【東京オートサロン2012】 インポートカーのカスタムモデルも目白押し |
今回の東京オートサロンでは、輸入車のカスタムカーが多く展示された。定番のドイツメーカーだけでなく、フェラーリやランボルギーニも惜しげなくキラキラにデコレーションされている。
輸入車の展示傾向としては、国内に導入される車種傾向と同じく、ミニバン系の展示は少なく、大型セダンやスーパースポーツをベースにしているクルマが多い。また、カスタムに関しては、ハードチューンよりも外装へのカスタムが多いことが特徴だ。
ここではカテゴリー別に展示されたインポートカーを紹介する。
■タイヤメーカー
国内メーカーではブリヂストン、横浜ゴム、ダンロップ、トーヨータイヤ、ニットータイヤが、インポートはグッドイヤー、ピレリ、クムホ、ハンコックが出展した。
ブリヂストンブースには、発表されたばかりのエコタイヤ「ECOPIA PZ-X」をアウディ A4に履かせて展示し、欧州車にもマッチする上級なエコタイヤとして訴求した。また、偶然にも横浜ゴムも上位クラスの低燃費タイヤ「BluEarth-A(ブルーアース・エース)」をアウディ A4に履かせていた。
ピレリはP-ZEROを履くフェラーリFFを展示。クルマもホイールもイタリア同士の組み合わせとしていた。
また、韓国メーカーも元気だ。ハンコックはSUPER GT参戦車両を展示して技術力の高さをアピールしたほか、クムホはサーキットにも向いたスポーツラジアルタイヤ「ECSTA V700を」BMW 3シリーズに装着して展示した。
ブリヂストンのECOPIA PZ-Xを装着したアウディ A4 | 輸入車に採用例の多いランフラットタイヤも展示された | |
横浜ゴムではアウディ A4に19インチサイズのBluEarth-Aを履かせた | ADVAN dBの装着例も輸入車でBMW 5シリーズを展示 |
ピレリは同じイタリアのフェラーリFFを展示 | タイヤはP-ZERO |
グッドイヤーはEAGLE LS EXEをいわゆるバブル期のスーパーカー2車に装着。サイズバリエーションが豊富なことをアピールした |
国内では目にする機会が少ないものの、北米では有名なニットータイヤ。トーヨータイヤのサブブランドでもある |
ハンコックはSUPER GT参戦のポルシェを展示 | クムホはスポーツラジアルタイヤ「ECSTA V700」をBMWに装着して展示 |
■ホイールメーカー
ホイールの展示はドレスアップ用がほとんどだが、一部では軽量化用の高性能ホイールも展示された。
日本BBSは、BMW 3シリーズに鍛造ワンピースホイールの「RI-D 001」を展示。超超ジュラルミンを採用し、19インチ×9Jで7.4kgという軽量を実現した。
また、タイヤメーカーが取り扱うホイールでは、横浜ゴムが専用のブースを用いて展示。今回はMINIに同社の18インチホイール「RZ-DF」を装着した。
BBSは鍛造ホイールを装着したBMW 3シリーズを展示 | スポークが細いが強度は十分。重さは19インチ×9Jで7.4kg |
横浜ゴムはホイールを別ブースで展示する。輸入車サイズも揃っている | ||
メルセデス・ベンツ向けのホイールとして定番のロリンザー | ロリンザーはスマート向けにも展開している |
■チューニング系ブース
産業用から自動車エアコン用まで、さまざまなクラッチを手がける小倉クラッチは、輸入車向けを中心としたクラッチの新ブランド「ARUGOS」製品を展示。ブースでは各輸入車向けのクラッチとともに、装着したポルシェ911を展示した。
APR JAPANはECUのチューニングを得意とするメーカー。ブースにはノーマルの354PSからスーパーチャージャーを用いて537PSまでパワーアップしたアウディ S5を展示した。なお、このパワーアップにかかる費用は19,740,00円と言う。
ARMA-JAPANは同社のスーパーチャージャーを装着したBMW Z4用を展示。合わせて東京オートサロン出展記念として、割引のキャンペーンなども行っていた。
ARUGOSブランドのクラッチを装着したポルシェ911 | ARUGOSのポルシェ911用のクラッチ | 他の輸入車向けのクラッチも揃っている |
ECUチューンを得意とするAPR JAPAN | チューニングを施したアウディ S5 | パワーアップの状態がグラフで示される |
ブレーキやスーパーチャージャーを展示するARMA-JAPAN | スーパーチャージャーを装着したBMW Z4のエンジンルーム |
ブレーキメーカーのディクセルは2011年のSUPER GT GT300クラスで戦ったフェラーリ458イタリアを展示 | 輸入車用ラインナップが多く、BMWにも適合する |
エンドレスはブレーキシステムを装着したアウディとポルシェを展示 |
■iPhoneでサスペンションを上下させるパーツも展示
エアで上下させるサスペンションを展示しているユニバーサルエアーは、iPhoneからサスペンションを操作するシステムを展示した。
ブースに無線LAN親機を設置して、無線LANで接続されたiPhoneの画面をタッチすることでサスペンションの上げ下げを可能にした。今回はブース側に親機やコンプレッサーを設置したが、実際はクルマにすべて積み込み、クルマの近くにいればiPhoneから操作できるようになると言う。
iPhoneの画面をタッチするだけで、エアーの大きな音がして車両が上下する様は圧巻だ。
手元のiPhoneの画面タッチでサスペンションが上下する | |
ハマーもiPhoneで上下するようになっている |
■車種別の展示「BMW F10&F10」
ベンダーやチューナーごとのブースではなく、同車種を集めたブースもある。BMWの現行5シリーズの形式名となるF10とF11を集めた「BMW F10&F11」では、同じ車種ゆえに各ショップのモデルを比較しやすいよう展示された。
今回はブースを設置していないBMW専門ショップのStudie AGや、BMWチューニングパーツメーカーの3DDesignなどがクルマの仕上がりを競いあった。
同じ車種を集めた企画ブースでは、チューナーの腕や方向性が比べやすい |
■そのほか
そのほか、多数のチューナーやパーツメーカーなどがところ狭しと出展している。自社でパーツを製作していなくても、複数のメーカーのパーツを組み合わせて独自の作品を作り上げるショップもあった。
また、ショップのほかにも自動車整備や自動車のカスタム職人を育てる学校の出展もあり、売り物にはない自由な発想のクルマも見ることができる。
オートサロンは輸入車を得意とするショップが多数出展するイベントで、担当者とも気軽に話せるチャンス。ぜひ、オートサロンをカスタムの場として活かしてほしい。
(正田拓也)
2012年 1月 14日