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【CEATEC 2018】ヴァレオ、クルマが透ける「エクストラビュー」技術を日本初公開。スケ具合も原理的に調整可能

新型レーザースキャナ「SCALA 2」も展示

ヴァレオのクルマが透ける「エクストラビュー」技術

 ヴァレオジャパンは、10月16日~19日に幕張メッセ(千葉県千葉市)で開催される「CEATEC JAPAN 2018」に出展。クルマが透ける「エクストラビュー」技術と新型レーザースキャナ「SCALA 2」の展示などを行なう。

 CEATEC JAPAN 2018は、15日午後から報道公開が行なわれており、一部ブースについては報道向け展示を事前に実施。ここでは、ヴァレオブースを紹介する。

 ヴァレオブースは2か所に分かれて展示されており、ホール4のフランスコーナーにはクルマが透ける「エクストラビュー」技術のデモを実施。エクストラビューは、先行車に搭載されたカメラ映像を、追随するクルマで受け取ることで、あたかも先行車が透ける&いなくなるかのような映像を提供する。展示デモでは、2台のみとなっているが、将来的には多くのクルマが搭載することで渋滞の先頭の映像を見られたり、自由な視点を得られることになる。

 ブースでのデモではWi-Fiを使っているが、見据えているのは5G通信技術。5G時代になり、低レイテンシ&高速通信が移動体で可能になれば、クルマが透けるというのは重要な価値になっていくだろう。

クルマが透ける「エクストラビュー」
このように前のクルマが透けているので
追い越しも安全に行なえる
展示車で実際にデモを行なっている
通常映像
スケスケ映像。自車からの映像と合成されており、スケ具合も原理的に設定可能

 また、ホール3では新型レーザースキャナ「SCALA 2」を展示。ヴァレオのレーザースキャナ「SCALA」はすでにアウディ A8などに搭載され、レベル3自動運転を実現するキーパーツになっている。レベル3自動運転は法規制の問題で始まっていないが、それを実現できる技術を現実的に提供しているわけだ。

新型レーザースキャナ「SCALA 2」。外観の変更はほとんどなく、天面の取付部がフラットになったほか、サイドの取り付け部分が変わっている

 展示されたSCALA 2は、2020年の量産を予定している次世代版。現行のSCALAと比べて縦方向のスキャニング範囲が3.3度から10度へと約3倍になり、路面標識を読めたりするなど3次元的なスキャニングが容易になった。横方向は従来どおり140度と広いもので、出力タイミングは25Hzと必要かつ十分なものとなっている。

SCALA 2についてお話をうかがったヴァレオジャパン ドライビングアシスタンス製品部 北山穂高氏

 そのほかこのホール3のヴァレオブースではディープラーニングを使った車のAI認識をデモ。ヴァレオとしてAI認識を提供できることをデモしていた。

AIによる認識デモ。カメラ画像のみでクルマの向きなどを認識しているのが分かる