まるも亜希子の「寄り道日和」

ナイトレースのフォーミュラE

有明地区の道路を封鎖……と聞いてもあまりピンとこないかもしれませんが、東京ビッグサイトの通路から見下ろすとこんな感じで、ちゃんとサーキットになってるんだなぁと実感できました

 東京で初のナイトレースとして開催された、フォーミュラE「TDK 東京E-Prix」を観戦してきました! 2014年に誕生した“電気のF1”とも言われるFIA格式の国際EVレースで、南米、北米、欧州、アジアの11都市を転戦。東京に来るのは3シーズン目なのですが、2024年は3月、2025年は5月と気候のいい時期だったので昼間の開催でした。でも今回は酷暑の7月ということで夜の開催になったんです。

 応援するのはわれらが日本の自動車メーカー、ニッサン・フォーミュラEチーム。そしてヤマハがパワートレーンを提供しているローラ・ヤマハABTフォーミュラEチーム。ポルシェ、シトロエン、DS、ジャガーといった日本でなじみのあるメーカーも参戦しています。コースとなるのは、東京ビッグサイトの東ホール全体と海側の駐車場をぐるりと囲むように、有明地区の道路を封鎖した全長2.583km。コース幅が狭く、ほぼ直角に曲がるようなシビれるコーナーが複数箇所あり、アップダウンもあってなかなかテクニカルな市街地サーキットになっていました。

 当初は、15時40分スタートの予選から観戦しようと思っていたのですが……日陰がなくあまりの暑さに断念。これはドライバーさんたちはどんどん体力を奪われ、かなり大変だったのではないかと思います。そのせいもあるのか、ニッサンのドライバー2人は予選で惜しくもデュエル進出を逃し、ローランド選手が15番グリッド、ナトー選手が11番グリッド。ローランド選手はチャンピオンシップに絡めるランキングにつけているだけに、頑張ってポイントゲットしてほしいところ。

東京ビッグサイトの西ホールに展示されていた、昨シーズンのニッサン・フォーミュラEチームのマシン。「Gen3 Evo」から四輪駆動が解禁され、タイヤのグリップもますますアップして、F1マシンを置き去りにするほどの蹴り出しになっているそうです

 そして19時が近づき、すっかり暮れて海風が気持ちよく感じるグランドスタンドへ、いざ! 最初に日産ファンブースで応援グッズをもらったんですが、その中に入っていた光るサングラスが個性的で、かければ誰でも即パリピ(笑)。せっかくだからと、みんなでピカピカと点滅させながら応援席に集合し、「Go! Go! NISSAN!」のかけ声に合わせて旗を振りながら盛り上がりました。こういう、ちょっと非日常空間でのお祭りみたいな雰囲気がすごくいいですよね。ナイトレースになったことで、小さなお子さまを連れたファミリーは以前より少ない印象でしたが、若いカップルや外国の方がたくさん観戦に来ていました。

日産ファンブースで配布された光るサングラスがもう、すごく目立ってお祭り気分アゲアゲ(笑)。みんなでかけて盛り上がりました

 約1時間の決勝レースでは、どこでアタックモードを使うか、30秒の充電ピットインであるピットブーストにどのタイミングで入るのか、タイヤマネジメントはどうなのか、といった頭脳とドライビングテクニックを合わせた駆け引きがとっても面白くて、さらに今回は途中で雨が降る予報もちらほら……。どのマシンが電池残量どのくらいなのか、といったところも気にしながら観戦していましたが、ラスト1周では複数のマシンが残量1%を切り、ヒヤヒヤ。しかも大逆転が起こり、優勝はクプラ・キロのティクタム選手。ニッサンのローランド選手は追い上げて7位でフィニッシュ! 無事にポイントを獲得し、翌日も4位に入ってなんと、ラスト2戦を残してドライバーズランキングで首位と14ポイント差の2位につけたというからすごい。これはなんとしても、最後の都市・ロンドンで逆転してほしいと思います。

 それにしても、今シーズンのマシン「GEN3 Evo」は0-100km/hがわずか1.86秒というF1を超える速さ。それを間近で見ることができたのは楽しかった! 見逃したという人は、YouTubeでダイジェスト動画が見られますのでぜひチェックしてみてくださいね。

フォーミュラE観戦では毎回、スタート直後のマシンを写真に収めようと頑張ってみるのですが、速すぎてまったくiPhoneが追いつかず、今年も完敗でした(笑)
まるも亜希子

まるも亜希子/カーライフ・ジャーナリスト。 映画声優、自動車雑誌編集者を経て、2003年に独立。雑誌、ラジオ、TV、トークショーなどメディア出演のほか、エコ&安全運転インストラクターなども務める。海外モーターショー、ドライブ取材も多数。2004年、2005年にはサハラ砂漠ラリーに参戦、完走。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。2006年より日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。ジャーナリストで結成したレーシングチーム「TOKYO NEXT SPEED」代表として、耐久レースにも参戦。また、女性視点でクルマを楽しみ、クルマ社会を元気にする「クルマ業界女子部」を吉田由美さんと共同主宰。現在YouTube「クルマ業界女子部チャンネル」でさまざまなカーライフ情報を発信中。過去に乗り継いだ愛車はVWビートル、フィアット・124スパイダー、三菱自動車ギャランVR4、フォード・マスタング、ポルシェ・968、ホンダ・CR-Z、メルセデス・ベンツVクラス、スズキ・ジムニーなど。現在はMINIクロスオーバー・クーパーSD。