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コンチネンタル、ハイパフォーマンスエコタイヤ「エコ・コンタクト 6」製品発表会

従来品との比較で耐摩耗性能20%、転がり抵抗15%向上など

2019年2月21日 発表

オープンプライス

「EcoContact 6」の製品発表会に出席したコンチネンタルタイヤ・ジャパン株式会社 代表取締役社長 グレゴリー・メイ氏(左)と同 技術サービス&トレーニング・マネジャーの小川直人氏(右)

 コンチネンタルタイヤ・ジャパンは2月21日、3月に発売する「EcoContact 6(エコ・コンタクト・シックス)」の製品発表会を開催した。同発表会には、コンチネンタルタイヤ・ジャパン 代表取締役社長 グレゴリー・メイ氏、同 技術サービス&トレーニング・マネジャーの小川直人氏が登壇した。

 EcoContact 6の発売サイズは14インチ~18インチの31サイズで、今後サイズを順次追加予定。価格はオープンプライス。

 EcoContact 6では、ウェットブレーキ性能、転がり抵抗、耐摩耗性能といった3つの相反する性能を高いレベルで向上させるため、新しいコンパウンド配合技術となる次世代コンパウンド・テクノロジー「グリーン・チリ 2.0」などを採用して、タイヤの転がり抵抗、ドライ/ウェットブレーキ性能、ロングライフ性能を大幅に改善させた。

EcoContact 6
インサイド
アウトサイド
従来モデル「ContiEcoContact 5」と比較した性能チャート

 結果として、欧州タイヤラベリング制度の「ウェットブレーキ性能/転がり抵抗」において、今回日本で発売する31サイズ中13サイズが最高グレードの「A/A」を獲得。従来モデルとなる「ContiEcoContact 5(コンチ・エコ・コンタクト・ファイブ)」との比較で、耐摩耗性能で120%、転がり抵抗115%、ハンドリング性能で117%の性能を実現させたとしている。

EcoContact 6の製品ポジション

 製品ポジションとしては、従来モデルの「ContiEcoContact 5」に加えて、小径タイヤをカバーしていた「ContiPremiumContact 5」のハイパフォーマンスコンフォートタイヤの領域をカバーする、ハイパフォーマンス・エコタイヤと位置付けた。

年間6万7000本のタイヤテストを支える全自動ブレーキ性能屋内試験場「AIBA」

コンチネンタルタイヤ・ジャパン株式会社 代表取締役社長 グレゴリー・メイ氏

 現在のコンチネンタルのタイヤ部門の取り組みについて説明するプレゼンテーションで、メイ氏は同社タイヤ部門では2025年に向けて世界トップ3に入るタイヤメーカーの1つになることを目標に掲げていることを明らかにした。

2025年に向けて世界トップ3に入るタイヤメーカーの1つになることを目標に掲げている

 その目標に向けた取り組みの中で、開発体制を強化するために全自動工程で1日24時間タイヤの試験を行なうことができる全自動ブレーキ性能屋内試験場「AIBA」を備えていることを紹介。こうしたテクノロジーを活用しながら年間6万7000本のタイヤをテストしているという。

全自動ブレーキ性能屋内試験場「AIBA」
全自動ブレーキ性能屋内試験場のAIBAを紹介する映像が流された

 このような取り組みは自動車メーカーのニーズに対応するもので、欧州の新車では3台に1台でコンチネンタルタイヤが新車装着されていることや、本田技研工業の「NSX」やスズキの「スイフト」など、日本の自動車メーカーにもコンチネンタルタイヤが選ばれていることを強調した。

自動車メーカーに認められたエコタイヤ

コンチネンタルタイヤ・ジャパン株式会社 技術サービス&トレーニング・マネジャーの小川直人氏

 新製品EcoContact 6の詳細については小川氏が説明。まず、歴代EcoContactシリーズについて、小川氏は「2003年に上梓したContiEcoContact 3は66の純正装着承認をいただいた当時としては革新的なタイヤ。後継のContiEcoContact 5では135の純正装着の承認をいただきました」と多くの自動車メーカーに純正装着されているタイヤであることを強調した。

自動車メーカーの純正装着承認の数を増やしてきたEcoContactシリーズ

 新たに登場するEcoContact 6については、グローバルでは22インチまでサイズを拡大したことを特徴に挙げ、小川氏は「これまでに12の承認をいただき、同時に50~60の承認のプロジェクトが現在進行中です。新しいクルマに純正装着されていくことに期待しております」と採用拡大への期待感を述べた。

開発の焦点
採用テクノロジー

 EcoContact 6の開発については、近年の自動車メーカーが求めるさまざまな要件を満たすことが開発の焦点であったとし、より長い走行距離を走るためのロングライフ性能、燃費の効率化のための転がり抵抗の低減、運転の楽しさを訴求するためにグリップやハンドリングの最適化に取り組んだといい、小川氏は「部品や素材を見直して、結果として従来モデルのContiEcoContact 5との比較で、燃費に関しては15%に貢献できる転がり抵抗、ハンドリングやブレーキ性能を20%上げることができました」と紹介した。

 また、日本には31サイズを導入予定であるが、EcoContact 6全体としては幅広い車種に対応するため93のサイズをラインアップ(42のOE開発品を含む)していることを紹介。

グローバルでのサイズ展開

 小川氏は「EcoContact 6では、これまで考えられなかった(アウディの)A6、A7といったハイパフォーマンスカーにも承認できるという評価をいただいております。また、メルセデス・ベンツの(マイナーチェンジモデルの)Cクラスにも純正装着が決まりました」と、日本の軽自動車から、コンパクトカー、スモールカー、ハイパフォーマンスカーといった領域のクルマまで、国産車輸入車にかかわらず装着可能なタイヤであることを強調した。

代表的な適合車種

 小川氏は「しっかりとエコトレンドの要求を満たしながら、安全安心、運転の楽しみといったものを受け止められるパフォーマンスを持っていることが、ハイパフォーマンスエコタイヤである証になると思います」とプレゼンテーションを締めくくった。

EcoContact 6の製品特徴を紹介するパネル