まるも亜希子の「寄り道日和」

三姉妹ファミリーで手ぶらBBQを楽しんだ1日

屋根付きの「BBQガーデン」は、食材も機材もすべて用意してもらえて、大人1人3300円(税込)となかなかお手ごろ。2名から予約OKで、空いていれば当日でも受け付けてくれます。個人的には、トイレがクラブハウス内にあるのでとても豪華できれいなのも、普通のBBQ場とちがっていいなと思いました

 景色のいいところにドライブがてら、手ぶらBBQでもしたいね〜と盛り上がっていた、ある日のまるも三姉妹。いつもは妹宅のお庭でBBQをしていたのですが、長い長い自粛生活から少しだけ解放されつつあるということで、たまにはパーッと出かけたい気分になっていたんです。

 でも、今はそれぞれに家庭を持ち、社会人から園児まで総勢6人の子供がいて、母も一緒に連れて行こうとなると、なかなか全員の要望に応えてくれる場所って、見つからないものなんですよね。園児と小学生は走り回って遊びたいし、中学生と大学生は刺激的なモノが欲しいお年ごろ。愛犬もいるのでペット同伴OKじゃないとダメだし、高齢の母はあんまり歩くと疲れちゃうだろうし……。

 3人であーだこーだ、ここもダメ、こっちも惜しい、なんていろんなBBQ場をチェックしていて、妹が「ここどうかな」と見つけたのが、千葉県屈指の海水浴場・御宿からほど近い位置でありながら、森に囲まれたロケーションにある「キャメルゴルフ&リゾート」でした。名前の通り、ゴルフコースと宿泊施設がメインではあるものの、BBQガーデンやキャンプ場、ポニーパークや「妖精の森」というガーデンアスレチックなど、子供から大人まで楽しめそうなアクティビティも充実してる様子。もちろんBBQは手ぶらでOKというので、さっそく予約して行ってきました。

 我が家から現地までは、アクアライン経由なら2時間ほどのドライブ……なのですが、当日は晴天だったこともあって朝から大渋滞が発生していて、陸ルートに変更したので3時間ちょっとのドライブに。途中からクネクネとしたワインディングに入り、ステアリングを握っていた夫はちょっと楽しそうでしたが(笑)、もう到着するころにはお腹がペコペコになってしまいました。

メインエントランス前に飾ってあった、キリンさん仕様になっているスズキ・ツイン。この手があったか、とつい興味津々で眺めてしまいました。キャメルゴルフ&リゾートは託児付きゴルフにも力を入れているのですが、同時に愛犬を預けられるワンちゃん滞在ルームもあって、ファミリーや愛犬家にやさしい施設だなと感じます

 でも、到着して受付を済ませたら、すぐにでも焼き始められるのが手ぶらBBQの素晴らしいところ。ガーデンテーブルは完全な屋外ではなくて、雨風がしのげる屋根と壁がある半屋外なので、これなら多少の悪天候でもできそうです。そして目の前には、ボールも貸してくれる「ガーデンフットボール」のスペースがあり、サッカー少年の甥っ子を筆頭に園児と小学生はさっそく駆け出して行ってしまいました。体力有り余る子供たちにはそこでお腹を空かせてもらって、大人は着々とお肉を焼き始めます。

 いい香りが漂うころ、子供たちもボール遊びを一時中断して、みんなで「いただきまーす!」。ドリンクは注文すると運んでくれて、運転手以外はアルコールの用意もあります。私たちはノンアルコールビールでシュワッと喉を潤しました。お肉も野菜もちょうどいいバランスで、メインメニューはビッグなハンバーガー。これはかなり「映え」メニューで、大学生の姪っ子も嬉しそうでしたよ。

 そしていい感じにお腹が満たされたら、ぶらぶらと場内をお散歩してみることに。瀟洒なヴィラが建ち並び、その奥には小さな湖のほとりにオシャレなテントも並んでいて、ここはスイスか、デンマークか? なんだか異国へトリップしたような光景でテンションが上がります。妹ファミリーの愛犬も、明らかに興奮しながらあちこちを散策。すると見えてきたのは不思議な三角屋根の建物でした。

まるで異国の風景を思わせるキャンプエリアがこちら。冷暖房完備のドームテントや、キャンピングカーに泊まることもできます。とくに、展望テラス付きの展望ドームテントは、まるで宙に浮いているかのような未体験の感覚とのこと。「高いところが苦手な方、小さいお子様連れの方は通常のドームテントをご利用ください」という注意書きがリアル(笑)

 そこを目がけて駆け出していく子供たちが、大木に吊るしてあるブランコを見つけて大興奮している声が聞こえます。ちょっとしたアスレチックになっている芝生の広場で、ところどころに謎の小さな人形が……? そう、ここが「妖精の森」だったのでした。ブランコは大人も楽しめて、意外とスリル満点。なかなかに距離の長いターザンロープもあって、ひとしきり大はしゃぎ。途中、野生のキョン(シカの一種)も乱入してきて、子供たちにはかなりインパクトがあったのではと思います。

 さて、次はポニーを見に行くことになったのですが、アクティビティごとに駐車スペースがあるので、クルマごと移動できるのもいいところ。小さな子供や高齢の母がいる私たちには、また戻って来なくていいので本当に助かるんです。ポニーパークは残念ながら乗ることはできず、触れ合うだけだったのですが、スタッフの方のポニーにまつわるお話がたっぷり聞けて、それはそれで子供たちも興味津々。「こういう仕草をしているときは、ポニーはこんな気持ちなんですよ」と教えてもらって、娘もなるほどという表情をしていました(笑)。

子供も大人も大興奮だった、バギーカート。単純なコースですがアップダウンがあるので、低速でもかなり楽しめます。子供が同乗できる2人乗りもあり、ヘルメットも貸してくれるので、手ぶらで行ってもOK。こういう体験から、モータースポーツなどにも興味を持ってくれるといいですよね

 そして、次はどうしようかと案内板を見ていた夫が、まだプレオープンだというバギーコースを発見! 行ってみると、いかにもワイルドに走れそうなバギーが並んでいます。運転するには普通免許が必要ですが、2人乗りモデルもあって、それなら子供の同乗もOKということで、パパがそれぞれ子供を乗せてトライすることに。コースはアップダウンのあるダートの外周路で、普通に走らせても弾むような乗り味が楽しい! でも夫が娘を乗せて走り始めると、当たり前なんですが音も速さも段違い。モーグル的な路面では方輪が浮いている場面もあって、娘はまるで絶叫マシンに乗っているかのような喜びよう。そこでほかの子供たちも夫の隣りに乗りたいと言い出し、行列のできるバギーカートになったのでした(笑)。この後、5歳と10歳の男子は「はやく僕も運転したい!」と目を輝かせ、これは将来のクルマ好き、ドライブ好きの育成にもいいアクティビティだなと、嬉しい発見です。

 そんなわけで、ドライブ&BBQの1日は、帰りに御宿の海でもたっぷり遊んで大満足。今度は、ドームテントやエアストリームに泊まれるというので、のんびり1泊2日で行きたいお気に入りの場所となりました。

まるも亜希子

まるも亜希子/カーライフ・ジャーナリスト。 映画声優、自動車雑誌編集者を経て、2003年に独立。雑誌、ラジオ、TV、トークショーなどメディア出演のほか、エコ&安全運転インストラクターなども務める。海外モーターショー、ドライブ取材も多数。2004年、2005年にはサハラ砂漠ラリーに参戦、完走。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。2006年より日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。ジャーナリストで結成したレーシングチーム「TOKYO NEXT SPEED」代表として、耐久レースにも参戦。また、女性視点でクルマを楽しみ、クルマ社会を元気にする「クルマ業界女子部」を吉田由美さんと共同主宰。現在YouTube「クルマ業界女子部チャンネル」でさまざまなカーライフ情報を発信中。過去に乗り継いだ愛車はVWビートル、フィアット・124スパイダー、三菱自動車ギャランVR4、フォード・マスタング、ポルシェ・968、ホンダ・CR-Z、メルセデス・ベンツVクラスなど。現在は新型のスバル・レヴォーグとユーノス・ロードスター、ニッサン・スカイラインクーペ。