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NEXCO東日本など3社、高速道路の新割引き制度を11月末までに発表

12月19日の「鬼平江戸処」オープンでは「木遣り・梯子乗り」を披露

2013年11月27日発表

「信頼を取り戻すため一層の緊張感を持って取り組みたい」とコメントする廣瀨博代表取締役社長

 NEXCO東日本(東日本高速道路)は11月27日、11月度の定例記者会見を開催した。今回の会見では、新しい料金割引制度やNEXCO東日本のSA(サービスエリア)・PA(パーキングエリア)で発生した食品の不適切な表記の問題などについて説明が行われた。

 NEXCO東日本、NEXCO中日本(中日本高速道路)、NEXCO西日本(西日本高速道路)の3社は、11月21日に国土交通省に対して来年度以降の新料金割引案の検討状況を報告した。新料金割引案については、民営化時に約5000億円規模で開始した割引制度を基本部分から再検討中であるという。これに対して国土交通省からは既存の割引きメニューにも踏み込んだ見直しと、経営努力を最大限に反映することなどを要請されたという。これらを踏まえ、NEXCO 3社は11月末までに新たな料金割引案を国土交通省に提出する方針としている。現時点ではこれ以上の具体的な内容は決まっていない。

 次に、NEXCO東日本のSA・PAで発生した食品の不適切な表記の問題について説明された。NEXCO東日本が消費者庁の「食品表示ガイドライン」に基づいた調査を同社営業エリア内のSA・PAで実施したところ、6件10品目で実際のメニューの記載と異なる食材を使った料理が提供されていたと判明した。

 常磐自動車道 美野里PAでは「筑波地鶏の親子丼」を販売していたが、実際には「つくば鶏」を使用していたほか、東北自動車道 岩手山SAではステーキ丼などに「牛脂注入加工肉」を使っていたが、メニューには表記していなかった。また「USA牛を使用」と表記していたところを、実際にはオーストラリアやニュージーランド産の牛肉を使用していたという。NEXCO東日本の廣瀨博代表取締役社長は今回の件に関して陳謝し、再発防止に努めることを強調した。

 今回の問題が発生した原因としては、各テナントの営業責任者が景品表示法などの関係法規に対する知識不足を上げたほか、テナント内の厨房担当とホール担当双方の情報共有不足、テナントと食材納入業者との連絡不足などが原因と説明。再発防止に向けて関係法規やガイドラインの遵守といった従業員教育を徹底し、コンプライアンスを意識して行動するよう指導していくという。

 今回の問題自体は、NEXCO東日本の子会社であるネクセリア東日本とSA・PAに出店する業者との間で起きた問題だが、廣瀨社長は「当社管理のSA・PA内で起きた問題であり、信頼を取り戻すため一層の緊張感を持って取り組みたい」とコメントしている。

 なお、2013年10月期の同社営業概要は、通行台数が284万台で前年比2.6%増。これに対して料金収入は572億9700万円で、対前年比は0.3%増となった。9月に引き続き圏央道の新規開通などで通行量は増えたが1台あたりの平均利用距離が短く、台風などの天候不順も重なって料金収入が伸び悩んだという。SA・PAの売上高は前年比97.2%の125億1600万円となり、こちらも台風などの天候不順の影響を受けたとしている。

 最後に、12月19日にリニューアルオープン予定の羽生PA(上り)「鬼平江戸処」について、開催式典の概要などが発表された。当日は10時からのオープンに先立ち、9時30分から開催式典を実施、主催者や来賓による挨拶のほか、「江戸消防記念会 第六区頭中」「鴻巣区鳶職組合」による木遣り・梯子乗りが披露される。このほかにもオープニングイベントとして、江戸ワンダーランド 日光江戸村のエンターテイメント集団による「南京玉すだれ」「がまの油売り」といった江戸の大道芸の実演、鬼平江戸処内の演出で使用されている「江戸売り声」を監修した宮田章司氏による生の売り声実演などが1日を通じて実施される。また、オープン当日に羽生PA(上り)を訪れた先着100人に鬼平江戸処で販売される「オリジナル湯呑み」がプレゼントされる。

(清宮信志)