まるも亜希子の「寄り道日和」
私が10点を入れたのは三菱自動車「デリカミニ」
2023年12月14日 00:00
予想通りだったという人も、意外だったという人も、さまざまな感想が飛び交った今年度の日本カー・オブ・ザ・イヤー。私は選考委員として参加させていただきましたが、いつも以上に難しかった~! というのが素直な感想です。
というのも、今回から実行委員長がカーグラフィックの加藤哲也さんに交代して、いろんな改革が押し進められたんですね。ロゴマークも新しいデザインに変わったんですが、皆さんお気づきでしたか?
で、いちばん変わったところが、最終選考会における採点方法。従来は、選考委員1人につき25点の持ち点があり、日本カー・オブ・ザ・イヤーにもっともふさわしいと思う1台に必ず10点を入れ、残りの15点を4台に振り分けるルールでした。なので、計5台に投票することができたわけなんです。
でも今回からは、投票できるのは3台に。しかも、1位10点、2位4点、3位2点と点数が決められています。なので、たとえばA車とB車が甲乙つけ難い、どちらにも大賞を取らせてあげたい、なんて時に、従来だとA車10点、B車9点、というような配点ができたわけなんですが、今回からはできなくなってしまいました。とくに今年は粒ぞろいでバラエティに富んだ10ベストカーだったもので、しっかりと順位をつけるというのが難しかったんですよね。
部門賞ではデザイン・カー・オブ・ザ・イヤー、テクノロジー・カー・オブ・ザ・イヤーのほかに、これまではパフォーマンス・カー・オブ・ザ・イヤーがあったのですが、それがなくなってしまい、さらに10ベストカーの中から選ぶという縛りが新たにルールとして加わったので、こちらも悩ましいものでした。だって、10ベストカー選考会で私が推した10台のうち、4台は10ベストカーに残らなかったので(笑)、仕切り直しになるとはいえほんっとに難しかったです。
こうして悩みに悩んだ投票が終わり、迎えた最終選考会。昨年度に続き、司会がおぎやはぎさんとサッシャさんという豪華な布陣で開催されたんですが、いよいよ決まる! という緊張感がありつつも、おぎやはぎさんの軽妙かつツボを得たトークが楽しくて、爆笑しながら見てたんですよね。席が近かった佐藤久実さんや清水和夫さん、河口まなぶさんたちとヤンヤやんや言いながら。そしたら、終わってから何人もの人に「まるもの笑い声がうるさかった」と突っ込まれてしまいました(笑)。
でもそれには理由があって、皆さんも最終選考会のライブ配信のアーカイブでぜひチェックしてほしいんですが、選考委員1人ひとりに、自分の特徴を簡潔に表現する3つのハッシュタグが表記されてるんです。で、おぎやはぎさんがそのハッシュタグにすっごく食いついて、ボケたり突っ込んだりするのが最高に面白くて、爆笑せずにいられなかったわけなんですよ。
私は「#クルマ選びは恋人選び」と書いておいたら、おぎやはぎさんが「デリカミニみたいな人が好きなのかなぁ?」なんて言ったものだから、同じく選考委員として参加していた夫の橋本洋平のまわりでも「ぜんぜん似てないだろ」とか、デリカミニのヘッドライトみたいに「メガネの下を白く塗った方がいい」だとか、さんざん盛り上がっていたわけなんです。ほかにも思わず笑ってしまうようなツッコミがたくさん飛び出し、長時間でも最後まで飽きさせないところはさすが、プロだなぁなんて感心したのでした。
そんなわけで今年度の日本カー・オブ・ザ・イヤーはトヨタ「プリウス」が授賞し、インポート・カー・オブ・ザ・イヤーにはBMW「X1」。デザイン・カー・オブ・ザ・イヤーは三菱自動車「デリカミニ」、テクノロジー・カー・オブ・ザ・イヤーは日産「セレナ」という結果に。終わってみれば、ミニバンあり軽自動車あり、SUVありという、いろんな視点が入った授賞車たちになりましたね。プリウスは1997-1998、2009-2010の日本・カー・オブ・ザ・イヤーに続いて、3回目の授賞ですか。デザイン・カー・オブ・ザ・イヤーに投票する人が多かったというのも、このプリウスの魅力ですね。