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メルセデス・ベンツ、“メルセデスの切り札”新型コンパクトSUV「GLA」発表会

新型直噴ターボエンジン搭載の「GLA 220 4MATIC」を新たに追加

2017年4月19日 開催

398万円~792万円

新型コンパクトSUV「GLA」

 メルセデス・ベンツ日本は4月19日、新型コンパクトSUV「GLA」を発表・発売し、同日に都内で記者発表会を行なった。

 GLAはメルセデス・ベンツのSUVラインアップの1台で、特徴は車高を1550mm以下に設定したコンパクトなボディを持つ点と、メルセデス・ベンツが35年以上に渡り開発してきたオフロード技術をコンパクトなボディに凝縮し、オールラウンドな走行性能を実現しているところだ。新しいGLAのモデルラインアップなどは関連記事(メルセデス・ベンツ、新エンジンを追加した新型コンパクトSUV「GLA」)を参照していただきたい。

新たに設定された「GLA 220 4MATIC」。ボディサイズ(欧州参考値)は4424×1804×1494mm(全長×全幅×全高)。このモデルのみ発売は9月以降となる
400万円を切る398万円で販売される「GLA 180」。ボディサイズは4430×1805×1505mm(全長×全幅×全高)。外観はGLA 220 4MATICと大きく変わらない
GLA 220 4MATICのエンジン。直列4気筒DOHC 2.0リッター直噴ターボで最高出力135kW(184PS)、最大トルク300Nmを発生。GLA全車で軽量なアルミ製ボンネットを採用

「GLA 220 4MATIC」「GLA 250 4MATIC」「メルセデスAMG GLA 45 4MATIC」に搭載されている可変トルク配分型の4輪駆動システム「4MATIC」は、通常はほぼ100%前輪駆動で走行するが、路面状況に応じて後輪にも効率的にトルクを配分できるので、オフロードや雪道などで瞬時にトルク配分して高い操縦性と走行安定性を確保。

 また、4MATICには急勾配の下り坂を走行するときに、アクセルとブレーキを制御して車速を自動調整する「ダウンヒル・スピード・レギュレーション(DSR)」も備える。これを利用すれば、ドライバーはステアリング操作に集中することが可能になる。さらに室内のインパネ中央に装着されている「COMANDディスプレイ」には、GLAだけの表示モードとして車両傾斜角、方角などを表示する「オフロードスクリーン」が追加されている。

GLA 220 4MATICのタイヤサイズは前後とも235/50 R18。GLA 180は前後とも215/60 R17となる

 外観上の特徴としては、“メルセデスSUV”の多くで採用されている「パンチドグリル」を新たに採用。また、ランプまわりのグリルデザインを変更して存在感を向上させたフォグランプや、アンダーガードをデザインモチーフにしているフロント&リアのバンパー、さらに新型「Eクラス」にも採用した満天の星空の輝きを連想させる「クリスタルルック」をリアコンビネーションランプに採用している。

 ボディカラーは3つの新色を加えた9色の展開。機能面では両手がふさがっていても、リアバンパー下部に足を近づけるとセンサーが感知し、手を使わずにテールゲートを開閉できる「フットトランクオープンナー」も全車に標準装備する。

安全装備は、自動緊急ブレーキの「アクティブブレーキアシスト」、長時間の走行時にドライバーの疲労や眠気を70以上のパラメーターで検知して注意を促す「アテンションアシスト」を全車に装備。オプションで「レーダーセーフティパッケージ」を設定。さらに全車に「パーキングアシストリアビューカメラ」を装備し、オプションで縦列駐車や並列駐車時のステアリング操作を自動化する「パーキングパイロット」も用意する

 安全装備に関しては、新型GLA全車に自動緊急ブレーキの「アクティブブレーキアシスト」、長時間の走行時にドライバーの疲労や眠気を70以上のパラメーターで検知して注意を促す「アテンションアシスト」を装備。さらに車間維持や先行車が停止した場合に減速・停車する渋滞追従機能を備えた「ディスタンスパイロット・ディストロニック」や、ドアミラーの死角範囲をレーダーでモニターし、危険があると警告する「ブラインドスポットアシスト」、車線逸脱時にステアリングを微振動させる「レーンキーピングアシスト」などを含む「レーダーセーフティパッケージ」をグレード別に設定している。

「パンチドグリル」と新デザインの前後バンパーを採用。リアコンビネーションランプは新型「Eクラス」にも採用した「クリスタルルック」が取り入れられた。状況に応じて調光できる機能を持っている
GLA 220 4MATICの室内。GLA 180もこのデザイン&装備という説明だった
パンチングレザーを組み合わせたスポーティなステアリング
大型2眼式のメーターパネルを採用
運転席まわりの収納と電源ソケット。12Vはセンターコンソール前方、リッド付きのアームレスト内にUSBメディアインターフェイスがある
リアシートは2:1分割可倒式。トランク容量は421~1235L
ドアを開けるとスリーポインテッドスターマークが路面に浮かぶ「LEDロゴプロジェクター」はオプション装備。後席にペットを座らせるための「ペットシートカバー」「ペットシートスペースクッション」「ペットキャリー」などもオプション設定する
COMANDディスプレイには「ダイナミックセレクト」の設定が表示される。モードは「Comfort」「Sport」のほか、エンジン、ステアリング操舵、エコモードなどを任意で設定できる「Individual」がある
ダイナミックセレクトの設定画面
GLAには車両傾斜角、方角などを表示する「オフロードスクリーン」も装備する
こちらは「メルセデスAMG GLA 45 4MATIC」
エンジンはほかのグレードでも採用されている直列4気筒DOHC 2.0リッター直噴ターボだが、メルセデス・ベンツが「世界一パワフル」とする最高出力280kW(381PS)、最大トルク475Nmを絞り出す。トランスミッションは「AMGスピードシフトDCT」の7速DCT。走行モードを選択できるAMGダイナミックセレクトには、サーキット走行用の「RACE」が新たに追加された
電子制御ダンピングシステムの「AMG RIDE CONTROLスポーツサスペンション」を採用。タイヤサイズは前後235/45 R19
メルセデスAMG GLA 45 4MATICのインテリア。インパネ加飾にカーボンパネルが使われている。ステアリングやシートのステッチ、シートベルトなどが赤になる
ペダルのデザインもAMG専用
ステアリングは本革/DINAMICAのAMGパフォーマンスステアリング。スピードメーターは320km/hスケールで、タコメーターの文字盤にAMGのロゴが入る
メルセデス・ベンツ日本株式会社 代表取締役社長兼CEO 上野金太郎氏がGLA 180に乗って登場するパフォーマンスが行なわれた
メルセデス・ベンツ日本株式会社 代表取締役社長兼CEO 上野金太郎氏

 発表会は、メルセデス・ベンツ日本 代表取締役社長兼CEOの上野金太郎氏がGLA 180に乗って登場する演出から始まった。

 上野氏はまず、2017年第1四半期の販売台数から説明を始めた。第1四半期のメルセデス・ベンツの販売台数は約1万8000台と、前年同期の販売台数を上まわることができたとのこと。2016年に発表した新型Eクラス、そしてベストセラーモデルであるC200 4MATIC、さらに「GLC クーペ」やディーゼルモデルの販売が好調だったことが前年同期超えの達成に大きく貢献したという。

2017年第1四半期の販売台数は1万7770台とのこと。好成績に貢献したのが、国内最多の選択肢を持つメルセデス・ベンツのSUVラインアップ。エンジンのバリエーションも多彩

 続いてメルセデス・ベンツのSUVについて触れ、上野氏は「現在、SUVモデルはGLA、GLC、GLC クーペ、GLE、GLE クーペ、GLS、そしてGクラスの7種類あり、国内でクルマを販売するブランドではいちばん多い選択肢を揃えています」と語った。また、「それぞれのモデルには高効率ガソリンエンジン、クリーンディーゼルエンジン、プラグインハイブリッド、そしてメルセデスAMGエンジンという多様なエンジンが用意されている点も、車種ラインアップが広いことと同様にメルセデス・ベンツのSUVの特徴」と付け加えた。

 次に上野氏は4MATICについて語り、「多くのモデルは4輪駆動システムの4MATICを採用しています。4MATICはSUVモデルだけでなく、AクラスからSクラスまで合計62モデルまで増えています。この4MATIC、すなわち4輪駆動の歴史は我がダイムラーが作りあげてきました。日本のお客様にもこのことを知ってもらうため、4輪駆動モデルの世界共通の呼び名である4×4(フォーバイフォー)を狙いとし、4月4日を『4輪駆動の日』とすることを2016年に申請し、認定されました」とのこと。

4MATICはAクラスからSクラスまで62モデルに採用されている。この4輪駆動モデルの歴史はダイムラーが作りあげてきたと上野氏は語り、それを知ってもらうために4月4日を「4輪駆動の日」として申請し、認定されたという

 さらに上野氏は「数ある4輪駆動モデルのなかでも優れた性能を持つのがメルセデス・ベンツのSUVです。本日はそのなかのコンパクトモデルのGLAを発表させていただきます。このGLAは2013年に登場して、アメリカ、中国、イギリスなどのマーケットで成功を収めました。日本では2014年に発表されましたが、コンパクトSUVという激戦区で勝負するモデルということで従来のマーケティング手法を捨てて、それまでメルセデスとの接点がなかった若い人たちに向けたプロモーションを行ないました。おかげさまで累計約1万4000台を販売することができ、SUVセグメントで輸入車トップのシェアを牽引するモデルになりました」と語った。

GLAの累計販売台数は約1万4000台で、メルセデスSUVを牽引するモデルになったとのこと。現在は「レーダーセーフティ無料キャンペーン」も開催している
新型GLAの価格一覧。エントリーモデルのGLA 180は400万円を切る398万円。新投入のGLA 220 4MATICは449万円

 また、GLAのプロモーションについても説明があった。上野氏は「日本全国に隠されたGLAをゲーム感覚で探すデジタルキャンペーン『FIND GLA!』です。GLAでこんな場所に行きたいと思っていただけるようなデジタル体験をご提供します。キャンペーンの開始は6月初旬ごろを予定しています。また、ゴールデンウイーク中に軽井沢・プリンス ショッピングプラザに新型GLAを展示致します」。

「さらにTV-CMも放送しますが、映像のなかにハッシュタグ『#メルセデスの切り札』を入れております。よりSUVらしい個性を引き立てたデザイン、高い走破性を実現した4MATICなど、さらに魅力を高めた新型GLAをメルセデスの切り札として導入したことを訴求していきます。このハッシュタグを使ってGLAの情報を発信していく仕掛けを展開してまいります」と説明している。

日本全国に隠されたGLAをゲーム感覚で探すデジタルキャンペーン「FIND GLA!」は6月より開始予定。また「#メルセデスの切り札」というハッシュタグを付けてGLAの情報を発信していく
メルセデス・ベンツ日本株式会社 営業企画部 商品企画2課 マネージャーの廣澤臣哉氏。廣澤氏は新型GLAの商品企画を担当している

 上野氏のプレゼンテーションのあと、メルセデス・ベンツ日本 営業企画部 商品企画2課 マネージャーの廣澤臣哉氏が登壇。廣澤氏からは新型GLAの特徴について解説されたので、こちらは画像で紹介していく。

「オンライン審査付き商談リクエスト」という新しいサービスを開始した。これはユーザーがPCやタブレット、スマートフォンからファイナンスプランのシミュレーションや審査の申し込み、さらに審査結果の入手までをオンラインで行なえるもの。このデータは販売店と共有できるので、クルマの購入時に手続きを簡略化できるという
変更されたエクステリアデザインの説明。先代モデルからさらにSUVらしさを際立たせるスタイルに進化。メルセデスSUVに多用されてるパンチドグリルや大型化されたフォグランプを採用し、リアコンビネーションランプにはクリスタルルックを導入。後続車からの視認性を高めている。また、状況によって発光量を調整する
GLA 220 4MATICについての解説。エンジンは直列4気筒DOHC 2.0リッター直噴ターボでトランスミッションは7速デュアルクラッチ。駆動方式は4MATICだ。機能と装備が充実していながら、価格は「メルセデス 4MATICモデルで一番安い」という449万円
メルセデスAMG GLA 45 4MATICに搭載するエンジンは、量産車に搭載する4気筒エンジンで最もパワフルという、最高出力381PS、最大トルク475Nm
全車に「パーキングアシストリアビューカメラ」を装備。オプションで縦列駐車、並列駐車時のステアリング操作を自動で行なう「パーキングパイロット」も用意している
全高は「多くの立体駐車場に対応する」という1550mm以下。「これまで駐車場の事情でSUVを諦めていた人にもぜひ乗っていただきたい」と廣澤氏
アクセサリーの紹介にはモデル犬も登場。ペットシートカバー、ペットキャリーなどを装備したGLA 180にモデル犬を座らせ、両手で持ったペットカートをフットトランクオープンナーを利用してラゲッジスペースに入れるパフォーマンスを実演