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【富士24時間 2018】50年ぶり開催の富士24時間レースでST-Xクラス 99号車「Y's distraction GTNET GT-R」が総合優勝

橋本洋平選手も乗車した77号車「CUSCO RACING 86」はST-4クラス5位、総合23位

2018年6月1日 予選

2018年6月2日15時~6月3日15時 決勝

総合優勝した99号車「Y's distraction GTNET GT-R」

 6月2日~3日にかけて行なわれた「ピレリスーパー耐久シリーズ2018 第3戦 富士SUPER TEC 24時間レース」の決勝は、15時過ぎにチェッカーフラッグが振られ、ST-Xクラスの99号車「Y's distraction GTNET GT-R」が759ラップを周回して総合優勝を飾った。2位は同83号車「Phoenix racing Asia R8」、3位は同81号車「J-Fly Racing R8」だった。スプリントレース車両のST-TCRクラスは、75号車「m-1 CARFACTORY RS3 LMS」が優勝。97号車「Modulo CIVIC TCR」は22ラップ差で2位に入った。

 レース中はアクシデントが続出したが、結果的に50台中45台が完走を果たした。3日間の大会総入場者数は3万5300人と発表されている。

99号車「Y's distraction GTNET GT-R」

最後までドラマが繰り広げられた“50年ぶり”の24時間レース

 残り4時間半までトップを走行していたST-Xクラスの83号車 Phoenix racing Asia R8だが、規定のメンテナンスのためピットインした隙に99号車 Y's distraction GTNET GT-Rがパス。3ラップ差でコースに復帰した83号車が懸命に追いすがるも、残り1時間30分のタイミングで3号車「ENDLESS GT-R」と接触。左リアタイヤ付近を破損して緊急ピットインするアクシデントで万事休す。99号車が見事、50年ぶりとなる富士24時間レースの勝者となった。3番手を走行中だった777号車「D'station Porsche」は残り1時間15分でまさかのエンジンストップによりリタイア。この結果、2位は83号車、3位は81号車 J-Fly Racing R8となった。

ST-Xクラス2位の83号車「Phoenix racing Asia R8」
ST-Xクラス3位の81号車「J-Fly Racing R8」
完走目前でリタイアとなった777号車「D'station Porsche」

 ST-TCRクラスは、トップを走っていた65号車「L&JR Mars Audi RS3 LMS」が、残り6時間20分のところでトラブル発生によりコース上で停止。クラス6番手まで順位を下げる一方、その間に75号車 m-1 CARFACTORY RS3 LMSがトップを奪い、大きく差を広げてゴールした。一時は4番手まで順位を下げた97号車 Modulo CIVIC TCRは、残り2時間余りのところでスローダウンするなど何度もトラブルに見舞われながら、粘り強い走りを見せTE
2位でチェッカー。3位には19号車「BRP★Audi Mie RS3 LMS」が入った。

ST-TCRクラス優勝の75号車「m-1 CARFACTORY RS3 LMS」
ST-TCRクラス2位の97号車「Modulo CIVIC TCR」
ST-TCRクラス3位の19号車「BRP★Audi Mie RS3 LMS」

 上位3台が激しく入れ替わったST-3クラスは、残り6時間で68号車「埼玉トヨペット Green Brave GR SPORT マークX」がトップに返り咲き、そのままフィニッシュした。2位は62号車「DENSO Le Beausset RC350」、3位は38号車「muta Racing ADVICS IS 350 TWS」。レース後半になるほど、絶対スピードで勝るはずのST-TCRクラスのマシンと立場が逆転していき、ST-3クラス上位3台はST-TCRクラスを総合順位で上まわった。スプリントレース用マシンであるST-TCRの長所と短所が明確に分かるレースともなった。

ST-3クラス優勝の68号車「埼玉トヨペット Green Brave GR SPORT マークX」
ST-3クラス2位の62号車「DENSO Le Beausset RC350」
ST-3クラス3位の38号車「muta Racing ADVICS IS 350 TWS」

 ST-4クラスは、884号車「林テレンプ SHADE RACING 86」が2番手に3ラップ差をつけて快走していたものの、残り3時間30分、メンテナンスのための時間が規定に達していなかったことから106秒のピットストップが課される。ペナルティを終えてコースに復帰するも、さらにその直後に2回目のメンテナンス規定違反のペナルティ。計163秒ものピットストップで2番手との間にあったアドバンテージが一気に削られ、さらにST-4クラスの車両炎上トラブルによりレースが赤旗中断したために、2番手の55号車「Sunoasis田中建築86」が急接近。残り40分のところでついに55号車が884号車を捉えてトップに立ち、ゴールした。

ST-4クラス優勝の55号車「Sunoasis田中建築86」
ST-4クラス2位の884号車「林テレンプ SHADE RACING 86」
ST-4クラス3位の29号車「T'S CONCEPT小倉クラッチ86」

 ST-5クラスはレース後半、88号車「村上モータースMAZDAロードスター」が終始安定した走りを見せて優勝。2位にディーゼルエンジンの37号車「DXLワコーズNOPROデミオSKY-D」が入った。

 ST-1クラスの47号車「D'station Porsche cup」は総合6位で無事完走を果たしている。一時は総合トップ10も見えていたST-Zクラスの51号車「DIAMANGO Cayman」だが、残り1時間45分でトラブルによりストップ。このままリタイアかと思われたが、残り26分にコース復帰して完走。総合22位でレースを終えた。なお、本誌で連載を持つ橋本洋平選手もドライバーとして参加しているST-4クラスの77号車「CUSCO RACING 86」はクラス5位、総合23位でフィニッシュしている。

ST-5クラス優勝の88号車「村上モータースMAZDAロードスター」
ST-5クラス2位の37号車「DXLワコーズNOPROデミオSKY-D」
ST-5クラス3位の69号車「J'S RACING Moty's 制動屋 FIT」
総合7位に入ったST-1クラスの47号車「D'station Porsche cup」
ST-2クラス優勝の6号車「新菱オート☆DIXCELエボX」
ST-2クラス2位の17号車「DXLアラゴスタNOPROアクセラSKY-D」
リタイアの危機を乗り越えて総合23位に入ったST-Zクラス 51号車「DIAMANGO Cayman」
橋本洋平選手がドライバーの1人を務めるST-4クラスの77号車「CUSCO RACING 86」はクラス5位、総合23位でレースを終えた
最終総合順位(10位まで)

順位:クラス:チーム(選手)
1位:ST-X:99号車 Y's distraction GTNET GT-R(浜野彰彦/星野一樹/藤波清斗/安田裕信/スン・ジェン選手)
2位:ST-X:83号車 Phoenix racing Asia R8(リム・キョン・ウィー/マックス・ホファー/マーチー・リー/メルビン・モウ選手)
3位:ST-X:81号車 J-Fly Racing R8(ジェフリー・リー/アンドレ・クート/川端伸太朗/Alessio Picariello選手)
4位:ST-X:244号車 MAX Racing RC-F(GoMax/田中哲也/佐藤公哉/土屋武士選手)
5位:ST-X:3号車 ENDLESS GT-R(YUKE TANIGUCHI/山内英輝/銘苅翼/峰尾恭輔/砂子塾長/山田真之亮選手)
6位:ST-1:47号車 D'station Porsche cup(星野辰也/織戸学/富田竜一郎/リ・ジョンウ/浜健二/小林賢二選手)
7位:ST-3:68号車 埼玉トヨペット Green Brave GR SPORT マークX(服部尚貴/脇阪薫一/平沼貴之/菅波冬悟/番場琢選手)
8位:ST-3:62号車 DENSO Le Beausset RC350(嵯峨宏紀/宮田莉朋/石浦宏明/平手晃平/山下健太選手)
9位:ST-3:38号車 muta Racing ADVICS IS 350 TWS(堀田誠/阪口良平/新田守男選手)
10位:ST-TCR:75号車 m-1 CARFACTORY RS3 LMS(塚田利郎/蘇武喜和/清瀧雄二/松本和之/山路幸宏/渡辺忠司選手)

ST-Xクラスリザルト上位

クラス順位:チーム(選手)
1位:99号車 Y's distraction GTNET GT-R(浜野彰彦/星野一樹/藤波清斗/安田裕信/スン・ジェン選手)
2位:83号車 Phoenix racing Asia R8(リム・キョン・ウィー/マックス・ホファー/マーチー・リー/メルビン・モウ選手)
3位:81号車 J-Fly Racing R8(ジェフリー・リー/アンドレ・クート/川端伸太朗/Alessio Picariello選手)

ST-TCRクラスリザルト上位

クラス順位:チーム(選手)
1位:75号車 m-1 CARFACTORY RS3 LMS(塚田利郎/蘇武喜和/清瀧雄二/松本和之/山路幸宏/渡辺忠司選手)
2位:97号車 Modulo CIVIC TCR(植松忠雄/中野信治/大津弘樹/小林崇志/石川京侍選手)
3位:19号車 BRP★Audi Mie RS3 LMS(HIROBON/YOSSY/秋吉圭/奥村浩一/山脇大輔/古宮正信選手)

ST-Zクラスリザルト

総合順位:チーム(選手)
22位:51号車 DIAMANGO Cayman(石原将光/細川慎弥/池田大祐/坂本裕也/余郷敦選手)

ST-1クラスリザルト

総合順位:チーム(選手)
6位:47号車 D'station Porsche cup(星野辰也/織戸 学/富田竜一郎/リ・ジョンウ/浜健二/小林賢二選手)

ST-2クラスリザルト上位

クラス順位:チーム(選手)
1位:6号車 新菱オート☆DIXCELエボX(冨桝朋広/菊地靖/大橋正澄/成澤正人/藤井芳樹/古山節夫選手)
2位:17号車 DXLアラゴスタNOPROアクセラSKY-D(谷川達也/野上達也/野上敏彦/山田弘樹/藤原能成選手)
3位:7号車 GLocal☆新菱オートDXL エボX(八巻渉/岡崎善衛/廣田築/面野一/奥村博文選手)

ST-3クラスリザルト上位

クラス順位:チーム(選手)
1位:68号車 埼玉トヨペット Green Brave GR SPORT マークX(服部尚貴/脇阪薫一/平沼貴之/菅波冬悟/番場琢選手)
2位:62号車 DENSO Le Beausset RC350(嵯峨宏紀/宮田莉朋/石浦宏明/平手晃平/山下健太選手)
3位:38号車 muta Racing ADVICS IS 350 TWS(堀田誠/阪口良平/新田守男選手)

ST-4クラスリザルト上位

クラス順位:チーム(選手)
1位:55号車 Sunoasis田中建築86(たしろじゅん/大井貴之/三笠雄一/伊藤毅/田中雅之選手)
2位:884号車 林テレンプ SHADE RACING 86(平中克幸/HIRO HAYASHI/吉田広樹/国本雄資選手)
3位:29号車 T'S CONCEPT小倉クラッチ86(佐々木雅弘/大嶋和也/飯田章/小山美姫/豊田大輔/小倉康宏選手)

ST-5クラスリザルト上位

クラス順位:チーム(選手)
1位:88号車 村上モータースMAZDAロードスター(村上博幸/雨宮恵司/吉田綜一郎/脇谷猛/中根邦憲/杉野治彦選手)
2位:37号車 DXLワコーズNOPROデミオSKY-D(関 豊/井尻薫/大谷飛雄/加藤芳皓選手)
3位:69号車 J'S RACING Moty's 制動屋 FIT(梅本淳一/藺牟田政治/久保田英夫/妹尾智充/ラザック・イフワット/高橋宏和選手)

ST-Xクラスの表彰式
ST-TCRクラスの表彰式。97号車 Modulo CIVIC TCRは2位表彰台を獲得