ワールドチャンピオンシップを戦った14名の機体を紹介
世界最高の飛行技術を競う「レッドブル・エアレース・ワールドチャンピオンシップ2017」の最終戦が米インディアナポリスで10月15日(現地時間、日本時間10月16日)に開催され、同大会で日本人パイロット室屋義秀選手(No.31 チーム ファルケン)が優勝。ポイントランキングトップとなり、2017年シーズンの世界チャンピオンを獲得したことはすでにお伝えしたとおり。
本稿では2017年の年間総合順位の順番にて、レッドブル・エアレース・ワールドチャンピオンシップ2017を戦ったマスタークラス14選手の機体を紹介していこう。来シーズン応援する際の参考にしてほしい。
レース前の機体はハンガーと呼ばれる仮設格納庫に置かれ、整備もこのなかで行なわれる。室屋選手をはじめ、上位の選手が乗っているEDGE 540 V3は、EDGE 540 V2より軽量化されトップスピードも速い。
1位 74ポイント:室屋義秀選手(No.31 チーム ファルケン、日本)
室屋義秀選手(No.31 チーム ファルケン、日本)の機体「EDGE 540 V3」 室屋義秀選手(No.31 チーム ファルケン、日本)奥は応援に駆けつけた佐藤琢磨選手 2位 70ポイント:マルティン・ソンカ選手(No.8 レッドブルチーム ソンカ、チェコ)
マルティン・ソンカ選手(No.8 レッドブルチーム ソンカ、チェコ)の機体「EDGE 540 V3」 3位 56ポイント:ピート・マクロード選手(No.84 チーム マクロード、カナダ)
ピート・マクロード選手(No.84 チーム マクロード、カナダ)の機体「EDGE 540 V3」 ピート・マクロード選手(No.84 チーム マクロード、カナダ) 4位 53ポイント:カービー・チャンブリス選手(No.10 チーム チャンブリス、アメリカ)
カービー・チャンブリス選手(No.10 チーム チャンブリス、アメリカ)の機体「EDGE 540 V3」 カービー・チャンブリス選手(No.10 チーム チャンブリス、アメリカ) 5位 43ポイント:ペトル・コプシュタイン選手(No.18 チーム シュピールベルグ、チェコ)
ペトル・コプシュタイン選手(No.18 チーム シュピールベルグ、チェコ)の機体「EDGE 540 V3」 ペトル・コプシュタイン選手(No.18 チーム シュピールベルグ、チェコ) 6位 40ポイント:マット・ホール選手(No.95 マット ホールレーシング、オーストラリア)
マット・ホール選手(No.95 マット ホールレーシング、オーストラリア)の機体「EDGE 540 V3」 マット・ホール選手(No.95 マット ホールレーシング、オーストラリア) 7位 39ポイント:マティアス・ドルダラー選手(No.21 マティアスドルダラー レーシング、ドイツ)
マティアス・ドルダラー選手(No.21 マティアスドルダラー レーシング、ドイツ)の機体「EDGE 540 V3」 マティアス・ドルダラー選手(No.21 マティアスドルダラー レーシング、ドイツ) 8位 37ポイント:フアン・ベラルデ選手(No.26 チーム ベラルデ、スペイン)
フアン・ベラルデ選手(No.26 チーム ベラルデ、スペイン)の機体「EDGE 540 V2」 9位 28ポイント:マイケル・グーリアン選手(No.99 チーム グーリアン、アメリカ)
マイケル・グーリアン選手(No.99 チーム グーリアン、アメリカ)の機体「EDGE 540 V2」 マイケル・グーリアン選手(No.99 チーム グーリアン、アメリカ) 10位 24ポイント:ミカエル・ブラジョー選手(No.11 ブライトリング レーシング チーム、フランス)
ミカエル・ブラジョー選手(No.11 ブライトリング レーシング チーム、フランス)の機体「MXS-R」 ミカエル・ブラジョー選手(No.11 ブライトリング レーシング チーム、フランス) 11位 16ポイント:ニコラス・イワノフ選手(No.27 チーム ハミルトン、フランス)
ニコラス・イワノフ選手(No.27 チーム ハミルトン、フランス)の機体「EDGE 540 V2」 12位 14ポイント:ピーター・ポドランセック選手(No.37 ピーターポドランセック レーシング、スロベニア)
ピーター・ポドランセック選手(No.37 ピーターポドランセック レーシング、スロベニア)の機体「EDGE 540 V2」 ピーター・ポドランセック選手(No.37 ピーターポドランセック レーシング、スロベニア) 13位 9ポイント:クリスチャン・ボルトン選手(No.5:クリスチャンボルトン レーシング、チリ)
クリスチャン・ボルトン選手(No.5:クリスチャンボルトン レーシング、チリ)の機体「EDGE 540 V2」 14位 9ポイント:フランソワ・ルボット選手(No.12 FLV レーシング チーム、フランス)
フランソワ・ルボット選手(No.12 FLV レーシング チーム、フランス)の機体「EDGE 540 V3」 インディアナポリスのコース「モーター・スピードウェイ」では、サーキット内に滑走路があり、ハンガーから機体を出して待機している様子や、離陸から着陸に至るまですべてを観客席から見渡すことができ、レースの流れがとても分かりやすい。千葉では滑走路は別になるが、レースのコース全体がすべて見渡せ分かりやすく、会場のどこにいても見やすいというのも、インディアナポリスにおけるエアレースの醍醐味だろう。
ハンガー内では、随時機体の整備や調整が行なわれている ここはハンガー横にあるレース前の待機場所。ここでエンジンをかけて待機 レース後には同じ滑走路を使い元のハンガーに戻ってくる 決勝前のハンガーでは、今シーズンで引退するピーター・ポドランセック選手の引退セレモニーが行なわれていた。室屋選手が以前使っていた機体を譲り受けるなど、室屋選手のチームとも関わりが深い。マスタークラスに参戦2年目で、これから期待されていたところでの引退となった。
ハンガー前で引退の挨拶をするピーター・ポドランセック選手 室屋選手のチームファルケン、ロバート・フライ氏とも挨拶 エアレースの管制塔コントロールセンター
コントロールタワーに設置されたコントロールセンター内部を見学する機会もあったので、紹介しておこう。このコントロールタワーはパゴダとも呼ばれていて、特徴的な五重塔のようなデザインをしている。ここの最上階となる5階に設置されていて、コース全体を見渡すことができ、飛行機の離着陸指示はもちろん、ゲート通過時の判定などレース採点も行なう管制塔となっている。
画面にはカメラの映像やマップ、現在の情報などが表示されている 来シーズンも室屋選手が活躍することを大いに期待してシーズンの到来を楽しみにしておきたい。中継でも選手を近くに感じることができるが、観戦チケットにはハンガーを見ることができるハンガーツアーが組まれるチケットもあるので、選手や機体を近くで見たいならぜひ狙ってみよう。レースをより楽しめるはずだ。