イベントレポート 東京オートサロン 2021

ホンダアクセス、「Honda e」「N-ONE」でレースに参戦!? 実戦投入目指して車両開発中

ドラッグレース向け車両「e-DRAG」、ヒルクライム向け車両「K-CLIMB」

2021年1月15日~17日 開催

(バーチャルオートサロンは1月15日~11月30日 開催)

「Modulo」開発で培ってきたノウハウを投入して開発中のレース参戦車両「e-DRAG」「K-CLIMB」

 ホンダアクセスは、「東京オートサロン2021」内の「バーチャルオートサロン」にブースを出展。“レースにガチ参戦”を目指す「Honda e」「N-ONE」のコンセプトカーを公開した。

 コンセプトカーと謳いつつも、今回公開されたのは実際にドラッグレースへの参戦を目指すHonda eをベースにした「e-DRAG」と、ヒルクライムレースへの参戦を目指すN-ONE RSをベースにした「K-CLIMB」の2台。「Modulo」開発で培ってきた空力や足まわりのノウハウを用いて、3月以降の実戦投入に向けて現在開発が進められている最中だという。

 e-DRAGは、回転の瞬間から最大トルクを生むモーターならではの瞬発力と、後輪駆動の特徴を武器に活かし、レース車としての可能性に挑むというモデル。車体の各部をカーボンで補強した樹脂(CFRP)に換装し、フロントまわりのバンパー、フード、フェンダーなどを大きく一体成型として、取付構造の簡素化、大幅な軽量化を画策している。足まわりにおいては、レース用スリックタイヤに対応できるサイズかつ軽量であることを要件とし、NSXの17×7JJホイールを採用。モーターによる駆動力を余さず推進力に変えるための最善のサスペンションセッティングを追求しているところだという。

ドラッグレース参戦を目指して開発中の「e-DRAG」
e-DRAG
e-DRAG
e-DRAG主要スペック

ベース車両: Honda e Advance
パワートレーン: EV(ノーマル)
インテリア:
・6点式ロールバー
・KIRKEY製アルミバケットシート(運転席/助手席。助手席はレース時に取り外し予定)
・4点式シートベルト
・軽量化のため、内装軽量化(国内で開催されているドラッグレースのレギュレーションを考慮して内装を仕立てた)
サスペンション:
・フロントストラット式車高・減衰調整式サスペンション(ワンオフ)
・フロントピロボール式ロアアーム(ワンオフ)
・リアストラット式車高・減衰調整式サスペンション(ワンオフ)
・リアピロボール式ロアリンク(ワンオフ)
ホイール: 初代NSX純正フロント用アルミホイール(17インチ×7.0J)
タイヤ: M&H Racemaster Drag用タイヤ(フロント:185/55R17、リア:8.5/26.0-17)
ブレーキ: ノーマル
ボディ:
・CFRP製ルーフパネル
・アクリル製フロントウィンドウ
・フロントバンパー/ボンネット/フェンダー一体CFRP製カウル※今後変更予定
・CFRP製フロント/リアドア※今後変更予定
・CFRP製テールゲート※今後変更予定
・CFRP製リアバンパー※今後変更予定
・アクリル製サイド/リアウィンドウ※今後変更予定

 K-CLIMBは、軽自動車初の「6速MT+ターボのFF車」である新型N-ONE RSを改造し、レース車としての可能性に挑むというモデル。レースのカギとなる「コーナリングでのタイムをいかに削るか」という点について、カーブでの安定感を高めて安心感のある攻めを実現し、軽自動車の強みである機敏さを伸ばすサスペンションセッティングを追求しているところだという。また、また足まわりの変更に伴い、オーバーフェンダーを新造。フロントのバンパーやグリル、フード、リアバンパーをカーボン製にすることで軽量化して、今後、試験を重ねて空力を確認しつつ、テールゲートスポイラーも改良する予定だとしている。

ヒルクライムレース参戦を目指して開発中の「K-CLIMB」
K-CLIMB
K-CLIMB
K-CLIMB主要スペック

ベース車両: N-ONE RS(6速MT)
パワートレーン: 直列3気筒DOHC 0.66リッターターボ(ノーマル)
吸排気システム: リアバンパーデザインに合わせたデュアルセンター出しエクゾーストシステム(ワンオフ)
インテリア: 6点式ロールバー
サスペンション:
・フロントストラット式車高・減衰調整式サスペンション
・リア車軸式車高・減衰調整式サスペンション
ホイール :初代N-ONE Modulo X用アルミホイール(15インチ×5.0J)
タイヤ: 横浜ゴム「Advan FLEVA」(165/55R15)
ブレーキ: ノーマル
ボディ:
・CFRP製専用デザインフロントグリル/バンパー
・CFRP製フロントボンネットフード(ノーマル形状)
・サイドロアスカート
・専用デザインテールゲートスポイラー
・CFRP製専用デザインリアバンパー
・専用デザインオーバーフェンダー(フロント/リア)

 なお、バーチャルオートサロンのブースではホンダアクセス開発陣の開発に挑む姿を映した動画が視聴可能。また、ブースからアクセスできるホンダアクセスの東京オートサロン2021特設サイトでは、2台のカラーリングデザイン人気投票を1月31日まで実施中。投票で選ばれたカラーリングデザインは実車に採用されるとのことなので、ぜひともお気に入りのデザインに投票してみてはいかがだろうか。

ホンダアクセスの東京オートサロン2021特設サイトではカラーリングデザインの人気投票を1月31日まで実施している。あなたの好きなデザインは?
バーチャルオートサロン ホンダアクセスブース

編集部:北村友里恵