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メルセデス・ベンツ、新型「Eクラス」Web発表会レポート 上野社長「新型というより宇宙感」

最新世代の安全運転支援システムは「一度使うと離れられなくなる」

2020年9月10日 発表

メルセデス・ベンツ日本 代表取締役社長 上野金太郎氏

 メルセデス・ベンツ日本は9月10日、新型「Eクラス」のWeb発表会を公開。新型Eクラスについて、同社代表取締役社長 上野金太郎氏は「新型はデザインを一新、新しい技術の採用により安全性と快適性をさらに向上し生まれ変わりました」と紹介。「メルセデス・ベンツの中核モデルとしてふさわしい進化を遂げました」と強調した。

 同日より予約注文の受け付けを開始した新型Eクラスのモデルラインアップは、セダンでは直列4気筒モデルとして、1.5リッター直噴ターボの「E 200 スポーツ」「E 200 4MATIC スポーツ」、2.0リッター直噴ディーゼルターボの「E 220 d スポーツ」、2.0リッター直噴ターボの「E 300 スポーツ」の4モデル。

 プラグインハイブリッドモデルは、直列4気筒 2.0リッター直噴ターボ+プラグインハイブリッドの「E 350 e スポーツ」、直列4気筒2.0リッター直噴ディーゼルターボ+プラグインハイブリッドの「E 350 de スポーツ」の2モデル。直列6気筒モデルは、3.0リッター直噴ターボの「E 450 4MATIC エクスクルーシブ(ISG 搭載モデル)」の1モデルをラインアップ。

 さらに、メルセデスAMGモデルとして直列6気筒 3.0リッター直噴ターボの「メルセデスAMG E 53 4MATIC+(ISG搭載モデル)」、V型8気筒4.0リッター直噴ツインターボの「メルセデスAMG E 63 S 4MATIC+」の2モデルをラインアップ。

新型Eクラスのモデルラインアップ

 セダンに加えて、ステーションワゴンの7モデル、オールテレインの1モデルをラインアップする。価格はセダンが769万円~1867万円、ステーションワゴンが810万円~1912万円、オールテレインが938万円。

 上野社長は、「Eクラスはメルセデス・ベンツの中核を担うモデルでございます。常に時代に先駆けて革新的な技術を採用し、世界中でプレミアムセダンの指標とされて参りました。グローバルでは累計1400万台以上販売、日本でも2016年より毎年輸入車販売台数で上位にランクインするなど多くのお客さまにご支持いただいております」とEクラスの位置付けを紹介。

上野社長が新型「Eクラス」の印象を語るWeb発表会

新型Eクラス発表会(31分39秒)

 新型EクラスのWeb発表会では、歴代Eクラスを紹介する「Eクラスの歴史」、ドイツ本国のチーフエンジニア、エクステリアデザイナー、インテリアデザイナーや、日本の商品企画担当者が新型Eクラスのポイントを紹介する「新型Eクラス ハイライト」、上野社長が新型Eクラスの印象を語る「試乗」、最後に「価格とマーケティング」といった項目で展開された。

新型Eクラスのポイントを紹介するメルセデス・ベンツ日本株式会社 Eクラス 商品企画担当 渡辺彬氏

 新型Eクラスの主なポイントとして、メルセデス・ベンツ初採用の新世代ステアリングホイール、対話型インフォテインメントシステム「MBUX」に採用された日本初のARナビゲーション、最新の安全運転支援システムの特徴が紹介された。

静電容量式センサーを搭載する新世代ステアリングホイール採用

 メルセデス・ベンツ初となる新世代ステアリングホイールは、ナビゲーションやインストルメントクラスター内の各種設定や安全運転支援システムの設定をすべて手元で完結できる機能性を有するとともに、ディスタンスアシスト・ディストロニック使用時のハンズオフ検知機能のために、新たにリムに静電容量式センサーを備えたパッドが採用された。

 静電容量式センサーの採用により、ステアリングホイールにかかるトルクがなくとも、ドライバーがステアリングホイールを握っていることが認識され、ディスタンスアシスト・ディストロニックの使い勝手を向上させたとしている。

「スポーツ」各モデルとメルセデスAMG各モデルに装備される新世代ステアリングホイール
「E 450 4MATIC エクスクルーシブ」に装備される新世代ステアリングホイール

 なお、新世代ステアリングホイールのデザインについては、新型Eクラスの「スポーツ」各モデルとメルセデスAMG各モデルには3本のツインスポークを採用して近未来的なスポーティさを演出。「E 450 4MATIC エクスクルーシブ」には、ブラックアウトされたスポークを採用してシックさを際立たせた。

乗用車で日本初のARナビゲーションを採用

 また、対話型インフォテインメントシステム「MBUX」には、日本で販売される乗用車で初のAR(Augmented Reality = 拡張現実)ナビゲーションを採用。車両の前面に広がる現実の景色がナビゲーション画面の一部に映し出され、その進むべき道路に矢印が表示され、より直感的にどの道路に進むべきかを判断することができるという。

対話型インフォテインメントシステム「MBUX」は「タッチパッド」「タッチセンサー」「タッチスクリーン」「ボイスコントロール」といった4種類の方法で操作することが可能

 そのほか、新型Eクラスのポイントを紹介する「新型Eクラス ハイライト」の中で、メルセデス・ベンツ日本 Eクラス 商品企画担当 渡辺彬氏は、最新世代の安全運転支援システムを採用したことについて、「メルセデスは機能の多さだけではなく簡単な操作、自然な操作感が特徴です。今まで少し怖くてこれらの安全運転支援システムを積極的に利用してこなかった方も、一度使っていただけると離れられなくなると思います」と述べた。

アクティブレーンチェンジングアシストなど最新の運転支援技術を採用

上野社長が“宇宙感”を感じた新世代ステアリングホイール

 上野社長が新型Eクラスを試乗する場面では、今回の大きな特徴であるデザインの変更点を紹介。上野社長「まずはこのとても張り出しの強いフロントのグリル、そして新開発のヘッドライトによりシャープな感じになってると思います」などと、全体的にシャープな印象にデザインが変更されたことを紹介。

新世代ステアリングホイールの印象を話す上野社長

 実際に試乗をしながらEクラスに採用された新世代のステアリングホイールについて、上野社長は「乗ってみてとても印象的だったのは、この新開発されたステアリングですね。新型というより宇宙感があるぐらい、操作パネルがいろいろとついております」などと印象を話していた。

 その後、上野社長もEクラスのクーペから始まり、結婚を機会にセダン、子供の誕生でステーションワゴンへと乗り継いで、自身のライフスタイルをサポートする思い出のあるモデルであることが語られた。

新型コロナ終息による豊橋新車整備センターでのイベント再開へ期待

 Web発表会の締めくくりとして、新型Eクラスは同日より東京 六本木と大阪 梅田のブランド情報発信拠点メルセデスミーにて展示を開始。そして9月14日には全国の販売店に展示されることを紹介。

 上野社長は「徹底した感染症対策を行ない皆さまのおこしをお待ちしております。またWeb上でおクルマ選びから決済まで行なっていただける、メルセデスベンツ Online Store にも本日より新型Eクラスを追加しております」とアナウンス。

 最後に発表会会場となった豊橋新車整備センターについて触れた上野社長は、「新車整備の工程や施設を見学いただける工場見学ツアーを定期的に行なっております。また、三河港は国際輸入自動車特区として規制緩和が適用されており、全国のナンバープレートの取り付けと封印が可能となっております。われわれはこの制度を活用し、お客さまに整備完了直後の車両を直接納車するセレモニーを行なっております」と同施設の取り組みを紹介。

 上野社長は「ここ豊橋から待ちに待った新車でドライブしてお帰りいただくという新たなブランド体験として、これまでに230組のお客さまにご利用いただきました。現在は感染症拡大防止の観点から残念ながら中止しておりますが、新型コロナウイルスが1日も早く終息し、お客さまにお越しいただける日を楽しみにしております」と、新型コロナウイルスの終息への期待感を示して発表会を締めくくった。