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【VW Day 2016】ビートル初のクロスオーバー車「ザ・ビートル・デューン」日本初公開。500台限定

150PSの1.4リッターTSIエンジンと7速DSGを日本仕様として初搭載。321万9000円

2016年5月21日 公開

321万9000円

フォルクスワーゲン グループ ジャパン株式会社 代表取締役社長兼最高経営責任者(CEO)のティル・シェア氏と「ザ・ビートル・デューン」

 フォルクスワーゲン グループ ジャパンは、5月21日~22日に東京 お台場で開催されている体験型カスタマーイベント「Volkswagen Day 2016」の会場において、ビートル初のクロスオーバー車「ザ・ビートル・デューン」を日本初公開した。同モデルは500台限定で日本市場に導入され、価格は321万9000円。

 この「ザ・ビートル・デューン」は、1960~70年代にカリフォルニアで一世を風靡したビートルをベースにしたラフロードカー「Dune Buggy(デューン・バギー)」や「Baja Bug(バハバグ)」を現代風に再現した現行ビートル初のクロスモデル。

 新デザインの専用バンパー(前後、ディフューザー付)、ブラックのホイールアーチとプロテクションモール、18インチアルミホイールと専用サスペンション(ベース車から車高が15mm高い)などでクロスオーバーテイストを強調。ボディカラーには「サンドストームイエローメタリック(新色)」を用い、専用スポーツシート(ステッチ部分)、インストルメントパネルなどにもイエローの加飾を与えるなど、トータルでカラーコーディネートしている。

 パワートレーンは標準車で採用される直列4気筒SOHC 1.2リッター直噴ターボではなく、ブルーモーションテクノロジー(スタート&ストップシステム+ブレーキエネルギー回生システム付き)の直列4気筒DOHC 1.4リッターターボと7速DSGを日本仕様の「The Beetle」として初めて採用している。最高出力は110kW(150PS)/5000-6000rpm、最大トルクは250Nm(25.5kgm)/1500-3500rpmを発生し、JC08モード燃費は18.3km/Lというスペック。

デューン専用のエクステリアとして、ハニカムフロントグリル、アンダーガード付フロント/リヤバンパー、ドアミラー<シルバー>、ホイールアーチエクステンション、サイドスカート、ストライプフィルム(サイド)、リアスポイラー、LEDテールランプ、235/45 R18タイヤ、8J×18インチアルミホイールを装備。専用サスペンションでは、標準車に比べ車高が15mm高くなっている。ボディサイズは4285×1825×1510mm(全長×全幅×全高)
専用インテリアでは、インストルメントパネル(サンドストームイエロー)、ステアリングホイールトリム(ブラック)、ドアトリム(サンドストームイエロー)、デューン専用ファブリックスポーツシート(運転席/助手席)、レザー3本スポークマルチファンクションステアリングホイール(パドルシフト付き、オーディオコントロール付き、イエローステッチ)、レザーハンドブレーキグリップ+レザーシフトノブ(イエローステッチ)、センターアームレスト(前席、イエローステッチ)など、ボディカラーとコーディネイトされたものとなっている

 会場で実施されたデューンの発表会では、イベントの総合プロデューサーであるピストン西沢氏が司会を務め、フォルクスワーゲン グループ ジャパン 代表取締役社長兼最高経営責任者(CEO)のティル・シェア氏とマーケティング本部の商品担当である山崎信雄氏が登壇。

 シェアCEOは、「500台限定となる特別なモデルを日本初上陸させた。デューンのサンドストームイエローメタリックは特徴的で、このクルマに似合う」と挨拶するとともに、「長年にわたり、このクルマのデザインを踏襲していることを誇りに思う。最新の技術がふんだんに注ぎ込まれているが、スタイリッシュなオールドデザインを踏襲している」と語った。

 次いで山崎氏からは「すでに何件かの具体的なお問い合わせを受けている」と、早くも同モデルに対する引き合いがあったことを明かしたほか、シェアCEOの通訳として登壇したDJのサッシャ氏と西沢氏が、バハバグのイメージであるエクステリアについて語った後にインテリアについても解説。インストルメントパネルの丸みを持ったデザインと、ボディカラーに合わせた各部のステッチやドアの内貼りなどについて触れ、「個性的なクルマが欲しい方には最適」とコメントしていた。山崎氏も「321万9000円という価格は1.2リッターモデルと比べると60万円高だが、2.0リッターターボと比べると30万円安なので、ちょうど中間のスペックになっている。中間の値段ながら専用サスペンションや内外装などの装備がある」と、価格の適正さをアピールしていた。

デューンについて解説する山崎氏とサッシャ氏、西沢氏。会場内の左手のモニターにはサッシャ氏や西沢氏がドライバーズシートに乗り込みながら説明するようすが映し出されていた

 続いて西沢氏によるデューンの走行デモンストレーションが行なわれた。バハバグルックにカスタマイズされた初代ビートルとのランデブー走行では、カスタムカー好きはもちろん子供たちも嬉しそうな眼差しを向けていた。

西沢氏によるデモ走行。車高を高められたサスペンションについては「乗りやすい」と話し、フルロックまでステアした旋回では「私のように都心に住んでいる人間には、この小回りのよさはうれしい」ともコメントしていた
バハバグルックの初代ビートルが走り始めると、デモ走行を観ていた来場者たちが皆、とても嬉しそうな眼差しになっていたのが印象的だった

(酒井 利)