まるも亜希子の「寄り道日和」
ルノーのハイブリッド三兄弟に興味津々
2022年8月25日 09:00
輸入車で唯一、フルハイブリッドとなるE-TECH HYBRIDの日本導入をスタートしたルノーのハイブリッド3兄弟が出揃いました! まず長男はミドルSUVでブランニューモデルとなるアルカナ。次男は本日情報解禁ホヤホヤの、コンパクトSUVのキャプチャーE-TECH HYBRID。そして末っ子が、コンパクトカーのルーテシアE-TECH HYBRIDです。
もともと私はハイブリッド車を愛車として10年以上乗ってきたこともあり、電動化車両が大好き。そしてハイブリッド車は、日本が世界に誇れる希望の星であり、まさか欧州ブランドからガチライバルとなるフルハイブリッドが出てくるとは……思いがけない展開で興味津々だったのです。
この3台に搭載されているハイブリッドシステムは、ルノーが欧州で販売してきた小型EV、「ZOE」で得た10年以上にわたる知見を活かしつつ、F1で培った技術を量産車にフィードバックして開発された独創的なもの。とくに、一般的なトランスミッションで必要とされるクラッチやシンクロナイザーを省いたことで、小型・軽量化し、なおかつダイレクトにギアの歯を噛み合わせることができる、「ドッグクラッチマルチモードAT」を採用しているところが特徴です。基本的に搭載されるシステムは3台とも共通なので、車両が変わったとしても乗り味はそれほど変わらないのかな、なんて思っていました。
ところが! 私が感じたのは3台それぞれまったく異なるフィーリングでした。まず末っ子のルーテシアE-TECH HYBRIDは、ガソリンモデルと同じ日に同じコースで試乗したのですが、まるでルーテシアじゃなくて車格が1つ上のメガーヌに乗り換えたかと思うような、プレミアム感とガッシリと剛性の高い安定感、あり余るほどのパワーが全域で続くなめらかで上質な走りにビックリ。ガソリンモデルのルーテシアは、もちろん安定感や剛性感もしっかりあるのですが、それ以上に自分の手足と同化したかのように、遅れなく返ってくるレスポンスのよさ、ヒュンヒュンと軽快に吹け上がるエンジン、キビキビと小気味いいハンドリングが本当に気持ちのいい1台。それと同じ車名とは思えないほど、大人っぽく洗練された走りに感じたのがルーテシアE-TECH HYBRIDだったのです。
そして、その真逆の印象を受けたのは、キャプチャーでした。ガソリンモデルのキャプチャーに初めて乗った時には、重厚で上質になった走りに感銘を受け、とくに高速道路でのしっとりと安定したクルージングを絶賛。それがキャプチャーE-TECH HYBRIDに乗ってみると、それよりも強く印象づけられたのが発進直後からの驚くほどの軽やかさ。なんの引っかかりもなく、どこまでも伸びやかな加速フィールが続くのが本当に爽快で、どうしてこんなにも違うのだろうと不思議に思うほどでした。キャプチャーE-TECH HYBRIDの試乗レポートもアップされているので、気になる方はぜひ。
そしてアルカナはといえば、ちょうど2台の真ん中をとったような、ほどよい軽やかさとパワフルさ、なめらかで上質な加速フィールがバランスよく感じられる印象。何よりデザインやカラー使いがオシャレでカッコよくて、ほかにない世界観が新鮮でした。
現在、ハイブリッド車を手放してクリーンディーゼルエンジン車が愛車なのですが……、またハイブリッドに乗りたくなって困っています(笑)。自宅周辺の道が狭いので、私がもし買うとしたらキャプチャーかな。後席が前後に16cmのスライドができて便利だし、荷室容量もクラストップレベルの大きさなので、ファミリーにもおすすめです。日本のハイブリッド車がどうも好きになれない、という人にもぜひ体験してみてほしいです。