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メルセデス・ベンツ、「E クラス クーペ/カブリオレ」のエクステリアを一新

対話型インフォテインメントシステム「MBUX」にARナビゲーション採用

2020年10月5日 予約開始

クーペ:832万円~1305万円

カブリオレ:871万円~1364万円

「E クラス クーペ」「E クラス カブリオレ」を大幅刷新

 メルセデス・ベンツ日本は10月5日、大幅刷新した「E クラス クーペ」「E クラス カブリオレ」の予約を開始した。価格はクーペが832万円~1305万円、カブリオレが871万円~1364万円。納車は10月から順次予定している。

 メルセデス・ベンツの中核をなすモデルであるEクラスをベースに、スタイリッシュさを追求して伝統的な2ドアクーペフォルムを採用したEクラス クーペと、オープンエアドライビングによる豊かなカーライフを提供するEクラス カブリオレは、セダンそしてステーションワゴンと共に、ユーザーの多様なニーズに応えるために開発されてきた。今回、新世代ステアリングホイールを採用するとともに、対話型インフォテインメントシステム「MBUX」や安全運転支援システムをメルセデス・ベンツの最新のシステムにアップデートするなど、安全性と快適性をさらに向上し、デザインを一新した。

モデルエンジンステアリング位置価格
E 200 クーペ スポーツ直列4気筒 1.5リッター直噴ターボ8,320,000円
E 300 クーペ スポーツ直列4気筒 2.0リッター直噴ターボ9,190,000円
E 450 4MATIC クーペ スポーツ(ISG搭載モデル)直列6気筒 3.0リッター直噴ターボ右/左11,670,000円
メルセデスAMG E 53 4MATIC+ クーペ(ISG搭載モデル)13,050,000円
モデルエンジンステアリング位置価格
E 200 カブリオレ スポーツ直列4気筒 1.5リッター直噴ターボ8,710,000円
E 300 カブリオレ スポーツ直列4気筒 2.0リッター直噴ターボ9,560,000円
E 450 4MATIC カブリオレ スポーツ(ISG搭載モデル)直列6気筒 3.0リッター直噴ターボ右/左12,260,000円
メルセデス AMG E 53 4MATIC+ カブリオレ(ISG搭載モデル)13,640,000円

 外装は、Eクラス クーペでは、フロントセクションから低く立ち上がるAピラー、高い位置を走るベルトライン、サッシュレスドアにより、メルセデスクーペ伝統のプロポーションを形成するとともに、流れるようなルーフラインが流れ着く、大胆で力強いリアエンドを踏襲。控えめでシンプルなラインと官能的な面、そして陰影の効果が相まって美しくエレガントなエクステリアを表現するとともに、スポーティかつ力強さも強調している。

Eクラス クーペ

 Eクラス カブリオレでは、Eクラス クーペのボディデザインをベースに、ソフトトップを閉じている時はメルセデスの伝統的なクーペのようなスタイリング、ソフトトップを開けた時にはカブリオレならではの伸びやかなプロポーションとした。また、11色のエクステリアカラー(メルセデスAMGモデルは12色)とブラック、ブラウン、ダークブルー、ダークレッドの4色のソフトトップカラー、そして6種類のインテリア(E 450とメルセデスAMGモデルは5種類)の組み合わせによる、ファッション性の高いクルマに仕上げることもできる。

Eクラス カブリオレ
アコースティックソフトトップ
エアキャップ

 新型では、ヘッドライトに最新のメルセデス・ベンツのスポーティモデル群に共通する、上下方向に薄く、わずかに切れ上がるデザインを採用。ラジエーターグリルは下部が広がる台形として、クローム仕上げのダイヤモンドグリルを採用した(メルセデスAMGモデルを除く)。バンパー下部には左右に2本のフィンが配置されるなど、シャープでダイナミックな印象が強められている。

クーペのトランクルーム
カブリオレのトランクルーム

 内装は、メルセデス・ベンツの新世代ステアリングホイールを新採用して、3本のツインスポークで近未来的なスポーティさを演出。また、ナビゲーションやインストゥルメントクラスター内の各種設定や安全運転支援システムの設定を、全て手元で完結できる機能性も有している。

 また、従来はタッチコントロールボタンへの接触やステアリングホイールにかかるトルクで判定していた、ディスタンスアシスト・ディストロニック使用時のハンズオフ検知機能のために、新たにリムに静電容量式センサーを備えたパッドを採用。これにより、ステアリングホイールにかかるトルクがなくとも、ドライバーがステアリングホイールを握っていることが認識され、ディスタンスアシスト・ディストロニックの使い勝手を向上させた。

E 200 クーペのインテリア
新世代ステアリング
ワイヤレスチャージング
クーペのリアシート
エアスカーフ
オートマティックベルトフィーダー

 インフォテインメントシステムは、12.3インチの大型ワイドスクリーン2画面を標準装備。2018年から順次各モデルに搭載が進められてきた対話型インフォテインメントシステム「MBUX」を採用した。ボイスコントロール「Hi, Mercedes(ハイ、メルセデス)」をキーワードとして起動し、音声認識機能は目的地入力、電話通話、音楽選択、メッセージ入力・読み上げ、気象情報といった多くのインフォテインメント機能に加え、クライメートコントロール、各種ヒーター、照明など多様な便利機能にも対応している。また、音声認識だけではなく、タッチスクリーン、ステアリングホイールにあるタッチコントロールボタン、センターコンソールにあるタッチパッドでもさまざまな操作ができるため、ドライバーの好みや運転状況によって使い分けることで、安全なドライブに寄与するという。

 さらに、AR(Augmented Reality=拡張現実)ナビゲーションを採用。目的地を設定してルート案内をする場合、従来のように地図上に進むべき道路がハイライトされるのに加え、フロントウィンドウ上部に設置されたカメラが捉えた車両前面に広がる現実の景色がナビゲーション画面の一部に映し出され、進むべき道路に矢印を表示。これにより、より直感的にどの道路に進むべきかを判断できるようにした。なお、ARナビゲーションはON/OFFの切り替えができ、OFFの場合は従来どおり地図上の道路をハイライトする画面が表示可能。ONの場合は、ARナビゲーションと従来のナビゲーションが同時に表示される。

ARナビのイメージ
MBUX インテリアアシスタント

 パワートレーンは、E 200各モデルでは直列4気筒1.5リッターターボエンジン「M264」と「BSG(ベルト ドリブン・スターター・ジェネレーター)」「48Vボルト電気システム」などの新技術を採用することにより、効率性、快適性、高性能化を同時に実現。ベルトを介してクランクシャフトと接続される、スターターとジェネレーターを兼ねるモーター「BSG」「48V電気システム」は、回生ブレーキなどにより発電した電気を約1kWhのリチウムイオン電池に蓄電。振動の少ないエンジン始動、滑らかで力強い加速、素早いギヤシフトなどの必要に応じて、最大トルク160Nmの動力補助を行ない、燃費低減効果だけでなく、パワートレーンの総合性能を引き上げている。また、ウォーターポンプが電動化され、冷却能力を必要に応じて最適に調整することが可能となったため、さらに効率化された。

 E 300各モデルには、E 200と同じM264の中でも、排気量が2.0リッターとなる直列4気筒エンジンを搭載。ツインスクロールターボチャージャーと可変バルブリフトシステム「CAMTRONIC」を採用し、低回転から高回転まで伸びやかな加速を可能にしている。

M264エンジン

 E 450 4MATIC各モデルには新たに、コンパクトな直列6気筒3.0リッターガソリンエンジン「M256」とともに、電気モーター「ISG(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)」や、48V電気システムなどの新技術を搭載することにより、効率性、快適性、高性能化を同時に実現。エンジン単体で最高出力270kW(367PS)、最大トルク500Nmを発生させ、さらに、エンジンとトランスミッションの間に配置された最高出力16kW(22PS)、最大トルク250Nmを発生するISGと48V電気システムにより、従来のハイブリッド車のような回生ブレーキによる発電を行ない、約1kWhの容量のリチウムイオンバッテリーに充電。エンジンが低回転時には、その電力を利用して動力補助を行なうことで、高い効率性と、力強い加速を実現している。

M256エンジン+ISG

 なお、スターターが従来より高出力な電気モーターとなることで、エンジン始動時の振動を抑え、エンジンスタートおよびアイドリングストップの際の再スタートの快適性を向上。さらに、このモーターはシフトチェンジ時にも使用され、エンジンが理想的回転数に達するまでの時間を最小限に抑えるためのアシストも行なうという。これにより、シフトチェンジに必要な時間が短縮され、スムーズでタイムラグの少ないシフトチェンジを実現する。

 Eクラス クーペ/カブリオレはメルセデス・ベンツ最新の安全運転支援システムを全モデルで標準装備。「アクティブブレーキアシスト(歩行者/飛び出し/右折時対向車検知機能付)」は、対向車線を横切って右折しようとするときに、対向車線を直進してくる車と衝突する危険がある場合、車速10km/h以内であれば自動ブレーキが作動。対向車の検知は、フロントの長距離レーダーセンサーとステレオマルチパーパスカメラを使って行なわれる。また、Eクラスとしては新たに、停車時にドアを開けようとした際、後方から障害物が迫っている場合の警告機能を採用。2km/h以上で後方から歩行者や自転車、自動車などが近づいている場合、ドアミラー外側にある警告表示灯が赤く点灯するとともに、乗員がドアハンドルに手をかけた場合、音と表示で乗員に警告する。

 そのほかにも、自動車が通信することによりユーザーの利便性を向上する先進的なテレマティクスサービス「Mercedes me connect」にも対応。「24時間緊急通報サービス」などを最長10年間無償で提供する「安心安全サービス」、Send2Carなどを3年間無償で提供する「快適サービス」、メルセデス・ベンツ 24時間コンシェルジュサービスを1年間無償で提供する「おもてなしサービス」の3つのサービスカテゴリーで構成される。

メルセデスAMG 53モデル

E 53 4MATIC+ クーペ

 メルセデスAMG 53各モデルは、直列6気筒エンジンM256、ISG、48V電気システムおよび電動スーパーチャージャーを組み合わせ、さらに可変トルク配分を行なうパフォーマンス志向の4輪駆動システム「AMG 4MATIC+」を採用するなど走行性能を追求する一方、快適性能も維持してトータルバランスに優れたモデル。M256はエンジン単体で最高出力320kW(435PS)、最大トルク520Nmを発生。ISGはE 450 4MATIC各モデルにも採用されている、最高出力16kW(22PS)、最大トルク250Nmを発生するシステムに加えて、低回転域で過給を行なう「電動スーパーチャージャー」を搭載することにより、ターボラグを解消。電動スーパーチャージャーとISGによる動力補助および排気ターボチャージャーとの組み合わせで、あらゆる回転域で俊敏なエンジンレスポンスを実現している。

 トランスミッションは、ダイレクト感のある素早いシフトチェンジと高い伝達効率を実現した電子制御式9速トランスミッション「AMGスピードシフトTCT(トルク・クラッチ・トランスミッション)」を搭載。シフトダウン時に自動ブリッピングを行なったり、シフトダウン時に1速飛ばしたギヤを選択したり、効率よく気持ちのいいシフトチェンジを行なうという。

 4輪駆動システムのAMG 4MATIC+は、前後トルク配分が前後50:50~0:100の範囲で可変トルク配分を行なうことで、ハイパワーを4輪へ最適に配分。発進時はもちろん、高速走行、ハイスピードコーナリング、そしてコーナーの立ち上がり加速などにおける安定性を誇り、思いのままのドライビングを楽しむことができるとした。

電子制御式9速トランスミッション「AMGスピードシフトTCT(トルク・クラッチ・トランスミッション)」を搭載
4MATIC

 また、「AMG RIDE CONTROL+サスペンション」は、高いアジリティやニュートラルなコーナリング特性、優れたトラクションを可能にするシステムで、特にスポーティなスプリング/ダンパー設定と連続可変ダンパーの「ADS+(アダプティブダンピング システムプラス)」を採用したマルチチャンバー型エアサスペンション。卓越したドライビングダイナミクスと優れた快適性を同時に実現するとした。

 エクステリアデザインは、縦にルーバーが入った「AMG専用ラジエーターグリル」を採用、リアには、ボディ同色のトランクリッドスポイラーリップが装着され、専用デザインの大型リアディフューザーとクローム仕上げで円形のデュアルエグゾーストエンドが採用されるなど、パフォーマンスへの期待感が湧きあがるデザインとなっている。

E 53 4MATIC+ クーペ