まるも亜希子の「寄り道日和」
勝浦で見つけたおすすめスポット
2022年7月14日 12:11
日本全国、猛暑が続いて「どこか涼しいところへ逃げたい!」と思ってしまう今日このごろ。そんな時に、観測史上一度も猛暑日(35度以上)がないという千葉県勝浦市が紹介されて、注目を集めています。同じ千葉県でも、私の出身地・船橋市をはじめ木更津市など6か所で猛暑日を記録した7月1日も、なぜか勝浦市は27度だったというから、その理由に興味津々。ちょうど昨年、真夏に勝浦にあるプールへ行ったのですが、水がめちゃくちゃ冷たかった記憶があるんです。
どうやら勝浦が夏に涼しいのは平地が少なく緑が多いため、コンクリートやアスファルトの照り返しによる気温上昇が抑えられていることや、海水温度が低いので、海側から冷たい風が入ることなど複合的な理由なんだそう。北海道でも猛暑日を記録するようになってしまったこのご時世に、希少な避暑地ですよね。
もしこの夏、ドライブや旅行で勝浦を訪れるなら、ぜひ行ってみてほしい場所があります。私も気ままにドライブしている最中に、ちょっと休憩できそうだなと立ち寄って、あまりの絶景にとても気に入ってしまった場所なのですが、とくに、玉の輿を願う女性にいいんじゃないかとオススメしたい!
というのも、その場所とは勝浦湾を望む大海原に突き出た細長い半島の先端にある「八幡岬」で、昔むかし勝浦城があったところ。現在は城跡と八幡神社、ちょっとした遊具やアスレチックのある子どもの広場、展望台として整備されているのですが、その展望台にすっくと立ってらっしゃる女性の像があるんです。
天正5年(1577年)に勝浦城に生まれた、お萬の方。勝浦城は天正18年に豊臣秀吉の小田原城攻略に関連して落城したのですが、当時14歳のお萬の方が、炎上する城から幼い弟を背負い、母を連れて逃げ、八幡岬の断崖に白布を垂らして海におり、小舟に乗って伊豆韮山へ逃れたという、なんとも勇敢な娘さんだったそうなのです。しかものちに、徳川家康に見染められて17歳で江戸城に召され、側室となったというではないですか。家康の死後は仏門に入り、その生涯はまさに「仁慈貞潔」だったと伝えられるお萬の方。この話を聞いて、そーっと八幡岬の断崖から下を見てみましたが……。とてもとても、ここから布だけで海へ降りるなんて怖すぎる! いにしえの戦乱の世を生き抜いた女性に、尊敬の念を抱かずにはいられなかったのでした。
そしてもう1つ、この場所がドライブにおすすめの理由があります。お萬の方の像がある場所までは、駐車場からけっこう急な階段をのぼっていかなければならないのですが、駐車場に停めた車内からでも勝浦の海がよく見えて、夕陽がとてもきれいだったのです。この時も、車内でのんびりしながらサンセットを待っているらしきカップルやファミリーがいたり、バイクのツーリングで一休みしているライダーもちらほら。展望台は初日の出の名所でもあるようですが、駐車場でクルマの中からまったりと夕陽を眺めたい人にもいいと思います。
さらに、勝浦といえば勝浦タンタンメンが有名ですが、今回は隠れご当地グルメともいうべき、勝浦坦々焼きそばをいただいてきました! 熱々のあんかけがもう、ほどよい太さの焼きそばとからみ合って、ガツンと濃厚な美味しさ。勝浦駅近くの「お食事処 欅」でいただけますので、ぜひ。夏でも涼しい勝浦をめいっぱい楽しんでくださいね。