まるも亜希子の「寄り道日和」
ジムニー買っちゃいました
2022年8月4日 00:00
わが家に新しい愛車がやってきました。「えっ、また?」と何人の知人に呆れられたことでしょうか……(笑)。まったく、自分でもどうしてこうなってしまったのかよくわかりませんが、やってきたのは日本が誇る世界最小の本格クロカン四駆、スズキ・ジムニー。もともと、先代のころから欲しいなと思っていた1台で、実は現行型にフルモデルチェンジしてすぐのときに購入を検討し、すでに納期が1年半待ちと聞いて断念した経緯がありました。
でも、一度欲しいと思ってしまった以上、ずっと心のどこかに引っかかっていたんですよね。とくに、夫の方が。そこへきて、注文済みの新型Zの納車がいつになるのか、まったく読めない状況に。日産関係者の話だと、1年から2年くらいかかるかもしれないというではないですか。このご時世なので仕方がないとはいえ、予想よりかなり長丁場になりそう。わが家はすでに、Zの支払いのために2台を売却しちゃったので、手元にあるのはMINIと、エアコンの付いていないNAロードスターのみ。私と夫がそれぞれ別の仕事に出かける時には、どちらかがロードスターになるわけですが、この猛暑にエアコンなしのクルマに乗るのは命にかかわるよね、ということで、Zが納車されるまでのエアコンがきく代打を早急に調達しなければ、と検討しはじめたわけなのです。
私の考えとしては、どうせエアコン目当てなんだから、安く買える中古車を探せばいいのにと思ったのですが、夫の考えはちがいました。いくらエアコン目当てでも、代打でも、乗って楽しくないクルマには乗りたくないと。しかも、新車が入ってこない異常事態のため、新しめの中古車の方が値上がりしているという、おかしなことが起こっているので、2年乗っても値下がりしにくい車種はきっとあるはずだ、というのです。
そうして、夫流の視点でクルマ選びをしていった結果、たどりついたのがジムニーでした。念のため、近所のスズキ販売店へ足を運び、現在の新車の納期を聞いてきたのですが、やはり早くても1年半くらいかかってしまうとのこと。なので走行距離の少ない中古車にしぼって探したところ、まぁもれなく強気なお値段で、新車より割高なんですよね。でも血眼になって探していたら、兵庫県のお店でようやく、これなら価格と条件のバランスがいいという1台を発見し、問い合わせをしてすぐに成約となりました。
引き取りは、せっかくなので家族みんなで旅行がてらに行きたかったのですが、コロナ第7波の到来もあり、今回は夫だけで行ってもらうことに。備品はほぼネットで購入したので、スーツケースにフロアマットやらドリンクホルダーやらを詰め込み、早朝の新幹線で現地へ出発した夫。引き取ったジムニーは走行距離がわずか4kmだったので、慣らし運転を兼ねてほぼ一般道で帰路につき、約10時間かけて無事にわが家へやってきたのでした。
その姿に「はるばる来てくれてありがとう」と伝えつつ、この納車を報告したい人がいる空に向かって、手をふりました。それは、2010年に急逝された、フォトグラファーの松田瑛二さん。ジムニー専門店として有名なAPIOの尾上茂会長と組んでパリダカに10年連続で出場し、自身ではジムニーを駆ってクロスカントリーラリーなどにも参戦していたラリーストでもあり、私にジムニーの楽しさを教えてくれたのが松田さんでした。もともとは、私が無謀にも初めてサハラ砂漠に行くにあたって、松田さんがパリダカ参戦で培ったノウハウ、持っていった方がいい持ち物などを指南していただくために、五反田の中華料理屋さんで紹介していただいたのがきっかけ。お酒好きで、温かい人柄とひょうひょうとした生き方が素敵な松田さんと、長野で開催されたジムニーのクロスカントリーラリーに参戦させてもらったのを懐かしく思い出します。
そのご縁でAPIOの河野社長にもお世話になり、伊豆や秩父などの林道ドライブ企画や、ジムニーで星を見に行く企画をやらせていただいたのも楽しかった! なんだかまた、そっち方面のドライブがしたくてムズムズしてきました(笑)。新型Zが納車されるまでの代打のつもりが、こちらが本命になったりして……。どうなることやら、ひとまずは残りの夏をジムニーで楽しみたいと思います。