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【CEBIT 2018】独フォルクスワーゲン、完全自動運転車「セドリック」の最新版「セドリック アクティブ」公開。ウィンドサーフィン搭載

量子コンピューティング、ブロックチェーンなどの技術を示す

2018年6月11日(現地時間)発表

CEBIT 2018で世界初公開された「SEDRIC Active(セドリック アクティブ)」。アウトドアスポーツをテーマに、ルーフにウィンドサーフィンを搭載

 独フォルクスワーゲンは、ドイツ ハノーファーで開催される「CEBIT 2018」(開催日:6月12日~15日)開幕前日の6月11日(現地時間)、自動運転車「SEDRIC(セドリック)」の最新バージョンとなる「SEDRIC Active(セドリック アクティブ)」を公開した。

 自動運転車「セドリック」は、フォルクスワーゲングループ全体の自動運転のコンセプトを示すものとして、2017年3月のシュネーブショーで世界初公開。車名は、SElf-DRIving Carに由来し、レベル5完全自動運転のEV(電気自動車)。

 セドリックは、2018年3月のシュネーブショーでは“黄色いスクールバス仕様”の最新版にアップデート、「ワンボタンコントロールエレメント」で自宅前から学校まで移動可能というコンセプトを盛り込むなど、フォルクスワーゲングループの自動運転への考え方を示すものとなっている。

 CEBIT 2018で初公開されたセドリック アクティブは、アクティブという名称で示すようにアウトドアのレジャー提案を採り入れており、ウィンドサーフィンに必要な器具を一式搭載できるという。実際、世界初公開されたセドリック アクティブは、ルーフにウィンドサーフィンを搭載していたほか、ピラー部にウィンドサーフィンをモチーフにしたアイコンが描かれるなど、アウトドアを意識した仕様となっていた。

セドリック アクティブの開発陣
セドリック アクティブの前面
ルーフにはウィンドサーフィンを搭載。LiDARも見られる
セドリック アクティブのピラーに描かれたアイコン
開口部が広いのはこれまでのセドリック同様。大人4人が乗ることのできる自動運転車
フロントシート。フロントウィンドウには各種情報を表示
リアシート
自動運転車のため、各種センサーを搭載

 この新しいセドリック アクティブとともに示されたのは、フォルクスワーゲンの描くMaaS(Mobility as a Service)のレイヤー。フォルクスワーゲングループでCDO(Chief Digital Officer)を務めるJohann Jungwirth氏は、セドリック アクティブの世界初公開にあたり同社の考えるMaaSレイヤーを公開。レイヤーのベース(レベル1)に自動運転システムプロバイダーが位置し、最上位(レベル5)にコンテンツプロバイダーが位置するものとなっていた。

フォルクスワーゲングループ CDO Johann Jungwirth氏
Johann Jungwirth氏がセドリック アクティブを紹介した
セドリック アクティブ紹介時のプレゼンテーション
Johann Jungwirth氏が示したMaaSレイヤー

 また、フォルクスワーゲングループでCIO(Chief Information Officer)を務めるMartin Hofmann氏は、今日からフォルクスワーゲンのデジタル化の未来が始まると紹介。フォルクスワーゲングループとして、AI(人工知能)はもちろん、VR(仮想現実)、IoT(もののインターネット)、量子コンピューティング、ブロックチェーンに積極的に取り組んでいくことを表明した。

フォルクスワーゲングループ CIO Martin Hofmann氏
Martin Hofmann氏が示す鍵となる技術