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【インディ500 2019】30号車 佐藤琢磨選手、カーブ・デイ3位は「クルマ自体が自分と一体化してるという証明」
2019年5月25日 17:03
- 2019年5月26日(現地時間) 決勝開催
北米の最高峰モータースポーツ・シリーズ「NTT INDYCAR SERIES(インディカー・シリーズ)」第6戦となる「第103回 インディアナポリス500マイル・レース」(103RD RUNNING OF THE INDIANAPOLIS 500、インディ500)が、米国インディアナ州の州都インディアナポリス市にあるインディアナポリス・モータースピードウェイ(IMS)で5月14日~26日の13日間にわたって開催されている。
24日(現地時間)に行なわれた決勝前の最後の練習走行「ミラー・ライト・カーブ・デイ」では、レイホール・レターマン・ラニガンの30号車をドライブする佐藤琢磨選手がトップから0.0087秒差の3位の好タイムをマークした。
走行終了後にはピットウォールで佐藤選手が囲み取材に応じてくれた。
佐藤琢磨選手:今日は予選の日と同じくらい暑くなって、ダウンフォースをつけたレース仕様のマシンでこれだけ気温の中で走ったのは初めてのことですけど、集団の中での動きというのもこれまで積み重ねてきたプラクティスの中では一番いい状態に仕上がったと思うので、そういう意味ではレースに向けては準備ができました。
――かなりいい成績でした。
佐藤選手:ここのトップスピードというのはある意味あまり参考にはならないかもしれないけども、少なくともトラフィックの中で助けがあって出たスピードとはいえ、そこまで持っていけたということは、クルマ自体が自分と一体化してるという証明にもなるので、トップ5にいれれば絶対的なスピードはともかくとして、いい方向に向かっていると思います。
――本番に向かって自信がつきましたね。
佐藤選手:そうですね。今日混乱してしまうと非常に不安になるんですけど、昨夜シミュレーターで出てきたインフォメーションと、気温の差はあったんですけど、プラクティスで得た情報をうまく組み合わせて、考えられるベストのパッケージにはなっています。
――結構、ロングランもできたようでしたね。
佐藤選手:今日は基本的にはロングランでトラフィックの中での走りだったんですけど、みんなかなり気温にナーバスになっていて、結構多くの車がダウンフォースをつけていたから、トップスピード自体はみんな苦労していましたね。だから、トラフィックの中ではそこそこみんないい動きで抜けるんだけど、先頭に出た瞬間にものすごい風圧なので、まったくリードが保てない。そこがすごく難しいジレンマになると思います。
――月曜よりもみんな抜きにくそうにしていたようにも見えました。
佐藤選手:気温が上がったので、全体的なダウンフォースが減ってしまって、その分ありとあらゆる方向で、ガーニーフラップを付けたりして、ダウンフォースそのものは戻せたんだけど、その分やはり抵抗になっているので、くっついて行っていい感じの距離感で涼しい時だったら、そこからフーっと伸びていくんだけど、今日は暑いのでなかなか伸びていかなかったですね。
――3人で(セットアップ作業を)分担するようなお話もありましたが、琢磨さんがやった分はかなりフィーリングが良かったということですか?
佐藤選手:そうですね。昨日から今日にかけていろんなことが証明できたというか、もちろん机上の計算+シミュレーターだけなんですけど、実走行で良いだろうと思っていた方向性をこれまでのプラクティスからだいたい分かっていたので、いいところに着地できたかなと思います。
――カーブ・デイを終えて、(優勝した)2017年のそれに近づいた感はありますか?
佐藤選手:あそこまでの完成度というのはないし、少なくともクルマの空力効率から行くと2017年というのは絶対的に追いつかない領域なので、たぶん誰もそういう風な状態にはなっていないと思うんだけど、相対的なトラフィックの中での動きとか、仕上がりといえば、それに近づいている、2番目に良い状態かなと思います。