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ホンダ、新型EV「Honda e」を10月30日発売。価格は451万円から

2020年10月30日 発売

Honda e:451万円

Honda e Advance:495万円

新型EV「Honda e」を10月30日に発売

 本田技研工業は8月27日、新型EV(電気自動車)「Honda e」を10月30日に発売すると発表した。価格はベースグレードのHonda eが451万円、上級グレードのHonda e Advanceが495万円。販売計画台数(年間)は1000台とのこと。

 同社は8月5日にHonda eの量産モデル(日本仕様)を公開する説明会を開催しており、今回正式に価格が発表された。その説明会の概要詳細な写真エクステリアデザインインテリアデザインについては別記事で紹介しているので、そちらをご確認いただきたい。

 Honda eは、新開発となる後輪駆動のEV専用プラットフォームを採用した都市型コミューター。シンプルでモダンなデザイン、力強くクリーンな走りや取り回しのよさを特徴にするとともに、多彩な先進機能を搭載した。

 前後重量配分は50:50を実現し、電動モーターは最高出力113kW(154PS)、最大トルク315Nmを発生。電力の出し入れ性に優れる高出力型リチウムイオンバッテリーの容量は35.5kWhで、1回の充電で283km(WLTC)の走行を可能にした。また、急速充電にも対応し、30分の急速充電で走行可能なレンジは202kmとしている。

 また、高いボディ剛性と路面の凹凸を吸収する四輪独立懸架サスペンションの採用などにより上質で安定感のある走りを実現するとともに、最小回転半径4.3mによって約6mの片側1車線の道路でもUターンできる小回り性能を実現。走行モードはノーマルとスポーツの2種類が用意されるほか、OFFのときは通常のAT車の感覚で走行でき、ONのときはアクセルペダルだけで停止まで減速できる「シングルペダルコントロール」を設定するなど、ドライバーの好みやシーンに合わせた走りが可能になっている。

Honda eが搭載するリチウムイオンバッテリーの容量は35.5kWh。1回の充電で283km(WLTC)の走行を可能にしている

 外観のデザインでは円を基調にしたキャラクターを与え、新しい時代になじむシンプルでモダンなデザインを目指した。また、見せる要素と隠す要素を明確にしたことも特徴で、例えばフロントの冷却開口部、フォグランプ、ドアミラーなどは最小化し、ハイマウントストップランプやテールゲートハンドル、リアワイパーなどは黒いエリアに隠し、さらにライセンスガーニッシュやルーフモール、ドアサッシュ、ルーフアンテナなどを廃止することで、よりアイコニックな要素であるフロントグリルなどを際立たせるデザインに仕立てた。愛らしい丸形のヘッドライト&テールランプ、視界と空力を考慮した電子ミラーシステム「サイドカメラミラーシステム」(標準装備)、ポップアップするフラッシュアウターハンドルなども外観上のポイントとなっている。

エクステリアでは円を基調にしたキャラクターを与え、新しい時代になじむシンプルでモダンなデザインを目指した
ポップアップするフラッシュアウターハンドル
電子ミラーシステム「サイドカメラミラーシステム」。映像は室内側の6インチモニターに表示される

 一方、室内のデザインは移動しているときはもちろん、停止しているときの心地よさも重視し、シンプルで心安らぐリビングのような空間を目指した。そのため、パネルにはリビングテーブルのようなぬくもりを感じさせる自然な風合いのウッド調パネルを採用するとともに、スイッチ類を極限まで減らすことでシンプルなデザインと人に優しい操作性を実現。また、シートとドアの表皮のメランジ調のファブリック、ブラウンのシートベルトやダウンライト式のLEDルームライトにより、上質でモダンなリビング空間を演出している。

 そして室内でのハイライトの1つが、世界初となる5つのスクリーンを水平配置するワイドビジョンインストルメントパネルで、その中央には12.3インチのスクリーンを2画面並べた「ワイドスクリーン HondaCONNECT ディスプレー」を配置。この2画面ではボタン1つで左右画面を入れ替えたり、アプリ履歴の表示やアイコンボタンのフリック操作で右側から左側の画面にアプリを表示させたりすることが可能。表示アプリはクラウドAIによる音声認識と情報提供を行なう「Hondaパーソナルアシスタント」をはじめ、ナビゲーション、オーディオ、各種設定画面、ハンズフリー電話、四季の壁紙、スマートフォンの音楽アプリや外部接続のエンターテイメント画面など多彩に用意されている。また、クルマにダウンロードが可能な水槽のアプリ「Aqualium」では画面にタッチすると魚に餌が与えられるなど、これまでのクルマではなかった楽しみながら新たな使い勝手を創造できるディスプレイに仕上げたという。

室内はシンプルで心安らぐリビングのような空間を目指した
ステアリングは2本スポーク
シート表皮はファブリック。グレートーンの内装にブラウンのアクセントを効かせた仕様
「ワイドスクリーン HondaCONNECT ディスプレー」はボタン1つで左右画面を入れ替えることも可能

 Hondaパーソナルアシスタントについては、「OK Honda」と呼びかけることで音声認識により最新かつリアルタイムの情報をオンデマンドに提供するというもので、語りかけに対してキャラクターが7つの表情で反応したりするなど、よりクルマへの愛着がわく仕掛けが用意されている。さらにホンダ車専用の車載通信モジュール「Honda CONNECT」も搭載される。

 そのほか、Honda eでは専用アプリをダウンロードすることでスマートフォンをデジタルキーとして使用できるとともに、国産車で初めてパワーオンまで行なうことを可能にした。限りなくシームレスな乗り降りを可能にするため、例えばFOB(Frequency Operated Button Key)キーを持って車両に近づくと自動でフラッシュアウターハンドルがポップアップし、ドアに触れるだけでドアロックが解除されたり、クルマに乗り込んでドアを閉めると乗車したことを検知して自動でパワーオンになったりするとのこと。また、クルマを降りる際にも降りてドアを閉めると自動的にパワーオフとなるなど、シームレスなパートナーとなれるよう徹底的な作り込みを行なったという。

Honda eでは専用アプリによってスマートフォンをデジタルキーとして使用できる