【GTC 2017】AIを活用したレベル4自動運転へ向けての技術発表多数。「GPU Technology Conference 2017」前日レポート

GTC 2017のレジストレーションエリアに展示されていたAI自動運転車「Audi Q7」

　半導体メーカーのNVIDIAは、5月8日～11日（現地時間、以下同）の4日間にわたり、米国カリフォルニア州サンノゼ市の「San Jose McEnery Convention Center」において「GPU Technology Conference 2017」（以下、GTC 2017）を開催する。

このAudi Q7は、カメラのみの入力をAIコンピュータ「DRIVE PX 2」で処理することで自動運転を実現している。CES 2017は1台のカメラでのデモを行なったが、いろいろカメラが増えていた

　ゲームグラフィックス用の半導体メーカーとして歩んできたNVIDIAだが、大規模回路化するゲームグラフィックス用半導体をGPU（Graphics Processing Unit）と位置づけ、さらにGPUによるプログラミングであるGPGPU（General Purpose computing on GPU）を実現。高速高性能なHPC（High Performance Computing）分野において目覚ましい実績を挙げ、その計算能力を現在はディープラーニングに代表されるAI分野で訴求している。

　GTCはそんなNVIDIAのさまざまな製品活用方法を知ることができるセッションが用意されているほか、例年新製品・新サービスなどの発表がジェンスン・フアン 社長兼CEOから行なわれている。

　クルマ関連では、開発の進むレベル4自動運転、つまり完全自律自動運転車の実現に向けたセッションが数多く用意されており、GTC 2017のWebサイト「GPU Technology Conference」から各セッションのテーマを知ることができる。

　現在、総セッション数は678。そのうち自動運転に関するものは96が登録されており、同社の自動運転用AIコンピュータ「DRIVE PX 2」の概要から使いこなし、開発に関するものが用意されている。また、この自動運転のベース技術であるAIに関するもの、VRに関するものも多数ある。

同じくレジストレーションエリアに展示されていた自動運転車と思わしきリンカーン MKZ

車内にはゲームのコントローラが

トランクまわりには、大型液晶ディスプレイとDRIVE PX 2が。なんらかの展示が行なわれるのだろう

ヴェロダイン製LiDARなどが取り付けられた自動運転車。リンカーンは自動運転車に改造しやすいなにかがあるのだろうか？

　最大のハイライトは、開催3日目の5月10日に行なわれるNVIDIA 創設者兼CEO ジェンスン・フアン氏の基調講演で、この日以降のセッションでは、基調講演で発表された新技術などについてのセッションもある模様だ。Car Watchでは適宜GTC 2017に関するトピックをお届けしていく。

　開催前日となる5月7日は16時からレジストレーション（参加受付）が開始され、翌日の開幕に備え受付を事前にすませる人が多く見られたほか、レジストレーションエリアには、CES 2017でレベル4自動運転のデモを行なったAI自動運転車「Audi Q7」など3台の自動運転車が飾られていた。

GTC 2017の開幕を待つSan Jose McEnery Convention Center