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ブリヂストンスポーツ、新ブランド「ブリヂストン ゴルフ」発表

「技術とビジネスモデルのイノベーションによって最高のゴルフ体験をお客様にお届けしたい」と梶CEO

ブリヂストンスポーツと契約を結ぶプロゴルファーが新ブランド「ブリヂストン ゴルフ」をアピール
2014年7月14日開催

 ブリヂストンスポーツは7月14日、同日発表したゴルフ部門の新ブランド「ブリヂストン ゴルフ」の発表会を、都内で開催した。

 ブランドコンセプトに「あなたに最高のゴルフ体験を。“Be your Best.”」を掲げる「ブリヂストン ゴルフ」では、ゴルファー1人ひとりに最高の体験を届けることを目標とし、これまでの常識にとらわれない最先端のゴルフギアや独自の次世代フィッティング技術、全国で展開するレッスン事業など、さまざまな活動を日本国内をはじめ海外でも実施するという。ゴルフギアにおいては、同社は「TOURSTAGE(ツアーステージ)」ブランドを持つが、当面はブリヂストン ゴルフ、TOURSTAGEともに展開するとしている。

ブリヂストン 代表取締役最高執行責任者 COO 西海和久氏

 発表会の冒頭、ブリヂストン 代表取締役最高執行責任者 COO 西海和久氏は「“世の人々の楽しみと幸福のために”という思いの実現を目指してきた」とブリヂストンの創業者である石橋正二郎氏の言葉を例に挙げ、スポーツ事業を一貫してグループ全体の中で重要な中核事業の1つとして位置付け、国内のゴルフトーナメントでは1970年からブリヂストンオープンを主催するとともに、海外では2006年からワールドゴルフチャンピオンシップ(WGC)「Bridgestone Invitational」のスポンサーを務めるなど、ゴルフ分野でのスポンサーを積極的に行っていることを紹介。

 今回発表された「ブリヂストン ゴルフ」については、「ブリヂストンの基礎開発部門、ブランド推進部門、デザイン・イノベーション部門、生産技術部門など、グループ全体の総力を挙げて作り上げた結晶。お客様の立場に立ち、お客様に喜んでもらえる社名を冠するにふさわしいブランドができた」と胸を張るとともに、「私はビジネスでもプライベートでもゴルフをプレーする。得意なクラブはドライバーで、会心の一打の後の爽快感は何事にも代えがたい喜びで、このような喜びを広げていくためにも、当社グループとして今後も技術とビジネスモデルの両面においてイノベーションを促進し、さらに上を目指していきたい」と語った。

ブリヂストン 専務執行役員 CMO・グループグローバルマーケティング戦略管掌 石橋秀一氏

 また、ブリヂストン 専務執行役員 CMO・グループグローバルマーケティング戦略管掌 石橋秀一氏からはブリヂストンブランド全体の説明が行われた。石橋氏いわく、「まだまだ真のグローバルブランドになっていない認識がある」とし、特に「競合他社と異なるポジションを有しているか」「お客様に記憶され、選ばれるだけの存在感があるか」「お客様にお伝えしたいメッセージが深く理解されているか」という3点を強化する必要があったという。そのため、今回の「ブリヂストン ゴルフ」の発表に伴い、「シンプルにBSブランドを想起させる“Bマーク戦略”」「ユーザーとの触れ合いの場を多様化する“コミュニケーションプラットフォーム”」「画期的な商品・サービスと強力に連動する“イノベーション”」という3本の柱で、真のグローバルブランドに向けた強化を発表。

 まず“Bマーク戦略”については、同社はシンボルマークとして「ブリヂストンロゴ」「ブリヂストンマーク」「Bマーク」の3点を持つが、2011年にこの3点のシンボルマークを刷新。特にBマークについて「グローバルにさまざまな企業を見てみると、時代を追うごとにシンプルにコミュニケーションしている」ことから、このBマークでブリヂストンを想起してもらうためにSUPER GTやMotoGP、屋外でのビル看板、北米でのWGCなどではBマークを大きく掲出して企業PRを行っているという。

 また、コミュニケーションプラットフォームでは特にスポーツ分野へのスポンサードに力を入れており、グローバルでは東京オリンピックを含む2024年夏季オリンピックまでの公式パートナーになったことに加え、北米のインディカー・シリーズ、NFL(ナショナル・フットボール・リーグ)、NHL(ナショナル・ホッケー・リーグ)、南米のサッカークラブ王者を決するリベルタドーレス杯、欧州のニュルブルクリンク24時間耐久レース、日本の「GAZOO Racing 86/BRZ Race」など、各地域におけるブランディング活動にも注力していることが紹介された。

 そしてイノベーションについては、「真のグローバルブランド化に向けて共通価値(社会価値と顧客価値)を創造するイノベーションを推進しなければならない」とし、低燃費タイヤ「ECOPIA(エコピア)」では社会的にはCO2を削減し、ユーザーには燃費を向上するという、2つの価値を併せ持っていると説明するとともに、「商品だけではなくお客様1人ひとりの困りごとを解決していくというソリューションも大きな柱にしている。1人ひとりを支えるというのは『ブリヂストン ゴルフ』も同じ」と述べ、スクール事業も行っていくことなどが語られている。

真のグローバルブランドを目指すために強化したポイント
ブランド強化に向けた方向性
ブリヂストンブランドを強化するべく特にBマークをさまざまな場所に掲出していく
Bマークはすでに国内外で多く展開
ブリヂストンは東京オリンピックを含む2024年夏季オリンピックまでの公式パートナーになった
各地域におけるブランディング活動にも注力している
商品だけではなくお客様1人ひとりの困りごとを解決していくというソリューションも大きな柱になっている
ブリヂストンスポーツ 代表取締役 最高経営責任者・CEO 梶哲也氏

 新ブランド「ブリヂストン ゴルフ」については、ブリヂストンスポーツ 代表取締役 最高経営責任者・CEO 梶哲也氏が紹介。

 梶氏は、日本のゴルフ人口が1991年の1800万人をピークに2011年に約900万人まで減少していることついて触れ、「今回の新ブランド『ブリヂストン ゴルフ』では多様なゴルファー1人ひとりに対応できるモノづくり、最適な用品を推奨するフィッティング活動、さまざまなレベルに合わせたレッスン事業などを組み合わせ、技術とビジネスモデルのイノベーションによって最高のゴルフ体験をお客様にお届けしたい」と、市場活性化に向けた取り組みについて紹介。

 また、「2016年のリオデジャネイロオリンピックからゴルフが正式種目になり、2020年には東京オリンピックが開催される。そういった場で活躍することを目指すゴルファーや、これからゴルフを始めたいと思っている方に向けた支援などを行っていきたい。ゴルフは子供からご年配の方まで、さまざまな人が一緒に楽しめる素晴らしいスポーツ。私たちは全国に120個所の拠点と、2万3000人の会員がいるスクールビジネスを展開している。そのようなスクール生に聞くと、『なかなか100を切れない』『毎回スイングが変わってしまう』『ルールがよく分からない』といった色々な意見があることが分かった。そうした1人ひとりと向き合いながら用品やレッスンプログラムを開発し、最高のゴルフ体験をするゴルファーの傍らにいつも『ブリヂストン ゴルフ』が寄り添っていたい。ブランドコンセプトである“Be your Best.”という言葉には、我々のそのような思いを込めている」とした。

「ブリヂストン ゴルフ」の広告ビジュアル
新ブランドの旗揚げとともに、各種新製品も展開。こちらは9月19日に発売されるドライバー「ブリヂストン ゴルフ J715 B3/B5」。より高弾道、より強弾道で飛ばすことが可能としており、J715 B3はヘッド容積460cm3、J715 B5はヘッド容積445cm3となっている
「ブリヂストン ゴルフ」のアイアンシリーズ「J15CB」「J15DF」「J15DPF」。シャフトはJ15CBとJ15DFがスチール、J15DPFがスチールとカーボンを用意。それぞれ5番~9番とピッチングウェッジの6本セットとし、単品で3番、4番も設定する
こちらは10月24日発売のフェアウェイウッド「ブリヂストン ゴルフ J15F」とユーティリティ「ブリヂストン ゴルフ J15HY」
J15F/J15HYの特徴
新ゴルフボールはヘッドスピードに合わせて用意され、「TOUR B330」「TOUR B330S」は45m/s以上のアスリートゴルファーに推奨、「TOUR B330 RX」「TOUR B330 RXS」は45m/s以下のセミアスリートゴルファーに推奨。「TOUR B330」「TOUR B330 RX」は飛距離重視、「TOUR B330S」「TOUR B330 RXS」はスピン重視タイプ
ゴルフボールには次世代コア「HYDRO CORE TECHNOLOGY(ハイドロコアテクノロジー)」を採用。製造過程で水を加えたことでコアに硬さのグラデーション(中心:軟、外側:硬)をつけ、コアの中心付近を変形しやすくすることで余分なスピンを抑え、コアの外側の硬さでしっかりと反発させることで高初速を生み出し、飛距離アップを実現したという
アパレルグッズやゴルフバッグ/グローブ/シューズなども展開していく

(編集部:小林 隆)