初旬まで本社ビルに展示

コンクール受賞者と関係者、受賞作品が描かれたリーフ

2012年4月2日開催



 ブリヂストン、ブリヂストンサイクル、ブリヂストンスポーツは4月2日、「第9回ブリヂストンこどもエコ絵画コンクール」の入賞作品を決定し、ブリヂストン美術館(東京都中央区)で表彰式を行った。

 日本に在住する小学6年生以下の子どもであれば、誰でも参加できるコンクール。この取り組みの背景には、子どもたちが描く絵から自然への思いを感じ取り、今ある自然環境を未来の子どもたちに残していこうという環境保護の目的があり、2003年から毎年行われている。しかし昨年は審査日の翌日に東日本大震災が発生したため、表彰式は行われなかった。

 今回の絵画テーマは「いきものとわたしたち」で、2011年12月1日~1月31日の応募期間に3万3251点の作品が寄せられた。その中から審査員特別賞を5点選出するとともに、受賞者を招いての表彰式を実施した。

 また、ブリヂストンサイクル賞(10点)、ブリヂストンスポーツ賞(10点)、ブリヂストン賞(76点)の入賞作品も選出され、合計101点の入賞作品は同コンクール向けに提供された日産自動車のEV(電気自動車)「リーフ」にデザインされた。このリーフは、4月3日から7月初旬まで本社ビル1階にあるショーウィンドー「コミュニケーションスペース」に展示され、その後、企業博物館「ブリヂストンTODAY」(東京都小平市)での展示も予定している。

「第9回ブリヂストンこどもエコ絵画コンクール」の表彰式が行われたブリヂストン美術館では、美術関連にまつわる書籍やポストカード、キーホルダーなどの販売もしている
入賞作品が描かれたリーフのアンベールを、受賞者とブリヂストンの荒川詔四取締役会長が行った
ルーフを含め、ボディーに合計101点の入賞作品が描かれている。審査員特別賞を受賞した5作品はボンネット上に描かれる

 今回の表彰式には、同社の取締役会長の荒川詔四氏をはじめ、漫画家のヒサ クニヒコ氏、ブリヂストン美術館館長の島田紀夫氏、日産自動車 グローバルコミュニケーション・CSR本部 CSR部 主担の菰田雄士氏らが参加。

審査員を務めたブリヂストンの荒川詔四取締役会長(左)と漫画家のヒサ クニヒコ氏

 荒川氏は表彰式の冒頭、「ブリヂストンは地球の環境問題に早くから目を向けて、環境を守るため一生懸命頑張ってきた。エコ絵画コンクールはこうした取り組みの1つとして9年前から始まり、皆さんが描いた生き物や自然を私たち大人がしっかり守っていきたいという思いを持って毎年開いている」と、コンクールの開催意義を受賞者に説明。

 また、「毎年コンクールを楽しみにしており、今年も生き物や自然が活き活きと描かれている。皆さんのとても素晴らしい作品に感動した」「私たちブリヂストンは、皆さん1人1人が絵に描いたメッセージをしっかりと受け止め、美しい自然を守っていきたい。皆さんも絵に描いた思いをこれからもずっと大切にしていただきたい」と、企業として今後も積極的に自然環境の保護に務めることを誓うとともに、受賞者への願いを述べた。

 一方、ヒサ氏は「自然の中で暮らすというのは、実は優しいだけではない。自然とはある意味“怖いもの”“戦うもの”で、人間はそれを克服するために文明、家族、村、国、社会を作ってきた」とし、自然はときに人間の脅威になることを、昨年の東日本大震災で改めて思い知らされたと述べるとともに、「今回のような生き物をテーマとして絵を描くことで、身近な環境のことを考えるきっかけになったと思う」「(応募してくれたすべての人が)家族や友達についてなど、色々なことを考えたと思う。それが将来の日本の財産になるのではないか」と、同コンクールの意義について話していた。

「審査員特別賞 カナダエコツアー」を受賞した西村明莉さんの作品「カメ界のアイドル『カメ吉』」
「審査員特別賞 オーストラリアエコツアー」を受賞した若月柊一郎さんの作品「カバをさわっているぼくたち」
「審査員特別賞 北海道エコツアー」を受賞した山下晴子さんの作品「キジのキョン」
「審査員特別賞 沖縄エコツアー」を受賞した今井千愛さんの作品「ゴリラの家族」
「審査員特別賞 屋久島エコツアー」を受賞した桜井智也さんの作品「乳牛をかっているおじさん」

(編集部:小林 隆)
2012年 4月 2日