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国交省、「自動運転車の安全技術ガイドライン」策定。レベル3、4自動運転車の安全性の要件を明確化

自動運転車の安全性に関する要件10項目を設定

2018年9月12日 発表

自動運転車の安全性に関する要件10項目

 国土交通省は9月12日、レベル3、4の自動運転車が満たすべき安全性に関する要件を明確化するため「自動運転車の安全技術ガイドライン」を策定して公開した。同省ではガイドラインの策定により、自動車メーカーの自動運転車の開発が促進されることを期待している。

 ガイドラインが対象にしているレベル3自動運転は「システムが全ての運転操作を行なうが、システムの介入要求などに対してドライバーが適切に対応することが必要」という「条件付自動運転」。レベル4自動運転は「特定条件下においてシステムが全ての運転操作を行なう」という「特定条件下における完全自動運転」。

 今回策定された自動運転車の安全技術ガイドラインでは「自動運転システムが引き起こす人身事故がゼロとなる社会の実現を目指す」を目標として設定。

 具体的には、自動運転車が満たすべき車両安全の定義を「自動運転車の運行設計領域(ODD)において、自動運転システムが引き起こす人身事故であって合理的に予見される防止可能な事故が生じないこと」と定めて、自動運転車が満たすべき車両安全性要件を設定して安全性を確保するとしている。

 自動運転車の安全性に関する要件としては、「運行設計領域(ODD)の設定」「自動運転システムの安全性」「保安基準の遵守等」「ヒューマン・マシン・インターフェース(HMI)」「データ記録装置の搭載」「サイバーセキュリティ」「無人自動運転移動サービス用車両の安全性(追加要件)」「安全性評価」「使用過程における安全確保」「自動運転車の使用者への情報提供」といった10項目を設定して、自動運転車はこれらの安全性に関する要件を満たすことにより、その安全性を確保しなければならないと定めた。