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NEXCO東日本、羽生PA(上り)「鬼平江戸処」を12月19日10時にオープン

初開催となる「NEXCO東日本 どんぶり王座決定戦!」の投票を受付中

池波正太郎の小説「鬼平犯科帳」とコラボレーションしてリニューアルする羽生PA(上り)の「鬼平江戸処」は、12月19日10時にオープン
2013年10月29日開催

NEXCO東日本 廣瀨博代表取締役社長

 NEXCO東日本(東日本高速道路)は10月29日、定例記者会見を開催した。会見では9月の営業実績のほか、リニューアル中の羽生PA(パーキングエリア、上り)「鬼平江戸処」の進捗や、雪氷シーズンを迎えるにあたっての注意事項などについて言及された。

 2013年9月期の同社営業概要は、通行台数が287万5000台で前年比4.2%増。これに対して料金収入は557億8500万円で、対前年比は2.5%増となった。圏央道の新規開通や東北地方の復興需要などで通行台数が増加したが、1台あたりの利用距離が減少し、通行量に対して料金収入が控えめになったという。

 SA(サービスエリア)およびPAの売上げは126億8000万円で前年比3.9%増。うち飲食が88億6000万円で2.9%増、ガソリンは38億2000万円で6.2%増となった。飲食関連は台風の影響で前半の3連休が不調だったが、中旬以降は好調で前年を上回った。ガソリンは軽油以外のハイオク、レギュラーの給油量は下がったものの、原油価格上昇に伴って単価が上がった結果、売上げが伸びた。

 冒頭でNEXCO東日本の廣瀨博代表取締役社長は、10月16日に伊豆大島で多大な被害をもたらした台風26号について、その被害に遭われた方々に弔意を表した。今回の台風でNEXCO東日本の営業エリアでは通行止めなどの規制は発生したが、大規模な災害は発生しなかったという。また、こうした大雨を伴う自然災害発生時には降雨が止んでも路面に水分が残った状態が続くため、安全を優先してすぐに規制は解除できない点について理解を求めた。

 一方、高速道路上で人とクルマの接触による死亡事故が昨年から急激に増加している点についても言及された。こうした事故は2012年には10件発生し、11名が死亡。2013年は1月~9月までにすでに9件発生し、9名が死亡している。高速道路上でやむを得ず停車する場合は、クルマのまわりなどを歩き回らない、ハザードランプや発煙筒などで後続車に合図を送る、運転者も同乗者も速やかにガードレールの外に退避し、そこから事故の状況などを通報するという基本事項を徹底し、重大な事故が起こらないよう注意をしてほしいとのことだった。

タレントの剛力彩芽さんをキャンペーンに採用

 また、11月に入るとNEXCO東日本の営業エリアでは雪氷対策が開始される。すでに積雪のあった北海道支社管内では10月16日から開始されており、東北支社管内では11月1日以降、関東支社管内では11月5日以降順次、新潟支社管内でも11月10日以降順次開始となっている。

 NEXCO東日本が管理する高速道路約3700kmのうち、約6割にあたる2200kmのエリアが年間降雪量1m以上という重氷雪地域。同社では毎年高速道路の安全利用のため凍結防止剤の散布や除雪作業などを行っているが、昨年同様雪道を安全に走行してもらうためのキャンペーンとして「マンモシ博士の冬の高速道路講座」と称し、マンモスをモチーフとしたキャラクター「雪道研究家 マンモシ博士」とタレントの剛力彩芽さんを雪道研究員として広報活動を展開する。

羽生PA「鬼平江戸処」が12月オープン

 7月にNEXCO東日本が発表した、羽生PA(上り)を池波正太郎の小説「鬼平犯科帳」とコラボレーションしてリニューアルする「鬼平江戸処」が、12月19日10時にオープンすることも明らかにされた。鬼平こと長谷川平蔵信以(のぶため)が生まれた1745年から、江戸の町人文化が開花したという文化文政時代(1804年~1829年)ごろをイメージした町並みをPA内に再現するため、エイジングなどの手法を用いて映画のセットさながらの歴史を感じさせるリアルな外観を追求。雨水の染みや汚れ、壁に生えた苔から、柱の刀傷なども再現している。

「鬼平江戸処」のミニチュア
壁に再現された刀傷
エイジングによって歴史を感じさせる古めかしさを演出

 さらに、地元羽生市の藍染工房ともコラボレーションし、PA内に掲げられる「のれん」は羽生市で天保8年(1837年)から続く藍染工房「武州中島紺屋」によるものを採用。4代目となる中島安夫氏は埼玉県指定無形文化財藍染技術保持者。

 また、今年初開催となる「NEXCO東日本 どんぶり王座決定戦!」が10月19日より開催されている。これはNEXCO東日本の営業エリアにあるSA・PAから150店舗が参加するコンテストで、各店舗が開発したオリジナルどんぶり「どら丼」の頂点を決定するというイベント。

 「どら丼」は地元の食材を使用した本物志向と独創性、華やかさを演出していることをコンセプトとしたプレミアム丼とされ、すでに各PAやSAなどで販売が開始されている。11月30日までの間に投票によって各地域の代表を決定し、12月から開催される「ブロック大会」によって15店舗を選出。2014年3月に予定されている決勝大会において「どら丼 初代王者」を決定するという。投票はSA/PAで配布される応募はがきか、「ドラぷら」内の専用サイトからも行える。

(清宮信志)