デンソー、電気自動車やハイブリッド車用製品展示。トヨタの特許無償提供ともかかわるキーパーツ

デンソーブースに展示されている現行「プリウス」に採用されているモーター（ステータ）。巻き線ではない、プレスされた平形コイルに高い技術力を見て取れる。トヨタの特許無償提供にかかわってくる製品

　自動車技術会が主催する自動車技術展「人とくるまのテクノロジー展2019 横浜」が5月22日、神奈川県のパシフィコ横浜・展示ホールで開幕した。会期は5月24日まで。登録が必要だが入場は無料。

　デンソーブースでは、さまざまなテーマにわたって展示が行なわれているが、中央に展示された「ELEXCORE」が目をひく。ELEXCOREはデンソーが展開する電動化技術ブランドで、デンソーの持つEV（電気自動車）/HV（ハイブリッド車）用製品を、「技術者が考える電気制御の理想像を可視化する」というコンセプトを基に、ブランドネーム・ストーリー・製品デザインを通じて、デンソー独自の世界観を作り上げたもの。製品は、EV-ECUやインバータ、モーター（MG）などおしゃれな外観に仕上げられている。

ELEXCORE製品群。統一デザインされた水冷式の筐体に収められている

　バッテリー関連は外部調達、ボディも必要と、これらを買えばすぐにEVができるわけではないが、トヨタ自動車が4月3日に発表したモーター、PCU、システム制御など車両電動化技術に関連する約2万3740件の特許無償提供とかかわる製品だけに、デザインだけではないすごみを感じる。

　もちろんELEXCOREのようなコンセプト製品だけでなく、現行のプリウスに搭載されているモーターなどの電動化製品も展示。これらにおしゃれ感は皆無だが、それだけに機能美を感じられるものとなっている。デンソーはこれら電動化製品のパネル説明も行なっていた。

デンソーのEV/HEV製品群。トヨタとの共同開発も多い