まるも亜希子の「寄り道日和」
おうちで過ごすお盆休み
2021年8月12日 00:00
自動車メーカーがお盆休みに入り、メディアの撮影もひと区切りとなっている今週は、いつもより静かな時間を過ごしています。本来なら、ご先祖さまの御供養としてお墓参りをしたり、迎える準備をしたりするところですが、またしても発令された緊急事態宣言下では、なかなかそうもいかない人も多いのではないでしょうか。でも無理をせず、お墓の方角に手を合わせたり、ご先祖さまとの思い出を心に浮かべたりするだけでも、気持ちは伝わるのかもしれないですよね。
私もちょうど祖母の一周忌。気持ちだけでも御供養をしたいと、お墓のお隣りにある「足利織姫神社」に祖母と一緒に訪れたことを思い出していました。ここは小高い山の中腹にあり、ドライブの合間に立ち寄るにもちょうどよく、無料駐車場があります。境内からは関東平野を一望する絶景も待っているので、よくフラリと訪れていたんです。
足利織姫神社に祀られているのは、伊勢神宮の天照大神(あまてらすおおみかみ)の絹の衣を織っていたとされる神服織機神社(かんとりはたどのじんじゃ)の織師・天御鉾尊(あめのみほこのみこと)と、織女・天八千々姫命(あめのやちちひめのみこと)。織物は経糸(たていと)と緯糸(よこいと)が織りあって生地となることから、縁結びの神様といわれるようになったそう。また、織物をつくる織機は鉄でできていることが多く、全産業の神様といわれて7つのご縁を結ぶ産業振興の神様ともいわれているそうです。
徒歩で訪れる場合には、男坂と女坂の2通りのルートがあるんですが、女坂を回るとその7つのご縁を表した「七色の鳥居」を拝めます。私はいつもクルマでスイスイと駐車場まで上がってしまうので、まだ拝んだことがないのですが、その代わり、駐車場から本殿を目指すと、足利市が誇る藤の名所「あしかがフラワーパーク」から奉納されたという、大藤の子どもが見事な藤棚を作っていて、心地よい木陰を提供しているのを見ることができますよ。
そして藤棚を抜けると見えてくるのが、「恋人の聖地」のモニュメント。本殿と同様の赤い屋根がすてきで、2人で鐘を鳴らすと幸せになれるといわれています。
さらに、やっぱり「織姫」というくらいなので七夕にちなんだ御朱印や短冊祈願もここだけのもの。毎年、6月末~7月末の七夕の時期になると、短冊に願い事を書いて境内の竹笹に飾りつけることができます。以前、わが家のご近所のスーパーマーケットで七夕の短冊を書いたら、それをまとめてこの足利織姫神社に奉納してくれるとのことでした。全国から、そうした願い事がここに集まるんですね。
私が楽しみにしているのは、おみくじ。ほかではあまり見かけない、とんぼ玉やパワーストーンが同封されているおみくじがあって、特にパワーストーンの方には織物の神様らしく、足利織姫神社と織られたオリジナルの巾着袋がついていて、それがすごくかわいいのです。おみくじって、ついつい引いちゃいますけどいつもその場限りになっちゃうので、巾着袋でいつも持ち歩けるパワーストーンもあるとうれしいものですね。
そして足利織姫神社は第10回「日本夜景遺産」(自然夜景遺産)にも認定されていて、夜24時頃までやっている本殿のライトアップが見どころ。状況が許すようになったら、私もまた夜のドライブに訪れたいなぁと思います。こうしてご先祖さまを想い、おうちで過ごすお盆休み。夏後半に向けてしっかりパワーチャージしていきましょう。