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DTM 第2戦レポート。ダブル表彰台のBMW フィリップ・エングがポイントトップに
女性ドライバー限定のフォーミュラカーレース「Wシリーズ」も開催
2019年5月24日 23:15
- 2019年5月17日~19日(現地時間) 開催
DTMの第2戦が5月17日~19日(現地時間)に、ベルギーのゾルダーサーキットで(1周:約4km)で開催された。レース1とレース2でそれぞれ18台による39周のレースが行なわれた。ゾルダー開催は2002年以来17年ぶり。
レース1はBMWのフィリップ・エングが優勝。2位もBMWのジョエル・エリクソンで、BMWがワンツー。3位にアウディのニコ・ミューラーが入った。
レース2の優勝はアウディのレネ・ラスト、2位はBMWのフィリップ・エング、3位はアウディのジェミー・グリーン。
ドライバーズポイントはフィリップ・エングのダブル表彰台により、トップはBMWのフィリップ・エング(59ポイント)に続き、2位アウディのレネ・ラスト(54ポイント)、3位BMWのマルコ・ウィットマン(43ポイント)となっている。
レース1優勝はBMWのフィリップ・エング
BMWのマルコ・ウィットマン(34ポイント)、2位アウディのロビン・フリジン(31ポイント)、3位アウディのレネ・ラスト(25ポイント)で迎えた第2戦のレース1。
ポールポジションはBMWのマルコ・ウィットマン。3番グリッドのベテラン BMWのブルーノ・スペングラーが絶妙なスタートを決めると、マルコ・ウィットマン、ブルーノ・スペングラー、レネ・ラストの3台が横並びで1コーナーへ。
ブルーノ・スペングラーがトップを取ると19周までトップを走行。12周目に12位を走行していたアストンマーティンのジェイク・デニスがコース上でストップしたためセーフティカーが入る。ブルーノ・スペングラーは、ピットインを後半の20周目にしたのが裏目に出て、結果10位に終わった。
一方、セーフティカーが入るまで5位を走行していたBMWのフィリップ・エングは、セーフティカーが入るとすぐにピットイン(12周目)を済ませ、後半25周目にトップに立つとレースをリードして優勝。
2番グリッドからスタートしたアウディのレネ・ラストは前半上位を走行するも、22周目あたりからペースが落ちて27周目にピットに戻りリタイアした。開幕戦のレース2でリタイアに終わったアウディのロイック・デュバルは4位に入った。
アストンマーティンはポール・ディレスタがアストンマーティン最上位の総合8位。完走は14台。
レース2でアウディのレネ・ラストが今季2勝目。BMWのフィリップ・エングはレース1に続きダブル表彰台
レース2(39周)はBMWのシェルドン・ヴァンデーリンデがポールポジション。スタートでシェルドン・ヴァンデーリンデがインを取り、3番グリッドからスタートしたBMWのフィリップ・エング、2番グリッドからスタートしたアウディのレネ・ラストが並んで1コーナーへ。
開幕戦のホッケンハイムで2レースとも表彰台をゲットし、ポイントランキング2位のアウディのロビン・フリジンは5位を走行中の21周目、1コーナーで後ろからBMWのマルコ・ウィットマンにヒットされてスピン。リタイアに終わり、ポイントランキングは2位から6位となってしまった。
ロビン・フリジンのスピンによってセーフティカーが入り全車の距離が詰まるが、22周目にトップに立っていたアウディのレネ・ラストがリスタート後に2位以下を引き離して優勝。今期2勝目を挙げた。
2位はBMWのフィリップ・エングでダブル表彰台。3位はアウディのジャミー・グリーン。グリーンはリスタート後、9位から猛烈な追い上げで32周目に4位に浮上し、最終ラップで前車のシェルドン・ヴァンデーリンデの一瞬の隙を突き3位をゲットした。
アストンマーティンはジェイク・デニスが6位。完走は14台。
女性ドライバー限定のフォーミュラカーレース「Wシリーズ」
2019年からスタートした、ドライバーを女性に限定するフォーミュラカー(F3)による「Wシリーズ」がDTMのサポートレースとして6レース開催される。その第2戦は19台による19周のレースが行なわれた。
ポールポジションはジャミー・チャドウィック(イギリス)。スタートで2番グリッドスタートのベーツク・ビセー(オランダ)がトップに立ち、レースをリードし続けて優勝。
2位はジャミー・チャドウィック(イギリス)、3位はアリス・ポウェル(イギリス)。日本から出場の小山美姫は、13番グリッドからポジションアップを狙い中盤グループで順位を争うも、後半はペースが上がらずグループからも遅れて8位だった。完走は15台。
Wシリーズのチェアマンはデビッド・クルサード氏。マシンはワンメイクで、イタリア・タトゥース製の「T-318」。エンジンはアウトテクニカ・モトーリ製の直列4気筒 1.8リッターターボ。タイヤはハンコック製。ガソリン量も同じ。同マシンはFIA(国際自動車連盟)のフォーミュラ3の承認を受けている。
Wシリーズレースエンジニアの安藤博之氏によると、クルマとエンジニアは変わらないが、ドライバーは毎戦くじ引きにより乗る車両が決まるため、コンディションはほぼ同じ。公開はされていないが、コースの練習用に5台のシュミレータが設置されているとのこと。
選手たちはフリー走行の合間に、コーチとともに縄跳びをはじめ数種類の基礎トレーニングをしている。