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写真で見る ホンダ「Honda e」

コンパクトサイズの新型EV「Honda e」

 本田技研工業の「Honda e」はコンパクトサイズのEV(電気自動車)。EV専用に新開発されたプラットフォームは、リアアクスルにモーターを配置した後輪駆動を採用するとともに、最大の重量物となるバッテリーをフロア下に配置することにより、前後50:50の重量配分を実現。ホンダらしく「走り」が楽しめるモデルに仕上げられている。

 外観はフロントの開口部などを最小化するとともに、リアワイパーなどをブラックアウトされたエリアに配置。さらにワイパーやドアハンドル、モール類などについても隠したり、廃止したりと徹底的にノイズとなる要素を排除。「EVならでは」と「ホンダらしさ」を両立させたデザインとしている。

 内装はウッドパネルやソファーのような風合いの表皮を採用することで、家のリビングのようなリラックスできる空間を演出。その一方でインパネにはメーターパネルとサイドカメラ用を含めて5つのスクリーンを水平配置し、未来感のある先進的なインテリアとしている。中央に2面用意される「ワイドスクリーン Honda CONNECTディスプレイ」は、それぞれ12.3インチ(縦横比8:3/1920×720ピクセル)で左右独立してナビゲーションやオーディオの表示が可能。また、ソフトバンク回線を利用してインターネットに常時接続しており、クラウドAIを使った音声認識システム「Hondaパーソナルアシスタント」により、リアルタイム情報の検索が可能。Wi-Fiアクセスポイントとして利用することもでき、最大6台の機器が接続可能となっている。Androidスマートフォンではスマートフォンアプリ「My Honda+」を利用することで、ピラーやインパネに用意されたNFCにタッチして車両のロックやロック解除、さらにはパワーオン走行まで可能なデジタルキー機能も採用する。

 パワートレーンは最高出力113kW(154PS)、最大トルク315Nmを発生する電動モーターと、35.5kWの高出力型リチウムイオンバッテリーの組み合わせ。WLTCモードで283kmの走行を可能とするほか、30分の急速充電を行なうことで202kmの走行が可能になるという。

 ドライバーの好みに応じて選択できる走行モードは「ノーマル」と、より力強い走行が可能な「スポーツ」の2種類。ステアリング裏のパドルでは減速Gを切り換えることが可能で、ノーマル時は4段階で最大約0.1G、スポーツ時は3段階で最大約0.18Gを発生させることが可能。さらにアクセルペダルの動作に「シングルペダルコントロール」を用意。AT車のようにクリープがある「OFF」と、ペダルを離すことで停止まで減速~ブレーキ保持を行なう「ON」モードが用意されており、ONモードではペダルを踏み換えることなく積極的にスピードのコントロールを行なうことが可能となっている。

 安全装備は安全運転支援システム「Honda SENSING」を標準装備。衝突被害軽減ブレーキや誤発進抑制機能、渋滞追従機能付アダプティブ・クルーズ・コントロールなど、「サポカーSワイド」に該当する機能を備える。また、上級グレードには駐車支援システム「Honda パーキングパイロット」も用意。マルチビューカメラとソナーにより駐車枠やスペースを認識、ボタンを押すだけで安全に駐車することができる。

 グレードはベースの「Honda E」と、上級の「Honda E Advance」の2タイプで、価格は現時点では非公表。ボディカラーは新色となる「チャージイエロー」のほか、「プラチナホワイト・パール」「ルナシルバー・メタリック」「モダンスチール・メタリック」「クリスタルブラック・パール」「プレミアムクリスタルブルー・メタリック」「プレミアムクリスタルレッド・メタリック」の全7色が設定される。

プラチナホワイト・パール
プレミアムクリスタルブルー・メタリック
プレミアムクリスタルレッド・メタリック
チャージイエロー
モダンスチール・メタリック
ルナシルバー・メタリック
ボディカラーラインアップ
チャージイエローのイメージ
新開発のスモールEV専用プラットフォーム
フロントには充電ポートとコントロールユニット
パワーコントロールユニットを内蔵したモーターまわり
バッテリーは14セルで1モジュール。6モジュールが直列に接続され1ユニットを構成。これがクルマの左右に2セット搭載されている
プラットフォームの概要
シングルペダルコントロールなど
コンセプト
HMIの概要
撮影車両はHonda E Advance。ボディカラーはチャージイエローなど
バッヂの右上にあるボタンは充電リッドのオープナー
フロントウィンドウ上部にはHonda SENSING用の単眼カメラがある
170万画素のカメラを採用したサイドカメラミラー
映像は6インチモニターに表示。後退時には自動的にリバースモードに切り換え視界を下方に広げる
アウタードアハンドルはポップアップ式
BピラーにNFCリーダーを内蔵する
リアゲートに車名バッヂが付く
ヘッドライト
ロービーム時。周囲のリングはポジション/デイライト
ウインカー時
サイドカメラミラーにウインカーを内蔵
リアコンビランプ
ポジション時
外側のリングはウインカー
中央の「=」がブレーキランプ
バックランプはホワイト
ボンネット内
穴が空いたボンネットフード
黒い部分を開けると充電リッドが現れる
左側はCHAdeMO対応の急速充電用。50kW以上30分で充電警告灯点灯から約80%まで充電が可能
普通充電用。~3.2kWだと充電警告灯点灯から満充電までは9.6時間以上
タイヤサイズはフロント205/45R17、リア225/45R17。撮影車両はミシュランのパイロットスポーツ4を履く
5つのパネルを水平にインストールしたワイドビジョンインストルメントパネルを採用
ステアリングは2本スポークのスポーティな形状
シフトはボタン式
手前側にはモードセレクターなどがある
パワースイッチは同社ハイブリッド車でお馴染みのタイプ
ペダルまわり
バックミラーはカメラ映像とミラーを切換えられるセンターカメラミラーシステムを採用
頭上には緊急通報スイッチなど。穴あき部に音声認識用のマイクが内蔵されている
フロントシート頭上は大きな開口部を持つスカイルーフで開放感を演出
メーターパネル
左側がいわゆるマルチインフォメーションディスプレイになる
音声認識時にはメーター内に表示を行なう
インパネ中央にはAV操作系ボタンのほかNFCセンサーを装備。手前はHonda パーキングパイロット用のボタン
エアコン操作パネル
インパネ下部には電源ソケットやUSB、HDMI端子など。その下にはスマホの収納場所にピッタリなポケットも
5つのスクリーンが並ぶ
2画面ディスプレイは運転席側、助手席側にそれぞれアプリボタンを用意
ナビ画面表示
アプリボタンはユーザーが自由に変更可能
入れ替えた状態
右上のホタンで左右画面の入れ替えが可能
履歴表示。タスクキルや呼び出しが可能
Wi-Fiアクセスポイントにも
残り容量の表示。同時接続機器は最大6台
パーソナルアシスタントによる音声認識
天気やスポット検索などが可能
「警告灯が付いた」と聞いてみるとマニュアルが表示された
アイコンをタッチすればすぐにその状態を把握することができる
シート表皮はファブリック。カラーは濃淡グレーの2トーン
運転席ドアトリム。こちらもグレーの2トーン
アームレストにパワーウィンドウなどのスイッチ
リアシート。ドアのアームレストからシートバックまでカラーを統一することでワイド感を表現
リアドアのドアトリム
パワーウィンドウのスイッチ
ルームライトは後席頭上にダウンライトが4つ並ぶ
スイッチはBピラーに
スマホアプリ
スマホからドアやエアコンなど各種操作が可能
クルマから離れてエアコンを作動させてみた。温度は25℃固定に設定されている
NFCを使ってドアのロック、アンロックが可能
AndroidスマートフォンではNFCを使ったデジタルキーが有効
物理キーがなくてもクルマを動かすことが可能になる
ラゲッジスペース
ベーシックグレードとなるHonda e
タイヤサイズはフロント185/60R16、リア205/55R16になる
内装
バックミラーは一般的なミラータイプに
Honda パーキングパイロットが非装備となる