まるも亜希子の「寄り道日和」

夫と一緒にキャンピングカーショーに初潜入してきました

日本では発売されていないジムニー シエラ 5ドアに、電動ポップアップルーフがついたモデルが世界初公開されていました。家族3人で使うにはちょっと狭いですが、ひとりで気ままな旅ならすごく使いやすそう。これがキャンプ場に停まっていたら、絶対に映えますよね

 不治の病だと思ってあきらめていますが、また夫がクルマ欲しい病を発症! しかも今度はなにを言い出すかと思えば、キャンピングトレーラーが欲しいんだそうです。これには思わず「はぁ〜っ?」とAdoばりの返答をしてしまいましたよね。

 数年前、まだVクラスに乗っていたころ、ルーフに設置するポップアップテントが欲しいと相談されたことがありました。これがあれば家族でキャンプを楽しめそうじゃない? と呑気に言うので、料理とか後片付けとかあなたがやってくれるならいいよと答えると、「じゃあ、あきらめる」と即答(笑)。この調子じゃ、わが家ではアウトドアレジャーに出かけることはないだろうと思っていたのです。

 ところが先日、キャンピングカーを持っていた先輩が、3年経ったら子供たちが成長してなかなか一緒に遊んでくれなくなり、キャンピングカーを手放したという話を聞いたとのこと。「子供と一緒に思い出を作れる時間は、思っていたよりずっと短いよ」と言われ、やっぱり「買うなら早い方がいい!」という気持ちが盛り上がってきたのだとか。

 そんな矢先に絶好のタイミングで開催されたのが、東京キャンピングカーショー2024。東京ビッグサイトだから屋内だし、ペット同伴で入場OKということもあり、愛犬オレオのお散歩がてら、行ってみることにしました。会場は東7・8ホールで、過去最多の出展台数を記録したそう。私はこのイベントに行くのが初めてだったのですが、いかにも休日を楽しむ、クルマ旅を楽しむ、アウトドアを楽しむために作られた220台以上の車両が並んでいる光景は圧巻。のっけからあちこち目移りしちゃいました。

東京ビッグサイトで開催された東京キャンピングカーショー2024は大賑わい。ペットを連れて回ることができ、愛犬オレオも一緒に家族で行ってきました。靴を脱いで室内チェックに余念がない娘と、スペックを詳細に確かめる夫。私はトイレに興味津々でした

 ひとくちにキャンピングカーと言っても、フルコン(ビルダーが1から製造している大型キャンピングカー)、バンコン(バンやミニバン、ワゴンをベースにしたキャンピングカー)などなど、いろんなタイプがあるというのはあまり知らなかったので、なかなか興味深いものがありました。その中で夫が狙いを定めていたのはトレーラー。どうやらMINIクロスオーバーで牽引することを想定しているらしいのですが、牽引免許がいらない重量が750kg以下の小さめのタイプ。わが家の周辺は道が狭いこともあって、小まわりがきくことと駐車場に入れやすいことが魅力です。さらに、あわよくば自分の仕事部屋として使ったり、万が一の災害時には避難所として使えるのだと力説しておりました(笑)。

 ハイハイ、と半分聞き流しながら見て回っていたのですが、メーカーさんごとに間取りや内装の雰囲気も違うし、ペットに優しいとかバイクが積みやすいとか特色があって、いつの間にかついつい前のめりになってのぞいていました。娘は2段ベットやふかふかのベットにテンションがあがり、試乗ならぬ試眠? をして比べていたのが面白かったです。

 私はどちらかというとトイレとシャワーがあるかないか、あるならどんな感じなのか、というところがいちばんのチェックポイントだったのですが、メーカーの方に聞くと最近は「いらない」というユーザーも増えてきているとのこと。日本はSAや道の駅はもちろん、コンビニでもトイレが借りられるし、レジャーだけの使用に特化したらキャンプ場にもトイレはあるし、お手入れや掃除が大変なのでトイレはナシにして、その分収納や居住スペースが広い方を好む人がいるのも納得ですね。

 ただ私としては、犬を飼い始めたことでもし災害が起こって避難しなければならなくなったときに、普通の避難所には犬と一緒に入れないことが多いと思うので、できれば緊急用としてトイレがあった方が安心かなと思ってチェックしていました。小型のトレーラーは簡易的なトイレが多いのですが、大型トレーラーになるとビジネスホテルのユニットバス並みのものまであって、やはり頻繁に使うなら水で流せる方がいいかなぁと……。これダメですね、いろいろ見れば見るほど贅沢になってしまいます(笑)。

私がいちばん気に入ったのは、外観も内装もオシャレで機能的なJaycoのJAY FLIGHT 154BHというトレーラー。小型ではないのですが、全長5.5mはアメリカントレーラーとしては小型で、4人就寝可能とのこと。冷蔵庫、電子レンジ、2口ガスコンロに水洗トイレ、エアコンなどがそろっていて快適そう! 私までちょっと欲しくなってしまいました

 結局、夫は2つのモデルが候補として有力というところまで絞りつつ、やっぱりバイクが積める方がいいかなぁ、などといまだに揺れ動いている模様。私はジムニーシエラの5ドアにポップアップテントがついているモデルや、N-VANを真っ赤なインテリアでかわいく仕上げた軽キャンパーに心惹かれたりしつつ、初めてのキャンピングカーショーを楽しませてもらいました。会場内ですでに商談に入っている来場者もちらほらいましたが、なんか分かります。キャンピングカーって、見ているうちに夢が広がってくるところがいいですね。はてさて、わが家にトレーラーはやってくるのかどうなのか? またレポートしたいと思います。

ホンダの軽バン、N-VANをベースに真っ赤すぎるインテリアで「女子旅」をテーマに仕上げてあったのは、アルフレックスの「ミア ピクニカ」。キルティング生地のソファに壁面収納、ミニシンクやサイドテーブルなど、これでお出かけしたいと思わせる魅力満点の1台でした
まるも亜希子

まるも亜希子/カーライフ・ジャーナリスト。 映画声優、自動車雑誌編集者を経て、2003年に独立。雑誌、ラジオ、TV、トークショーなどメディア出演のほか、エコ&安全運転インストラクターなども務める。海外モーターショー、ドライブ取材も多数。2004年、2005年にはサハラ砂漠ラリーに参戦、完走。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。2006年より日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。ジャーナリストで結成したレーシングチーム「TOKYO NEXT SPEED」代表として、耐久レースにも参戦。また、女性視点でクルマを楽しみ、クルマ社会を元気にする「クルマ業界女子部」を吉田由美さんと共同主宰。現在YouTube「クルマ業界女子部チャンネル」でさまざまなカーライフ情報を発信中。過去に乗り継いだ愛車はVWビートル、フィアット・124スパイダー、三菱自動車ギャランVR4、フォード・マスタング、ポルシェ・968、ホンダ・CR-Z、メルセデス・ベンツVクラスなど。現在はMINIクロスオーバー・クーパーSDとスズキ・ジムニー。