まるも亜希子の「寄り道日和」

MINIデビューしちゃいました

納車の記念にパチリ。世田谷区の環八沿いにある「iR(イール)」さんです。いろいろと親身になって対応していただき、とてもいいショップと巡り会えたのも嬉しいところ。こちらのショップはクラシックミニの扱いでも有名で、なんとそちらは入庫してくる台数に対して欲しいというお客様が多く、納車待ちならぬ「注文待ち」の行列ができているそうです

「クルマ好きならいつかは通る」と言われているMINI。何年越しでしょうか、ついに! 私もMINIデビューしてしまいました!

 初めての愛車がクラシックビートルだったもので、もはや“国民のアシ”ならぬ“人類のアシ”としてビートルと並び称されてきたMINIは、ずっと心のどこかで意識している存在でした。街中を走っている姿を見れば微笑ましく眺めてしまうし、ツインリンクもてぎ(現在のモビリティリゾートもてぎ)で開催された12時間耐久レースに、クラシックミニのレーシングカーで参戦させていただいたこともあり、サーキットを走っても楽しいクルマだということも身をもって体感。惜しまれつつ引退したクラシックミニの意志を継いで、BMWが手がけたニューMINIが誕生した時には、日本一周キャラバンのメンバーとして各地をドライブさせてもらい、新世代のゴーカートフィーリングを満喫したものでした。今思えば、MINIとのご縁はいくつもあったのだなと感じます。

 ところが愛車にするとなると、若い頃はまだあまり似合わないような気がして、意識はしながらもどこか遠ざけていたような感じが正直なところ。まだまだ男性社会が色濃い自動車メディア業界で仕事をしていくうちに、みんなが認めるクルマじゃなくて、ちょっと変化球というか、ほかの人が乗らないようなクルマに手を出す、みたいな、ヘンに意地っ張りになっていたところもあったのかもしれないと思います。

 それが数年前からでしょうか。ふいに、「そろそろ私も、MINIにいっていいかも」と感じ始めたのです。ちょうど、仲良しのカーライフエッセイスト・吉田由美さんと「最近気になるクルマ」みたいな雑談をしていた時に、なんと由美さんも「今、一周まわってMINIが気になるんだよね〜」と言うからビックリ。業界きってのオシャレ番長が言うんだから、こりゃ間違いない、と自信を持ったのを覚えています。

 その後、一足先に由美さんも愛車の買い替えでMINIデビュー。一度だけ、乗っている姿を見たことがあるのですが、これがすっごくしっくりきていて。それまで由美さんはアウディやメルセデス、ポルシェなどハイブランドを乗り継いできていたので、そんな美女がMINIに行き着いたというのがとても新鮮でした。

 そしてこの春、わが家もファミリーカーの買い替えを検討し始め、真っ先に候補に上がったのはMINIクラブマン。自宅周辺の道が狭いので、コンパクトサイズで荷物も積めそうなモデルだということと、燃料費が抑えられるディーゼルがあるというのが、大きなポイントでした。それにあのデザインは、ほかにない個性でとっても好みだったのです。

 でもそこで待ったがかかり、夫の主張としては娘がせっかくスキーにハマっているし、私の父が長野に住んでいることから、やっぱり4WDは譲れないと。そうなると、クラブマンにディーゼルの4WDというのは存在しないので、「ディーゼルは諦めてJCW(ジョンクーパーワークス)にしない?」などとのたまうではないですか。確かにJCWはカッコイイし速いし4WDなんだけど……。ちょっと可愛くないのがお値段(笑)。キッパリと「予算オーバーです!」と夫にNOを突きつけたところ、新たに浮上したのがMINIクロスオーバー。

 実際、何軒かお店に見にいってみると、後席がリクライニングするし、やっぱり荷物もクラブマンより入るし、ディーゼルの4WDもあるし、長距離ドライブが多いわが家にはクロスオーバーの方が合ってるかな、と実感しました。ただ、新車で購入するとなると、納期がけっこうかかるとのこと。それならと中古車を何台か当たってみたら……。出会ったのです、理想的な1台と。

 ボディカラーはまたブルー系になってしまったのですが、まぁ好きな色だし、ホワイトルーフが多い中でシックなブラックルーフ。そして何より私が気に入ったのが、ブラウンレザーのインテリアでした。気軽に使えるファブリックもいいですが、レザーだと電動シートになるのです。うちは夫婦でかわるがわる運転するので、シートポジションメモリーがないとその度に調整が大変。それが装備されているのも魅力的でした。さらに、クロスオーバーでは珍しいと言われている、ダブルサンルーフ付きというのは夫が気に入ったポイント。これは娘も大喜びでしたね。シェード付きなので、日焼けしたくない私でも大丈夫です。

私がすっかり気に入ってしまった、ブラウンレザーのインテリア。パワーシート、シートヒーターはレザーシートにしか装備されないので、それも魅力的でした。人間、一度使った便利装備はなかなか手放せないものですね(笑)

 そんなわけで、MINIのことならクラシックから現行モデルまでお任せというショップ、「iR(イール)」さんにお世話になり、無事に新たな愛車がわが家にやってきました。今の所、ランフラットタイヤの後席の乗り心地はちょっといただけないところで、おいおいタイヤは交換しようと思っていますが、それ以外はすっごく満足。とくに、見た目にはデコラティブなスイッチ類などのインパネが、想像以上に使いやすいことに感心しています。納車されてすぐにみんなで海へドライブに行き、いきなり荷室や室内を砂だらけにしてしまうという失態をおかしたものの(笑)、海をバックに駐車して「なんて絵になるの!」とさっそく親バカやってきました。

 そして、もう20年続いているというMINI専門誌『ニューミニスタイルマガジン』さんにも取材していただき、いい記念になりました。オーナーになってみると、MINIは内外装のいろんなアクセサリーがあって、それを見ているだけでも楽しい! これからのMINIライフに今、とってもワクワクしているところです。

納車後、最初のドライブは海へ。これでサーフボードを積んでいたりしたら、めっちゃ似合いますよね?(なんて親バカですね)。これから夏休みに向けて、アウトドアデビューも思案中ですが、その前に室内の汚れ対策をなんとかしたいなと考えています。先輩MINIオーナーの皆さま、何かおすすめのグッズがあればぜひご指南を!
まるも亜希子

まるも亜希子/カーライフ・ジャーナリスト。 映画声優、自動車雑誌編集者を経て、2003年に独立。雑誌、ラジオ、TV、トークショーなどメディア出演のほか、エコ&安全運転インストラクターなども務める。海外モーターショー、ドライブ取材も多数。2004年、2005年にはサハラ砂漠ラリーに参戦、完走。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。2006年より日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。ジャーナリストで結成したレーシングチーム「TOKYO NEXT SPEED」代表として、耐久レースにも参戦。また、女性視点でクルマを楽しみ、クルマ社会を元気にする「クルマ業界女子部」を吉田由美さんと共同主宰。現在YouTube「クルマ業界女子部チャンネル」でさまざまなカーライフ情報を発信中。過去に乗り継いだ愛車はVWビートル、フィアット・124スパイダー、三菱自動車ギャランVR4、フォード・マスタング、ポルシェ・968、ホンダ・CR-Z、メルセデス・ベンツVクラスなど。現在はMINIクロスオーバー・クーパーSDとユーノス・ロードスター。