まるも亜希子の「寄り道日和」

フィアットから新型ミニバン「ドブロ」が日本上陸しました

青山一丁目から徒歩5分ほどの広大な敷地にある「シェアグリーン南青山」で、フィアット・ドブロの発表会が開催されました。緑に囲まれた空間で、ピクニック気分でドブロと初対面。5人乗りのドブロ、7人乗りのドブロ マキシがあり、素朴でフレンドリーなところが魅力です。試乗記もぜひチェックしてくださいね

 フィアットから「ドブロ」が日本初上陸して、がぜん盛り上がっている輸入おしゃれミニバンたち。カングー、ベルランゴ、リフター、ドブロとそれぞれの個性が楽しくて、どれにしようか本気で悩んじゃう人も多いみたいですね。

 5月11日に東京・青山のSHARE GREEN MINAMIAOYAMA(シェアグリーン南青山)で行なわれたドブロの発表会は、ピクニック気分でとっても楽しい時間でした。芝生の上にフィアットのモデルたちが勢揃いしていて、集まった人たちはそれぞれに、アイスコーヒーなどを飲みながらおしゃべりしたり、ドブロの荷室などをチェックしたり。

 このシェアグリーン南青山は、オフィスやグリーンショップ、イベントスペースやガーデンといったさまざまなカタチで自然を共有することで、新たな価値を創出していく“PARK LIFESTYLE”がテーマとなるスポットなのですが、その一角に「Little Darling COFFEE ROASTERS」という素敵なコーヒーロースターカフェがあって、今回のドブロの発表に合わせてフィアットとコラボしたメニューを用意。ファンの間では、以前青山通り沿いにオープンしていた伝説のフィアットカフェが期間限定復活! ということで話題となっていたんです。

期間限定でフィアットカフェが復活! と話題になった、コーヒーロースターカフェ「リトルダーリン・コーヒーロースターズ」とのコラボで用意されたメニューの1つ、フィアットバーガーをいただいてみました。見た目もかわいくて、ぜひレギュラーメニューにしてほしいなぁ

 私もさっそく、コーヒーとフィアットバーガーをいただいてみたのですが、香ばしいバンズにお肉がドシッとはさまっていて、クリーミーなソースと絡んでものすっごくおいしかったです。期間限定だなんてもったいない! これ、またどこかのイベントで復活してくれたらいいなぁ〜。

 さてさて、のんびりとした雰囲気の中でしたが、素敵な出会いもありました。フィアット擁するステランティスのインド&アジアパシフィックを統括するシニアヴァイスプレジデントのビリー・ヘイズさんに、ドブロを日本導入した背景や意気込みなどについて、お話を伺うことができたのです。

ステランティスの偉い方なのに、忙しいスケジュールの合間を縫って、とってもフレンドリーにいろんなお話をしてくださった、ビリー・ヘイズ氏。自他ともに認めるクルマ好きなんだそうです

 まず、ビリーさんご自身のドブロの印象はいかがですか?

「私はカーガイなので、今まであまりミニバンに興奮することというのはなかったのですが(笑)、それでもドブロを初めて見たときに、これはとてもいいクルマだなと感じました。親しみやすくて、“これがあればなんでもできる”と思わせてくれる寛大さが好印象でした。ご存じのように日本では500(チンクェチェント)の人気があって愛されていますが、フィアットブランドではいちばん大きなモデルが500Xでしたので、今回このドブロというミニバンが投入できたことを嬉しく思っています。」

 兄弟車のベルランゴ、リフターの販売が好調ですが、さらにドブロを日本に導入した理由はなんですか?

「それはやはり、長年フィアットを愛してくださっているお客さまのためというのが大きな理由です。そうしたお客さまはシトロエンでもプジョーでもなく、あくまでフィアットが欲しいと思われるので、フィアットというブランドからミニバンを出すことに意味があると考えました。また、日本のミニバン市場は大きいですが、あまり個性が際立っていないモデルも多いと感じています。その中で、お客さまが個性を表現したいと思ったときに、このドブロはそれを叶えられるモデルだと考えています。」

 では、ベルランゴ、リフターと比べたときにドブロの強みとはなんでしょうか?

「もちろん共通する魅力はたくさんあるのですが、やはりフィアットが持つDNAであるオープンさ、フレンドリーさ、ということだと思います。ディーラーの雰囲気からしても違いますね。たとえばプジョーのディーラーに行くとスタイリッシュで、スタッフもスーツを着てバリっとしてますが、フィアットアバルトのディーラーは明るい雰囲気で、キッズスペースが大きくとってあったりします。スペックで見ると、競合他車と比べてホイールベースの長さが際立ちますので、快適性の高さを物語っていると思います。」

 本国にはeドブロもありますが、日本には導入されますか?

「弊社は電動化に対して強くコミットメントしていますし、2038年までにカーボンニュートラルを実現するという目標に向かって進めていますので、eドブロを日本に導入することに関しても、真剣に検討しています。日本市場が今後どう変わっていくかを見極めながら、最もいいタイミングで最もいいモデルを投入することができるのが、われわれステランティスの強みです。まだ具体的なモデル名は明かせませんが、今年度末までに日本ではBEVやPHEV合わせて19台の電動化モデルが揃うことになるでしょう。」

 ええ〜っ! 19台もですか! それは驚きです。いろんなお話を爽やかに語ってくださったビリーさん、ありがとうございました。2023年はフィアットをはじめステランティスが、たくさんのワクワクを連れてきてくれそうで楽しみです。

まるも亜希子

まるも亜希子/カーライフ・ジャーナリスト。 映画声優、自動車雑誌編集者を経て、2003年に独立。雑誌、ラジオ、TV、トークショーなどメディア出演のほか、エコ&安全運転インストラクターなども務める。海外モーターショー、ドライブ取材も多数。2004年、2005年にはサハラ砂漠ラリーに参戦、完走。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。2006年より日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。ジャーナリストで結成したレーシングチーム「TOKYO NEXT SPEED」代表として、耐久レースにも参戦。また、女性視点でクルマを楽しみ、クルマ社会を元気にする「クルマ業界女子部」を吉田由美さんと共同主宰。現在YouTube「クルマ業界女子部チャンネル」でさまざまなカーライフ情報を発信中。過去に乗り継いだ愛車はVWビートル、フィアット・124スパイダー、三菱自動車ギャランVR4、フォード・マスタング、ポルシェ・968、ホンダ・CR-Z、メルセデス・ベンツVクラスなど。現在はMINIクロスオーバー・クーパーSDとスズキ・ジムニー。