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エスシーアイ、「3-WHEELER」「4/4」など英「モーガン」ブランドを紹介する説明会「INTRODUCING」
1909年の「3-WHEELER」から始まり、現在も年間850台を手作業で製作
2018年5月23日 07:00
- 2018年5月22日 実施
エスシーアイは5月22日、新しく取り扱いを開始した「モーガン」ブランドを紹介する説明会「INTRODUCING」を東京都港区の明治記念館で実施した。
説明会では、英国のモーガン・モーター・カンパニーの紹介と、モーガン車がハンドメイドで作られる様子の説明が行なわれたほか、3台の「4/4」と、1台の「3-WHEELER」が展示された。
エスシーアイは英モーガン・モーター・カンパニーと日本国内での輸入販売契約を締結し、2018年4月5日から「3-WHEELER」「4/4」「PLUS 4」「ROADSTER」の4モデルと部品の販売、アフターセールス業務を行なっている。日本での正規ディーラーは2018年5月現在で8社が展開している。
説明会の冒頭で挨拶を行なったエスシーアイ 代表取締役社長 伊藤誠英氏は、「モーガンは、100年以上に渡って職人が作ってきたクルマの中で、この時代にも合ったイノベーションを繰り返しながらイギリスで生き残ってきたブランドでございます。昨今では自動車の話題になりますと、電動化とか自動運転とか、コモディティ化していくような話題が多い中で、本当のクルマ好きの方々にこういったクルマを提供し、安心して維持していただけるような体勢をメーカーやディーラー、クラブの皆さまとともに展開できることを本当に嬉しく思っております」と述べた。
次に、エスシーアイ 広報 谷田恵美氏がモーガンブランドについて紹介。
モーガン・モーター・カンパニーは、英国のスポーツカーをハンドビルドする自動車メーカーで、1881年に生まれた創業者のヘンリー・フレドリック・スタンリー・モーガン氏が、1909年に「3-WHEELER」を作ったことが始まり。
1913年に、モルヴァーン・リンクのピッカーズレイ・ロードに2棟の大きなワークショップが建てられ、ここは現在もファクトリー(伝統的に“ワークス”と呼ばれている)があるという。
1933年にはフォードのエンジンを搭載したニューモデルの「Fタイプ」を製作。そして、1936年に現在も生産されている「4/4」が登場した。4/4の名前の由来は“4気筒で4輪であること”から。車体はZセクションでフルウィズのスチールシャシーに、角断面のクロスメンバーを使い、ボディはトネリコ(アシュ)材の木製フレームにスチールをパネル張りした仕様となる。
第二次世界大戦の終戦後となる1950年には3-WHEELERの生産が終了。同年に「PLUS 4」の生産が開始された。
1955年に、4/4がシリーズ2として再登場。これは、PLUS 4と同じようなデザインで、36HPを発生するフォードの1172ccサイドバルブエンジンとインテグラル3速ギヤボックスを装備したモデルとなる。このころから4/4は現在までフォードのエンジンを使い続けているとのこと。
21世紀を迎えた2000年のジュネーブショーで「エアロ8」を発表。2006年にはPLUS 8の生産が終わり、フォードのV型6気筒3.0リッターエンジンを搭載した「ROADSTER」が誕生した。
そして、2011年には50年以上の時を経て、ヘンリー・モーガンの設計を現代流にアレンジした3-WHEELERが再登場。モーガン初のEV(電気自動車)として2016年のジュネーブショーで発表された「EV3」は3-WHEELERをベースとしている。
モーガン車は、研究から設計・塗装・内装に至るまでの全ての行程をピッカーズレイ・ロード工場で行ない、主にトネリコアッシュ材、アルミ、革の3つの素材を用いて、1台1台丹念にハンドビルドされている。そのため、現在は年間850台のみの生産となっているとのこと。
谷田氏は、「モーガンは伝統とチャレンジの精神を受け継ぎながら、一流のパフォーマンスを発揮するクルマをこれからも開発し続けます」と述べ、プレゼンテーションを締めくくった。
続けて、モーガンの特徴的なハンドビルドによるクラフトマンシップについて、ブランドマネージャーのジャスティン・ガーディナー氏が説明。スライドとともに紹介していく。