まるも亜希子の「寄り道日和」
赤いアストンマーティンにうっとり
2024年2月22日 00:00
会場が「倉庫」というところからして、なにやら映画「007」っぽい雰囲気を感じてドキドキしながら駆けつけた、アストンマーティンの新型ヴァンテージ発表会。裏口のような小さなドアから建物に入ると、クルマが収まりそうな大箱のエレベーターで6階へと運ばれ……。
果たしてそこには、ユニオンジャックの布を被せられた低くワイドなシルエットが鎮座していたのでした。英国シルバーストーンで現地時間2月12日にお披露目されてから、明けて13日のジャパンプレミア。リージョナルプレジデント日本/韓国のグレゴリー氏がスピーチしたあと、ベールが取り払われて現れたのは、予想に反して真っ赤なボディカラーの新型ヴァンテージ! その艶やかでクールなことといったら、思わずうっとりしてしまったのでした。
キャッチコピーは「For Real Drivers Only」ということで、限界まで走りを楽しみたい真のドライバーのために設計されたスポーツカー。そう聞くと、自分にはちょっと敷居が高いなぁと感じてしまう人もいるかもしれないんですが、私も以前はそうだったんです。2011年に、トヨタとの共同開発でiQの兄弟車となるアストンマーティン・シグネットが発売され、その国際試乗会でアストンマーティン本社のエンジニアやデザイナーの方々とお会いするまでは、私にはとてもとても雲の上のように縁遠いブランドだと感じていました。
ところが、本社の方々は誰もが温かくフレンドリーで、英国紳士のお手本のようなスマートな方々ばかりですっかり感激。たまたま試乗会当日が私の誕生日だということを知って、即席でサプライズのお祝いまでしてくれたほど。それ以来、アストンマーティンの大ファンになった私です。
当時の方々がこの新型ヴァンテージに携わっているのがどうかは分かりませんが、プレゼンテーションを聞いていて、ドライバーへの配慮や誠実さが滲み出ていると感じたところがたくさんありました。たとえば、今回の見どころの1つはさらにパワーアップしたパワートレーンなわけですが、それを操るドライバーが安心して走行できるように、デザインからシャシー性能、ドライブモードに至るまで妥協なく引き上げられていること。従来のドライブモードはスポーツ、スポーツプラス、トラックの3つだったのが、今回はウェットとインディビジュアルが追加されたというのも、ドライバーへの心遣いが感じられますね。
お値段が2690万円というところは、わーっと耳を覆いたくなりますけれども(笑)、街中で走る姿が見られる日を楽しみにしたいと思います。