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フィアット、新“FireFly”ターボエンジン搭載などフェイスリフトした新型「500X」発表会
新型ラングラー&500Xで第二四半期の販売に勢いをつける
2019年5月10日 05:00
- 2019年5月9日 開催
FCAジャパンは、フィアットブランドのコンパクトSUV「500X(チンクエチェント エックス)」をフェイスリフトして5月18日に発売する。5月9日にはその新型500Xの発表会を、東京都港区にある「TABLOID」で開催した。
新型500Xでは標準グレード(受注生産)の「500X」、上級グレードの「500X Cross」を展開し、価格は前者が298万円、後者が334万円。
発表会ではFCAジャパン マーケティング本部 本部長 ティツィアナ・アランプレセさんが挨拶を行なうとともに、4月から広報部長に就任した清水良子さんが市場動向の報告を実施。マーケティング本部 プロダクトマネージャーの生野逸臣氏が新型500Xの概要を説明した。
今回のフェイスリフトでは、フィアット初採用となる新世代のオールアルミ製直列4気筒1.3リッター“FireFly”ターボエンジンを搭載したのが大きなトピック。この新エンジンでは燃焼室形状の最適化や、独自技術であるMultiAirを進化させることで、最高出力は従来モデル比で11PS増の111kW(151PS)/5500rpm、最大トルクは20Nm増の270Nm(27.5kgfm)/1850rpmを発生。燃費は欧州計測参考値になるものの、従来の1.4リッターターボエンジンと比べて約10%向上しているという。
エクステリアでは前後バンパーを一新し、SUVらしさを強調するクロススタイルに仕上げた。また、500X Crossではデイタイムドライビングライトとポジショニングライトを上下で分割し、「500」のロゴをモチーフにした新デザインのLEDヘッドライトを装備。ドライビングライトやリアコンビネーションランプもLED式に変更されている。
装備面でも進化を見せ、7インチタッチパネルモニター付のインフォテインメントシステム「Uconnect」(Apple CarPlay/Android Auto対応)を採用するとともに、レザーステアリングホイールや前席シートヒーター、クルーズコントロール、デュアルゾーン式フルオートエアコン、さらにクラッシュミティゲーション(衝突被害軽減ブレーキ)付の前面衝突警報、車線逸脱警報、リアパーキングカメラといった先進の安全装備を含めて全車に標準装備した。
発表会で登壇した清水さんは、日本におけるFCAグループの各ブランド(ジープ、アバルト、フィアット、アルファロメオ)の販売状況について触れ、4ブランド合計が2009年は8515台だったところ、2018年は2万2898台となり、2009年比で2.6倍以上の販売台数を記録したことを報告。一方、2019年の第一四半期については、2018年11月に発売した新型「ラングラー」の需要が全世界で高まっていることなどから対前年比で0.7%の微増(5538台)にとどまった。そのことについては「新型ラングラーの日本仕様の生産が間に合っておらず、現在、1600台の受注残を抱えている状況です。しかし第二四半期にはその1600台が入ってきますので、きっと最高の第二四半期を迎えられると確信しています」とコメント。
また、「500」「500C」「パンダ」「500X」を展開するフィアットブランド、とりわけ500Xについては「2018年は販売台数が多少少なくなりましたが、新型が出たので勢いをつけて頑張っていけると思います。ちなみにフィアットの第一四半期(販売台数)は対前年比で9.3%増で、新型500Xによって第二四半期はもっと勢いよくいけると思います」と力強く宣言した。