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HERE、コネクテッドカーや自動運転車に向けたOTA技術「HERE OTA Connect」

今後数カ月のうちにロボットやドローンなど自動車以外の用途にも提供予定

2018年5月22日 発表

HERE OTA Connectのイメージ

 HERE Technologiesは5月22日、コネクテッドカーや自動運転車のセキュリティ強化に向けたOTA(Over-the-Air)技術「HERE OTA Connect」を発表した。

 OTA Connectは、クラウドと車両の間でデータ、ソフトウェア、ファームウェアを転送して車両機能をセキュアに更新や強化するもの。サービスの特徴としては、自動車メーカーのバックエンド・システムに統合されるよう設計するとともに、オープン・ソース技術を使用して世界中のメーカーへ提供でき、特定のベンダーに限定されない特徴を持つ。

 同社では、当面はスタンドアローン製品として今後数カ月のうちに車載ソフトウェアやサービスと組み合わせ、ロボットやドローンなど自動車以外の用途にも提供する予定。

 HERE Technologies 車載市場担当シニア・バイスプレジデントのRalf Herrtwich氏は「OTAは、クルマを安全で最新の状態に維持し、自動車メーカーと自動車オーナーのコストを削減するための技術として注目されています。HERE OTA Connectでは、大規模なリコール時などに自動車メーカーが車両をリモートで更新でき、コストと時間の節約が可能となります。また、オーナーがボタンを押すだけでアップグレードや新機能を購入でき、自動車メーカーの新しい収益源ともなります」とコメント。

 また、HERE Technologies OTA担当シニア・ディレクターのArmin G. Schmidt氏は「最優先事項となるのは安全性です。自動車の場合、危険は単なる情報漏洩で終わりません。自動車メーカーがコネクテッド・システムおよび自動運転システムを開発する際には、車両を侵入者から守るような設計と運用も必要となります。HERE OTA Connectは、ハッカーの攻撃を防ぐ高度なセキュリティの枠組みを提供するだけでなく、コスト効率と拡張性に優れた方法で、重要な安全関連の更新をスピーディに適用します」とコメントしている。