まるも亜希子の「寄り道日和」

9月1日は防災の日

こちらがホンダアクセスから発売されている、「防災安心セット(女性用)」です。避難所では手に入りにくく、他人から借りることもなかなかできない下着や靴下、使い捨てトイレや生理用ナプキンが入っています。トイレを使う時や着替えにも役立つポンチョも助かりますね。圧縮トイレットペーパーは、わが家の通常のトイレットペーパーが25mなのに対して、この小ささで70m使えるそうで優秀です。ちなみに価格は4950円

 毎年、9月1日は防災の日。関東育ちの私はずっと、この日に制定された理由は、1923年(大正12年)に関東大震災が発生した日だからだと思っていたんですが、ほかにも理由があるようですね。暦の上で二百十日に当たり、台風シーズンがやってくる時期であること。また1959年(昭和34年)に戦後最大の被害を出した伊勢湾台風が契機となって、国民ひとりひとりが台風や高潮、津波、地震などの災害について認識を深め、対処する心構えと準備をするために、防災の日が制定されたということを知りました。

 小学校からずっとこの日に避難訓練をしてきたので、なんとなくこの日は家の中の転倒しそうな家具などをチェックしたり、防災備品を確認したりする習慣がついていましたが、皆さんの地域ではどうですか? 10年前からはそこに、東日本大地震が発生した3月11日も加わって、年に2回、避難グッズなどを再確認する日になっています。

 とくにここ数年は、クルマに乗っていて豪雨などの災害に遭うことも多くなってきているように感じるので、自宅だけでなく車内の防災グッズも充実させるようになりました。今年、わが家がプラスしたのは2つです。

これが世界初の3機能搭載という車載用防災グッズ「消棒RESCUE」です。カップホルダーにも入るくらい、コンパクトで場所を取らないのがすごいです。シートベルトカッターの「切る」、ガラス粉砕用ハンマーの「割る」、CO2消化器の「消す」で3つの機能となっています。消防白書(令和2年)によれば、令和元年の車両火災発生件数は3585件で、うち102名が亡くなっているとのこと。火災の原因は排気管が614件で全体の17.1%を占めていますが、タバコも169件(4.7%)とまだまだ多いです。愛煙家の皆さん、どうぞお気をつけて

 1つは夫のロードスターに備えるために購入した、「消棒RESCUE」。なんと「切る」「割る」「消す」という3機能を搭載した世界初のグッズで、グッドデザイン賞も受賞しているんです。

 夫はロードスターに乗っている時は喫煙をするし、古いクルマなので部品の劣化や故障などで火が出る可能性もあるかもしれない、ということで最初は車載用の消化器を探していたんですね。でも、せっかくなら水没した際などに脱出するためのシートベルトカッターや、ガラスを割るハンマーも積んでおきたい。とはいえ、狭いロードスターの中にそんなにたくさんのグッズは置けないなぁ、と思っていたところにこの1台3役のグッズが見つかったというわけなんです。

 しかもこの消化器は、安心安全なC02消化器とのこと。身体に触れても安全で、消化した周囲を汚さないから後処理がラクだし、化学反応も起こさないのでハイブリッドカーやEVに使っても安心というのがいいですよね。そしてすごくコンパクトなので、ロードスターの中でもジャマにならないようです。

 2つ目のグッズは、以前、ホンダアクセスから発売された「防災安心セット」の3人用をミニバンに、1人用をCR-Zに積んでいたんですが、その後「防災安心セット 女性用」が追加で登場したんです。見た目も木目調のボックスで可愛いし、メイクポーチよりちょっと大きいくらいのサイズで、コンパクト。これなら軽自動車の後席に積んでおいてもいいかなというサイズです。

 中に入っているのは、実際に避難所生活を体験した女性の意見などを踏まえ、女性が企画・開発を手がけたという選りすぐりの7点。とくに、避難所では手に入りにくい女性用アンダーショーツや靴下、生理用ナプキンがセットになっているのが嬉しいところです。使い捨てトイレや目隠しにも使えるポンチョ、圧縮タイプで70mのトイレットペーパーもいろいろ使えて助かりますよね。

 災害だけでなく、大渋滞で立ち往生した時やクルマが故障してしまった時に、女性がいちばん困るのがトイレ。これを積んでおけば、そんな時にも「あってよかった!」となるはずです。まぁ、いちばんいいのは一度も使う機会に遭遇しないことなんですけど。

 3.11を経験してから、いつどこへ出かける時でも水と保存できる軽食はバッグに入れておくことにしているので、あとはこの「防災安心セット 女性用」に加えてスマホの充電器やLEDライト、マスクや保温用のブランケットも備えておくことにしました。皆さんもぜひこの機会に、愛車に積んでおく防災グッズをチェックしてみてはいかがでしょうか。

まるも亜希子

まるも亜希子/カーライフ・ジャーナリスト。 映画声優、自動車雑誌編集者を経て、2003年に独立。雑誌、ラジオ、TV、トークショーなどメディア出演のほか、エコ&安全運転インストラクターなども務める。海外モーターショー、ドライブ取材も多数。2004年、2005年にはサハラ砂漠ラリーに参戦、完走。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。2006年より日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。ジャーナリストで結成したレーシングチーム「TOKYO NEXT SPEED」代表として、耐久レースにも参戦。また、女性視点でクルマを楽しみ、クルマ社会を元気にする「クルマ業界女子部」を吉田由美さんと共同主宰。現在YouTube「クルマ業界女子部チャンネル」でさまざまなカーライフ情報を発信中。過去に乗り継いだ愛車はVWビートル、フィアット・124スパイダー、三菱自動車ギャランVR4、フォード・マスタング、ポルシェ・968、ホンダ・CR-Zなど。 現在は新型のスバル・レヴォーグとメルセデス・ベンツVクラス。