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ヴァレオ、日本初展示の「幼児置き去り検知システム」や48Vテクノロジーなど「人とくるまのテクノロジー展 2019」に出展
2019年5月21日 15:08
- 2019年5月22日~24日 開催
ヴァレオは、「人とくるまのテクノロジー展 2019 横浜」(パシフィコ横浜・展示ホール:5月22日~24日)に出展。日本初展示の生体検知センサーによる幼児置き去り検知システムや48Vテクノロジーのほか、レーザースキャナー「SCALA2」、センサークリーニングなど、電動化や自動運転といったモビリティに貢献するテクノロジーを披露する。
幼児置き去り検知システム
日本初出展する生体検知センサーによる幼児置き去り検知システムは、バイヤーイメージングのレーダーセンサーによって、呼吸により車室内の生体を検知。このレーダーセンサーは、毛布や暗がりで視覚的に見えない乳幼児でも検知でき、車室内への置き去り防止などに活用できるとしている。
幼児置き去り検知機能は、自動車の安全性を評価するユーロNCAP(ヨーロッパ新車アセスメントプログラム)で2022年よりスコアリング対象になる見込み。幼児置き去り検知システムにより、乳幼児が車室内に置き去りになってしまった際に、ドライバーのスマートフォンにアラームを出すことなどに活用可能。
レーザースキャナー「SCALA2」
SCALA2は、2020年から欧州メーカー向けに量産を開始するレーザースキャナー。ヴァレオのレーザースキャナーは、静止物や動体といったあらゆる障害物を検知し、昼も夜も高速でも低速でも高い性能を発揮、SCALA2では現行品の幅広い検知角度、優れた分解能と正確さを維持しながら、垂直方向の検知角度を3倍広げた。
センサークリーニング
自動運転車に搭載される多数のセンサーはあらゆる天候下で確実に作動しなければならないため、いつもクリーンに保たれる必要がある。
ヴァレオではあらゆるカメラやLiDARに対応すべく、完全自動のセンサークリーニングシステムのラインアップを開発。冬季に氷雪を溶かすためのヒーテッド機能を搭載することも可能という。
今回、カメラ用、レーザースキャナー用、ヘッドライトに内蔵されたLiDAR用の3種のセンサークリーニングを展示。レーザースキャナー用のセンサークリーニングについては、2020年からドイツの主要自動車メーカーの車両に搭載予定。
48V P2オフラインハイブリッドモジュール
48V P2オフラインハイブリッドモジュールは、軸方向をコンパクトにして搭載性を高めることで、ほとんどのFFレイアウトの車両に互換性を持たせるとともに、AT、CVT、DCT、MTに対応可能なモジュールとした。
48V P2オフラインハイブリッドモジュールには、エアコン用コンプレッサーとベルトレスモータージェネレーターを統合。電動コンプレッサーではない従来型のエアコン用コンプレッサーを搭載しながら、自動車の停止時にエアコンを動かし続けることができる。
48V 電動リアアクスル・ライト
48V 電動リアアクスル・ライトは、48Vギヤボックスモーター・ジェネレーターをベースにしたフル推進システムで、ピーク時最大19kW、連続時12kWまで対応。
軽自動車、欧州のL7e規格クラス、中国のLSEVなどの重量1.2tまでの車両に装備することに適しているといい、重量が軽く(25kg以下)、サイズもコンパクトなので車両に搭載しやすいシステムとした。
48V ベルト駆動式電動アクスル
48V ベルト駆動式電動アクスル(日本初展示)は、ベルト駆動式スターター・ジェネレーターをベースに、インバーターと減速機を組み合わせたフル推進システム。欧州のL6e規格クラスや電動スクーター、アジア市場の電動3輪車といった最大重量700kgまでの車両に装備することに適している。モジュラー式プラットフォームとして設計されているため、上級アプリケーション向けとして高出力にアップグレードすることも可能。ヴァレオは2019年末に量産を開始する予定とのこと。
48V 車載充電器
48V 車載充電器(日本初展示)は、48VシステムのバッテリーEVやプラグインハイブリッドカーへの外部からの充電用に車両に搭載される充電器。DC/DCコンバータを組み合わせた特許取得済の構造を採用、GaNテクノロジーを使用した第2世代では、電力密度と効率が向上し、パッケージを小型化した。
高電圧電動アクスル
高電圧電動アクスル(日本初展示)は、出力100kWのモーター、インバーター、減速機を一体型にした新しい電動アクスルプラットフォーム。モーター、インバーター共用の水冷システムを備えた統合型電動アクスルプラットフォームで、幅広いパワーレンジとさまざまなドライブトレーン構成に対応可能という。