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【富士24時間 2019】1号車「GTNET GT3 GT-R」が801周を走り優勝! 2018年に続き2連覇

2位は9号車、3位は300号車。MORIZO選手も再登場で最終スティントを走行

2019年6月1日15時~2日15時

801周を走った1号車「GTNET GT3 GT-R」が優勝!

「ピレリ スーパー耐久シリーズ 2019 第3戦 富士SUPER TEC 24時間レース」の決勝レースが6月1日~2日に行なわれ、1号車「GTNET GT3 GT-R」が2位に27周差をつける801ラップを走り切り優勝した。

 1号車はチームとして2018年に続く2連覇で、スーパー耐久シリーズのシーズン連覇にも弾みをつけた。2位は9号車「MP Racing GT-R」、3位は終盤まで1号車と争った300号車「TAIROKU RACING GT-R GT3」が入った。

ドライバーの浜野彰彦選手、星野一樹選手、藤波清斗選手、平峰一貴選手が総合優勝として表彰台に立った
総合順位の上位3台はすべてST-Xクラス。1位の1号車
2位の9号車「MP Racing GT-R」
3位の300号車「TAIROKU RACING GT-R GT3」

残り6時間からレース終了まで

勝利に向け、トップを維持して快走する1号車

 レース終了まで残り6時間を切り、ほとんどのシーンで常に1分以内の差で走っていたST-Xクラスの1号車と300号車は、ピット作業のたびに交互にトップを入れ替えるような展開。最終盤のピットインのタイミングによってどちらに勝利が転がり込むか分からない状況になってきた。

 ところが、残り4時間というところで300号車がピットイン。トランスミッションまわりのトラブルが見つかったためガレージに入ってしまい、長時間の交換作業でトップ争いから脱落してしまう。一方、残り3時間余りのところでそれまでのギャップを取り返し、代わりに2番手に浮上したのは9号車。しかし、その時点でトップの1号車とは20ラップ以上の差となっていた。

予選トップから決勝レースに臨み、激しくトップ争いを繰り広げた300号車だったが、トラブル対応で長時間のピットインを余儀なくされ、3位に後退

 300号車もなんとか修復を完了して3番手でレースに復帰したが、時すでに遅し。1号車は終盤まで目立ったトラブルなく乗り切り、2019年の富士24時間耐久レースを制した。1号車を擁するGTNET MOTOR SPORTSチームは2018年に続く2連覇で、2019年のスーパー耐久シリーズのランキングでも大きくポイントを獲得して首位に立ち、シリーズ連覇に向けても大きなアドバンテージを獲得した。

1号車は24時間で富士スピードウェイを801周を走行し、チェッカーフラッグを受けた
今回のレースは安定した展開となり、終盤はペース調整を行なってランデブー走行を見せるチームなどもあった

 激戦のST-TCRクラスは、序盤から虎視眈々と上位をうかがい、日付が変わった後は常にトップをキープしてきた45号車「BRIN・NAUB RS3 LMS」が優勝。同車を含む「Audi RS 3 LMS」勢は、出走した4台すべてが完走を果たした。ST-Zクラスは3号車「ENDLESS AMG GT4」が抜群の安定感で勝利。ST-1クラスは唯一の参戦チームである47号車「D'station Porsche」が、タイヤカス接触によるダメージでマシン修復を行なうなどアクシデントもあったが、最終的に総合5番手と健闘した。

ST-TCRクラストップの45号車「BRIN・NAUB RS3 LMS」
ST-TCRクラスに出場した「Audi RS 3 LMS」は4台全車が完走
ST-Zクラストップの3号車「ENDLESS AMG GT4」
ST-1クラストップの47号車「D'station Porsche」

 ST-2クラスは59号車「DAMD MOTUL ED WRX STI」、ST-3クラスは34号車「TECHNO FIRST RC350」、ST-4クラスは86号車「TOM'S SPIRIT 86」、ST-5クラスは88号車「村上モータースMAZDAロードスター」がそれぞれ勝利を収めた。

ST-2クラストップの59号車「DAMD MOTUL ED WRX STI」
ST-3クラストップの34号車「TECHNO FIRST RC350」
ST-4クラストップの86号車「TOM'S SPIRIT 86」
ST-5クラストップの88号車「村上モータースMAZDAロードスター」

“MORIZO”選手らがドライブした104号車「ROOKIE RACING 86」は終盤にトランスミッションのトラブルが発生。修復してレースに復帰したものの、3位表彰台には届かずクラス5位でフィニッシュした。MORIZO選手はレース終了間際の残り30分、最後のスティントで再び登場してチェッカーを受け、サーキットを沸かせた。

104号車「ROOKIE RACING 86」のフィニッシュドライバーを“MORIZO”選手が務めた
104号車はST-4クラス5位、総合24位でレースを終えている
ST-Xクラス上位

クラス順位:チーム(選手)
1位:1号車GTNET GT3 GT-R(浜野彰彦/星野一樹/藤波清斗/平峰一貴選手)
2位:9号車MP Racing GT-R(JOE SHINDO/柴田優作/富田竜一郎/高田匠/影山正美/上村優太選手)
3位:300号車TAIROKU RACING GT-R GT3(山口大陸/Harrison Newey/本山 哲/高木真一/Nicolas Costa選手)

ST-TCRクラス上位

クラス順位:チーム(選手)
1位:45号車BRIN・NAUB RS3 LMS(竹田直人/白坂卓也/田ヶ原章蔵選手)
2位:10号車IDI GOLF GTI TCR(Philippe Devesa/密山祥吾/Jake Parsons/脇阪寿一選手)
3位:108号車冴えカノfineレーシングwithRFC(ふじいじゅん/大野尊久/鈴木利男/荒聖治選手)

ST-Zクラス上位

クラス順位:チーム(選手)
1位:3号車ENDLESS AMG GT4(内田優大/山内英輝/高橋 翼/山田真之亮選手)
2位:51号車DIAMANGO Cayman(石原将光/坂本裕也/池田大祐/余郷 敦/福田幸平選手)
3位:2号車ケーズフロンティア SYNTIUM KTM(飯田太陽/小林崇志/加藤寛規/濱口弘/高橋一穂選手)

ST-1クラス上位

全体順位:チーム(選手)
5位:47号車D'station Porsche(星野辰也/織戸学/近藤翼/小林賢二/濱賢二選手)

ST-2クラス上位

クラス順位:チーム(選手)
1位:59号車DAMD MOTUL ED WRX STI(大澤学/後藤比東至/井口卓人/石坂瑞基選手)
2位:7号車新菱オート☆NeoGlobe☆DXLエボX(成澤正人/岡崎善衛/安斎景介/面野一今井慎吾選手)
3位:6号車新菱オート☆DIXCELエボX(冨桝朋広/菊地靖/大橋正澄/八巻渉/藤井芳樹選手)

ST-3クラス上位

クラス順位:チーム(選手)
1位:34号車TECHNO FIRST RC350(手塚祐弥/大草りき/前嶋秀司/大西隆生選手)
2位:39号車5ZIGEN ADVICS RC350 TWS TRACY(下垣和也/大島和也/近藤説秀/伊藤裕仁/廣島嵩真選手)
3位:38号車ADVICS muta racing RC 350TWS(堀田誠/阪口良平/堤優威/新田守男選手)

ST-4クラス上位

クラス順位:チーム(選手)
1位:86号車TOM'S SPIRIT 86(坪井翔/中山雄一/松井孝允/佐藤公哉選手)
2位:13号車ENDLESS・86(中山友貴/宮田莉朋/蒲生尚弥/菅波冬悟選手)
3位:884号車林テレンプ SHADE RACING 86(平中克幸/国本雄資/HIRO HAYASHI/石川京侍選手)

ST-5クラス上位

クラス順位:チーム(選手)
1位:88号車村上モータースMAZDAロードスター(村上博幸/雨宮恵司/中島保典/山谷直樹/近藤善嗣選手)
2位:69号車J'S RACING☆FIT(梅本淳一/窪田俊浩/梅田真祐/Najiy Ayyad/Ifwat Razak/成尾悟史選手)
3位:168号車冴えカノレーシングwith RFC(谷岡力/霜野誠友/大崎達也/猪股京介選手)

レース後の記者会見で「スピードでは向こう(300号車)が勝っているが、チーム力では負けられない」と話し、実際にレースではチームワークをしっかり発揮できたと胸を張った星野選手(右から2番目)

 なお、スーパー耐久シリーズではYouTube公式チャンネル「Super Taikyu TV/Stai TV」でシーズン各レースをライブ配信しており、レース後にもアーカイブ動画として公開。今回の24時間のレースは6本に分けて紹介している。

ピレリスーパー耐久シリーズ2019 第3戦 富士SUPER TEC 24時間レース 決勝#01(5時間32分29秒)