まるも亜希子の「寄り道日和」
益子町で見つけたひまわり畑
2022年8月11日 00:00
8月も2週目に入り、娘の夏休みはあっという間に半分終了。こりゃ、うかうかしていると夏が終わっちゃう。ということで、感染対策をしながら夏らしいドライブ旅がしたいと、栃木県の益子町に出かけてきました。
益子といえば、全国的に知られているのが「益子焼」。人間国宝の陶芸家・濱田庄司さんをはじめ、多くの著名な陶芸家が活躍している陶芸の里として有名ですね。陶芸では火が赤々と燃える窯が思い浮かぶので、あんまり夏らしい場所というイメージはなかったのですが、8月初旬から下旬くらいまでしかできない、とっておきのドライブが楽しめる場所があるのです。
それが、道の駅ましこから500mくらい離れたところに一面に広がる黄色の世界! 東京ドームより広い約5haに約100万本が咲き誇る、ひまわり畑があるのです。今年の見ごろは8月10日〜16日ごろとの予想(天候により多少前後するそうです)なので、私たちはちょっと早かったのですが、それでも元気いっぱいに太陽を浴びているひまわりに囲まれた光景は、圧巻です。
ひまわり畑はいろんなところにあって、迷路になっていたり各地で趣向を凝らしていると思いますが、ここ益子のひまわり畑は、左右に広がるひまわり畑の真ん中を、愛車で走れるところが魅力的。数百mの短い距離ではあるのですが、ちょっと異次元というか、おとぎ話の世界に紛れ込んだような気分で走れるという、初めての体験でテンションが上がりました。
また、100円以上の募金(ひまわり助成金)をすると、ハサミを借りて「ひまわりの摘み取り」ができ、これは子供が大喜び。1回5本まで持ち帰り可能なので、わが家もしっかり持ち帰って、家でもひまわり畑の余韻を楽しんでいます。高く伸びたひまわりの茎は、とても太くて硬いので、園芸用のハサミでもこんなに切るのが大変なんだ〜とか、茎には細かいトゲみたいなのびっしり生えていて、素手で持つとけっこう痛いのね〜とか、大人でも初めて知ることが多かったので、子供にとっては貴重な経験になったんじゃないかなと思います。
さて、ひまわり畑を堪能したあとは、せっかくなので陶芸の窯元などをぶらりと見てまわり、お皿への絵付け体験もやってみました。電動のろくろを回して湯呑みなどを成形するコースや、土を練って成形するコースもあったので、もう少し子供が大きくなったらぜひ体験させてみたいなと思いました。
そしてランチには、益子焼のお皿やカップで手作りの洋食がいただけるという、隠れ家的な一軒家カフェ「森のレストラン」へ。いや、よくお店の紹介欄に「隠れ家的」なんて解説がありますけれども、ここほど隠れているお店もないですよ(笑)。道はどんどん森の奥深くへ入っていって、途中から未舗装路になり、すれ違い困難な細さになってしまうのですから。小さな案内板がなければ、「こんなところに本当にレストランなんてある?」と疑って引き返していたところでした。
でもようやく目の前が開けて広い駐車場にたどりつき、ホッとひと安心。まるで自然の一部になってたたずんでいるような建物で、靴を脱いでスリッパであがるスタイルです。テーブル席やお座敷、個室やテラス席などいろんなお部屋があって、ドリンクバーまで階段を上がったり下がったりしながら取りに行ったり、友達の家に遊びに来たような感覚になりました。ボリュームたっぷりの前菜もメインも、パスタやグリーンカレー、ハンバーグなど洋食なのですが、和のイメージの益子焼に不思議とマッチしていて、とてもおいしく大満足。冷凍ハンバーグが嫌いな、味にうるさい甥っ子もお子さまランチをペロリと平らげていたので、本当においしいのだなと実感しました(笑)。
お腹がいっぱいになったあとは、敷地内に「益子山野草園」という雑木林があり、ぶらぶらとお散歩するのも楽しいひととき。四季によってさまざまな花が咲き、珍しい野鳥に出会えることもあるそうですよ。またレストラン裏手の芝生広場には、益子焼で作られているという、立派な「サグラダファミリア in 益子」がデーンとお出迎え。これは思わず写真を撮りたくなります! 子供たちも「サグラダファミリアってなに?」と興味津々だったので、いつかスペインへ本物を見に行けたらいいね〜なんて話で盛り上がりました。
そんなわけで、夏らしいひまわり畑と、日本の文化にも触れることができた夏ドライブ旅。夏休みの絵日記に、どんなふうに書いてくれるのか楽しみです。